2024/4/25
「立候補年齢引き下げ隊」というのを作って活動している若い人たちがいるそうです。被選挙権を行使できる地位の確認などを求める訴えを東京地裁に起こしてもいます。ところが被告側の国は「社会経験から出てくる思慮分別を考えると、選挙権年齢と被選挙権年齢に違いがあるのは合理的」というんですね。
そう、選挙権年齢は成人年齢が20歳から18歳になったので、これも18歳になった。しかし被選挙権年齢は選挙の種類によって異なり、参議院議員と都道府県知事は30歳以上、その他は25歳です。
つまり、国は25歳未満の人は代表者になれるような思慮分別がないと言っているのに等しい。うーん、そうかなあ。確かに人生経験が人を磨くということはあるでしょうが、年を重ねたからって、自分の境遇以外の人々への想像力の働かない人は結構いる気がするなあ。
何より、政治の世界では、それを多く垣間見ました。
私は国会議員になってから、女性を取り巻く法や制度の理不尽さに取り組んできました。 男女の賃金格差もそうですし、選択的夫婦別姓の導入、女性が妊娠出産後も働き続けられる環境整備・高齢女性の貧困と居住問題等々。
その中に年齢の問題もありました。私が政治の世界に入った当時はまだ専業主婦が多く、それはつまり、「主たる」働き手である男性を支えてシャドウワークをするのが女性という意識が社会に蔓延していたからでもあるのですが、女性も働きたい、収入を得たいと、子育てが一段落して再就職しようとすると立ちはだかるのが「年齢の壁」。当時は教職についていた人でも一旦やめた場合、公立学校はおよそ35歳を過ぎると試験もシャットアウトされた。
そうなんです。女性の問題は「男ばかり」の国会の政策決定者の間では歯牙にもかけられなかった。というより「大事にしてやってる」意識で第3号被保険者をつくったりはするのですが、やはりさまざまな環境にいる人々がいてこそ民主主義は機能します。だからさまざまな世代の代表がいるのも自然なことで、世界では下院の被選挙権年齢を18歳にしている国が増えています。
ただそうした国々の多くは子どもの頃から学校でも家庭でも政治の話をよくしているし、テーマを決めてディベートをしたり、選挙期間中に各陣営に課外授業で公約を聞きにいったりしています。
18歳への引き下げと同時に、そうした人材育成も大切ではないでしょうか。
それにしても、日本は年齢を過度に意識しすぎではないか。
「若いから政治家になる能力がない」というのも偏見なら、高齢だからというのも偏見。
もちろん、国会議員は智力、胆力だけでなく体力も必要。高収入で楽ねという人もいるけど、朝は8時から会議、土日も仕事。大変厳しい仕事でストレスも半端じゃない。
要は年齢にかかわらず、志高く、さまざまな人々のくらしの安定、安全を思い、外交や金融経済までの国の根幹と、そして将来を見すえて働いてくれる人を、有権者が選ぶ目を持ち、投票行動を起こすことです。
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