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満州事変は終わっていない──「戦後81年」の虚構を問う

2026/8/10

満州事変は終わっていない──「戦後81年」の虚構を問う
1945年8月9日、ソビエト連邦が対日参戦した。
日本は和平仲介をソ連に求めていたが、その時すでにソ連軍は米軍の訓練まで受け、
日本攻撃の準備を整えていた。
歴史の皮肉というより、国家の読み違いが生んだ致命的な錯誤だった。

そして、関東軍は民間人を見捨てて撤退した。
逃げ道となる橋や線路を自ら爆破し、開拓民や一般居留民をソ連軍の猛攻の中に置き去りにした。
その結果として起きた虐殺、略奪、暴行、そしてシベリア抑留。
これらは「戦争の終わり」ではなく、満州事変の延長線上にある“長い終末”だった。

侵略者の子を守った中国人──忘れてはならない人道の光
他方、中国人は、侵略者である日本人の子どもを保護し、育てた。
中国残留孤児である。
戦争の憎悪が渦巻く中で、あえて日本人の子を育てた中国人養父母の行為は、
人間の善意が歴史の暴力を超えた稀有な瞬間だった。

しかし、日本側の対応は十分とは言えない。
帰国した孤児たちは日本語が話せず、介護の場面で意思疎通ができない。
認知症が進めば母語に戻り、ケアはさらに困難になる。
彼らの子弟が社会的孤立から非行に走るケースも指摘されている。
戦争は、彼らの人生の中でまだ終わっていない。

「戦後」は本当に終わったのか
満州事変(1931)から始まった歴史の流れは、
1945年の敗戦で断ち切られたわけではない。

満洲開拓団の壊滅

ソ連軍の侵攻

シベリア抑留

中国残留孤児の苦難

北方領土問題

言語の壁による介護困難

社会的孤立と貧困
これらはすべて、満州事変の「後始末」がいまだ続いている証拠である。

日本は昨年「戦後80年」と言った。
だが、戦争の影は、いま介護施設で、地域社会で、家族の中で、
静かに、しかし確実に続いている。

満州事変は終わっていない。
第二次世界大戦は終わっていない。
終わっていないのは、歴史ではなく、いまを生きる人々の人生である。

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著者

さとう しゅういち

さとう しゅういち

選挙 広島県議会議員選挙 (2023/04/09) 2,673 票
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広島市安佐南区選挙区

肩書 介護福祉士・元広島県庁職員・広島瀬戸内新聞社主
党派・会派 庶民革命ひろしま
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