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年内衆院解散の可能性は消えていない~12月4日、12月18日、1月25日投開票のシナリオ



児玉 克哉
児玉 克哉

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年明け解散総選挙の可能性が噂されている。安倍晋三首相は来年1月の通常国会冒頭に衆院解散・総選挙に踏み切るとの臆測が飛び交っている。12月15日にロシアのプーチン大統領との首脳会談が予定されている。北方領土問題で進展があるのではないかと見られており、その結果を受けて、1月解散総選挙になるというのだ。私も9月16日の記事浮上する年末・年始衆議院解散総選挙でその可能性を書いた。私は、その記事でも書いているように「年末」の可能性もあると思っている。
【関連】蓮舫氏の衆議院鞍替えの可能性と出馬の選挙区  >>


現在、予想されているのは、通常国会冒頭の来年1月20日に衆議院を解散し、2月7日公示、2月19日投開票の日程だ。難点は、予算審議が遅れることだ。選挙が終わり、新内閣が誕生してから本格的な国会審議に移る。3月中に予算案が可決されず、4月、あるいは5月にずれていく可能性がある。アベノミクスの効果が疑問視されつつある中で、安倍首相は経済の成果を出したいのは当然だ。予算執行が遅れるとかなりのマイナスがある。一日も早い予算案可決をしたいのだ。


このように考えると、年内の衆議院解散も十分に考えられる。


まず、全く別の要因で日露首脳会談が延期される可能性があることを指摘したい。急速な米露関係の悪化だ。シリア停戦協議が崩壊し、アメリカとロシアは激しく対立している。バラク・オバマ米大統領とロシアのウラジミール・プーチン大統領の関係がかつてないほど悪化しており、お互いが批判しあう状態だ。軍事的な威嚇をお互いが仄めかしている。最近はなかったことだ。ロシア軍は、原子力潜水艦などから核弾頭搭載可能な弾道ミサイルを3発試射する軍事演習を行っている。そしてアメリカをテロ支援国として激しく非難している。アメリカのケリー国務長官は「ロシアは戦争犯罪の調査を行う必要がある」と戦争犯罪の可能性にも触れながら非難の応酬をしている。国連は、二つの安保理常任理事国が対立するとお互いが拒否権を使うので、ほとんど機能しない。しかもアメリカ大統領選の真っ最中で、オバマ大統領はレームダック状態なのだ。緊張が和らぐ見通しはない。この状態で、アメリカが日露首脳会談を容認するかが分からなくなっている。これまではアメリカは日露首脳会談を容認する姿勢であったが、状況が大きく変わっている。延期の圧力をかけてくるかもしれない。


そうなると、11月解散、12月総選挙の日程が急遽浮上する。これだと野党の立候補者擁立も間に合わない可能性が高い。東京10区補選、福岡6区補選が終わってから、11月、12月に最終的な候補者の擁立を考えていた民進党は不意打ちをくわされることになる。


日露首脳会談の延期がない場合も考えてみよう。2014年の解散総選挙は、11月21日に解散し、12月2日に公示、12月14日に投開票だ。例えば、11月14日に解散し、11月22日公示、12月4日投開票という日程なら、日露首脳会談の11日前になる。民進党の蓮舫代表は衆議院解散のテーマは外交であるべきではないと主張している。そうならないように首脳会談の前に解散をした、ということができる。


もっと可能性があるのは、日露首脳会談が終わってからすぐに解散するというものだ。12月22日あたりに臨時国会を開催し、解散する。1月12日公示、1月25日投開票であれば、国会の遅延は最小限ですむ。大学受験の最中に選挙カーがスピーカーから大音量を出しながら回るのは問題だが、過去にもあることだ。


まとめてみると以下のような可能性がある。




A. 11月14日解散、11月22日公示、12月4日投開票


B. 11月28日解散、12月6日公示、12月18日投開票 (日露首脳会談延期の場合)


C. 12月22日解散、1月12日公示、1月25日投開票



自民党は多くの小選挙区にすでに現職がいる。他の空白区も立候補予定者や公明党の現職がいる。準備はできている。一気にA案というのもありうるシナリオだ。おそらく東京10区補選、福岡6区補選では自民党候補、自民党系候補が勝利するだろう。新潟県知事選はまだ予断を許さない状況だが、現在は自民系候補が優勢だ。いずれにしても新潟県知事選では民進党は不戦敗だ。もし3つともに自民系候補が勝利するなら、その勢いですぐに解散総選挙となるかもしれない。野党連合が敗戦で揺らぎ、次の調整する間もなく総選挙となれば、また自民党圧勝の方程式になる。

 

※本記事は「行動する研究者 児玉克哉の希望ストラテジー」の10月13日の記事の転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。
児玉 克哉

児玉 克哉

三重大学副学長・人文学部教授を経て現職。トルコ・サカリヤ大学客員教授、愛知大学国際問題研究所客員研究員。専門は地域社会学、市民社会論、国際社会論、マーケティング調査など。公開討論会を勧めるリンカーン・フォーラム事務局長を務め、開かれた政治文化の形成に努力している。「ヒロシマ・ナガサキプロセス」や「志産志消」などを提案し、行動する研究者として活動をしている。2012年にインドの非暴力国際平和協会より非暴力国際平和賞を受賞。連絡先:kodama2015@hi3.enjoy.ne.jp

Webサイト : http://blog.livedoor.jp/cdim/

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