さとう しゅういち ブログ
社説:性別ではなく行政の責務を問う——河川泡異常と広島県政の沈黙
2026/7/15
社説:性別ではなく行政の責務を問う——河川泡異常と広島県政の沈黙
■ 河川の泡異常が続くなか、県政はなぜ沈黙するのか
尾原川から沼田川へ大量の泡水が流れ込む異常が続いている。
水道水源、農業用水、井戸、そして生態系——
県民の生活に直結する重大な環境リスクである。
にもかかわらず、7月15日現在も広島県知事・横田美香氏から公式の言及はない。
若者らと映る広報動画は連日発信されているが、県民の生命・生活に関わる環境異常への説明は見当たらない。
行政の優先順位として、これは看過できない。
■ 「女性知事だから批判するな」という空気は、平等の理念と矛盾する
一部には、女性知事への批判を「足を引っ張る行為」とみなす声がある。
しかし、これは男女平等の理念とは異なる。
歴史的に女性が政治で不当に扱われてきたことは事実だ。
その反動として「女性政治家を批判すると男尊女卑だ」という過剰反応が生まれる。
だが、権力者の説明責任を免除することは、むしろ平等の理念を損なう。
行政監視は性別ではなく「何をしているか」で行われるべきだ。
■ 男性知事にも厳しく向き合ってきた本紙
湯崎知事の時代にも、本紙は厳しく行政を監視してきた。
今回の問題提起は、女性知事だからではなく、
行政の対応が不十分だからこその批判である。
性別によって評価基準を変えることは、
行政の公平性を損ない、県民の信頼を揺るがす。
■ 女性権力者の怠慢を見逃すことは、逆に女性全体への反動を招く
女性政治家の怠慢を免罪することは、
「これだから女性は」という不当な一般化を招き、
本当に努力している女性政治家の評価まで傷つける。
男尊女卑の是正は、
女性権力者の怠慢を見逃すことで達成されるものではない。
制度で女性の参画を増やすことこそが、
本来のジェンダー平等の道筋である。
■ 県政は説明責任を果たせ
今回の河川泡異常は、
広島県政が最優先で対応すべき環境危機である。
知事は、
原因究明の進捗
上流の産廃処分場との関連性
水道水源・農業用水への影響評価
住民への情報提供体制
これらを速やかに説明すべきだ。
広報動画よりも、
県民の生活と安全を守ることが行政の本務である。
■ 結語:性別ではなく、行政の責務を問う
広島県政が問われているのは、
知事が女性か男性かではない。
県民の生命・生活に関わる危機に、
行政がどう向き合うのか——その姿勢である。
環境異常への沈黙は、
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男