さとう しゅういち ブログ
大阪市をバックアップ首都とする愚——地震・津波リスクを直視しない政治の怠慢
2026/7/25
◆ 大阪市をバックアップ首都とする愚——地震・津波リスクを直視しない政治の怠慢(本紙・佐藤周一)
Ⅰ 「大阪市をバックアップ首都に」という発想そのものが危うい
昨日成立した副首都法案。政府が大阪市を“副首都候補”として扱うものだ。
しかし、この判断は科学的根拠に乏しく、むしろ危険である。大阪市は、
日本の大都市の中で最も活断層密度が高い都市であり、
南海トラフ巨大地震では津波が市街地に到達することが大阪市自身の公的資料で示されている。それにもかかわらず、政治は大阪を「バックアップ首都」として扱い続ける。
これは、国家の安全保障を軽視した判断と言わざるを得ない。
Ⅱ 上町断層帯——大阪市の“真下”にある巨大リスク
大阪市の中心部を南北に貫くのが上町断層帯である。
大阪市の公式資料は、次のように明記している。大阪市域並びにその周辺には連続して存在していると考えられる上町断層系があり、最大級の地震動が想定される。つまり、
大阪市のど真ん中が直下型地震の震源になり得る。これほど危険な都市を「バックアップ首都」にする発想は、国家の危機管理として成立しない。
Ⅲ 有馬高槻断層帯・六甲淡路断層帯——阪神淡路大震災の延長線上
大阪市周辺には、阪神淡路大震災の震源域と連続する有馬高槻断層帯が走る。
さらに、六甲淡路断層帯も近接している。これらは、
東京よりも圧倒的に高い地震リスクを大阪に与える。政治がこの事実を直視しないのは怠慢である。
Ⅳ 南海トラフ巨大地震——道頓堀川に津波が到達する
大阪市の公的資料は、南海トラフ巨大地震について次のように記す。津波は約1時間50分後に大阪市沿岸部に到達する。浸水想定図では、
道頓堀川・木津川・安治川などの河川沿いが浸水することが示されている。つまり、
大阪市は津波リスクを抱えた都市であり、バックアップ首都として不適格である。
Ⅴ 液状化リスク——大阪は広範囲、東京山の手はほぼゼロ
大阪市の沿岸部・低地は液状化可能性が高い。
一方、東京の山の手は武蔵野台地の硬い地盤で、液状化リスクはほぼゼロである。地盤の安全性という観点でも、
大阪市はバックアップ首都として不適である。
Ⅵ 「総理が阪神ファンだから大阪に甘い」——政治のバイアスは国家安全保障の敵
政治判断に個人的嗜好が影響しているとすれば、それは国家運営として論外である。
国家中枢のバックアップは、
最も安全な場所に置くべきであり、最も危険な場所を選んではならない。大阪市の地震・津波リスクは、
「阪神ファンだから」という理由で無視できるものではない。
Ⅶ 結語:大阪市はバックアップ首都に“絶対に不適”
科学的事実を総合すれば、
大阪市をバックアップ首都にすることは、国家の危機管理として成立しない。本紙として断じたい。
「大阪市をバックアップ首都とするのは、火薬庫の上に避難所を作るようなものだ。」
政治は、地震・津波リスクを直視し、
安全な都市を選定する責務を負っている。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男