2024/5/9
公立学校教員の採用試験の志願者が減り続け、新学期なのに担任が足りない学校があるそうです。逆に小中学生の不登校は増加しています。
不登校の要因はさまざまあり、一概にこうだとはいえないことは重々承知の上で、教師の長時間労働で、ゆっくりと子どもに向き合えないこともあるような気がします。
大阪のTV出演で泊まりになる朝、ランドセルをしょった小1の娘が「ママがいないのはいやだ」と大泣きし玄関に座りこんで、立たせようとしてもびくともしない。30分以上、なだめすかして、学校まで連れていくと、担任の先生が出てきてくれ、「ママが夜いないのはさびしいよね、いやだよね。でもママだってAちゃんをおいて働きにいくのはつらいんだよ、でもがんばってるんだよ。Aちゃんが泣いたら、もっとママはつらいと先生は思うけどな」そう言ってくれたのです。
娘は泣き顔でしたが、「ママ、テレビのお仕事行ってもいいよ」と先生と一緒に手を振って見送ってくれました。
それから3年後の冬、娘が3学期をすべて休みました。担任の先生から「今回の通信簿、すべて1になります、申し訳ないのですが」と電話がありました。
まあ、オール1でもいいけど、ずっとオール5だった子が通信簿が1というのもなあと思い、「休んでいたのだから評価ができないわけで、1ではなく無記載にしてもらえませんか」と答えました。担任は一存でできないと、数日後、私は学校に呼び出されました。
校長、教頭、学年主任、生徒指導の先生、担任が待っており、娘が不登校を続ける理由をもちろん推測ですが10以上並べたでしょうか。「私が一人で育てているため、ついきつくなること、いつも原稿の締め切りに追われていて、娘の話しかけにも上の空が多いことetc.」すべて母親失格の私が原因だと。
校長先生は黙って聞いていて、「通信簿はお母さんの言う通り、無記載にしましょう。それでですね、実は私は定年で来週の終業式でみんなとお別れになるんです。Aちゃんと会えずに別れるのはさびしいな、終業式で会えたら嬉しいと伝えてくれませんか」
帰宅すると娘が、「学校で何話してきたの」と怒った声で問いつめました。あれえ、学校に行くなんて言わなかったのになあ。
「うん、インフルエンザのA型が治ったと思ったらB型になっちゃって大変と説明したよ。あっ校長先生がね」と先生の伝言を話しました。
その夜から、足の踏み場もなくひっくりかえっていた部屋を娘が片づけだした。そして1週間後、終業式に出るというんです。
ただ、「一緒に行って」と。
数ヵ月ぶりに娘は登校。
全校生徒をファーストネームでよんで一人一人の家庭環境も把握している校長先生のそれは嬉しそうな笑顔。
新年度、校長先生のお別れ会に参加したら、「今度の担任はぼおっとした先生でよかった。家でも学校でもきちんとしすぎのお母さんと先生でAちゃんは疲れたと思うな」と。
うーん、大当たり。私ももっとぼおっーとしなきゃと反省しきり。
カスタマーハラスメントが問題になる以前からガミガミ店員さんや駅員さんをどなっている人を見ると、あの人はきっと家や職場でいやなことがありストレスを抱えているのかなと思っていました。
もっと、ゆとりをもって、ぼおっとする時間をもてるような生活ができると、対人関係も社会生活も楽になるんでしょうね。
人に言うより、私が一番反省して実践しなきゃならないのですが。
それにしても、保育園でも学校でも、どれだけ先生たちに娘も私も助けられたことか。
公立学校の先生や保育園の保育士さんにどんどん成り手が増えるような、そんな待遇改善がされてほしいものです。
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