さとう しゅういち ブログ
社説 広島は国内唯一無二の中都市圏である──他都市の模倣では未来は開けない
2026/6/21
社説 広島は国内唯一無二の中都市圏である──他都市の模倣では未来は開けない
広島は、国内でもきわめて特異な都市構造をもつ中都市です。三角州の地形、放射状に広がる生活圏、人口規模、公共交通の配置──いずれも他都市の単純な模倣では語れません。
にもかかわらず、県も市も、政策立案の前提となる重要なデータを十分に公開していません。
情報公開請求に対しても「存否応答拒否」が続く現状は、市民の理解と議論を妨げています。
その結果として、政策は「東京の真似」か「富山の真似」かという二択に収まりがちです。しかし、広島は東京のような巨大都市でもなく、札幌福岡よりも小さい。
富山のような典型的コンパクトシティでもありません。
むしろ、広島はすでに十分にコンパクトであり、これ以上の一極集中は交通・生活圏のひずみを拡大させるだけです。
市民の実感とかけ離れた政策は、どれほど理論上は整っていても、現場では確実に摩擦を生みます。
アリーナ新設や交通動線の再編においても、公共交通の混雑や生活圏の圧迫といった課題がすでに顕在化しています。市民の生活に直結する問題こそ、丁寧なデータ公開と議論が不可欠です。
広島が進むべき道は、他都市の型にはめることではありません。地形と人口分布に即した「適度に分散したネットワーク型の中規模都市」としての未来像を描くことです。広島は広島であり、他都市のコピーではありません。この現実を出発点に据えなければ、持続可能な都市づくりは進みません。
本紙は、今後も広島独自の都市構造に基づいた議論を深め、市民の視点から政策の妥当性を問い続けていきます。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男