2024/6/20
5月末に植えたゴーヤの苗がすでに2mを越え、もう少し経てば暑い陽射しをさえぎってくれるだろう。7月になれば黒揚羽もとんでくるかもしれない。
黒揚羽を見たのは17年前、妹が若くして乳ガンで亡くなった日だった。都心のマンションの6階に黒揚羽?珍しくて驚いたのだが、ふんわりと舞うように私の周囲をめぐり、しばらくゴーヤの葉にとどまり、別れを惜しむようにとんでいった。私は妹の魂がさようならを言いに来てくれたのだと思った。
その夏以来、私はゴーヤを植え、そして黒揚羽だけでなく鬼ヤンマもベランダにやってきてくれる。
妹が亡くなったのは参院選のまっただ中で東京都連会長として二人出した候補を勝たせるだけでなく、副代表として全国の民主党議員の応援に走りまわっていた。国会は最終盤で参議院はそれでなくても超過密スケジュールなのに、柳沢大臣の「女は産む機械」発言がとび出し、国会は延長され大臣の問責決議も。
十分に妹の看病ができなかったことの後悔を黒揚羽がいやしてくれた気がした。
身近な人の死はそれが病死であっても辛い。ましてや息子や娘が働きすぎの過労死や自死をしたら、なぜ防げなかったのかなど、大きな悔恨を残してしまう。ガザやウクライナでは、爆撃で子どもたち、民間人が日々命を奪われている。すべての戦争は、ゴーヤを植え、黒揚羽に感傷にひたる日常を無情に奪いとってしまう。
今日6月20日は東京都知事選告示日である。明日21日は実質的な通常国会の最終日だ。数ヵ月前には、最終日に岸田総理が解散するという予想もあったが、自民党も内閣もその支持率が最低を示す中、とても解散は打てないだろう。
都知事選は国政とは違うが、人々の関心事に「物価高」「政治とカネ」「少子化・子育て」があがっている。
いかに、この国の政治に不満と不信が大きいかが見える。
若い世代が少なくなって消滅危機の自治体が増えているが、「それがどうしたの?」というのが女性たちの思いだ。若い女性の集まる東京だって一人の女性が産む子どもの数は1を切った。国が人口減少で困ったと危機感をあおったって「産み育てたい国ですか」と女性だけでなく男性だって言うに違いない。
「女女対決」と面白おかしくあおりたてるメディアもあるが、誰がなっても国に真似してほしくなるようなモデルを東京都で実現してほしいと思う。とはいえ、子どもを産まないことで、政治への不信を意思表示しているようで、投票率は当分あがらないかも。いや、「女女対決」と「政治とカネ」で都知事選もいずれ来る総選挙も、投票に行く人が増えるかもと淡い期待を抱いているのだが。
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