2023/4/13
イェール大学の経済学者、成田悠輔さんが「高齢者は老害化する前で集団自決、集団切腹をすればいい」と発言したとか。
戦後の荒廃したこの国をエコノミックアニマルと言われながら働き続け支えてきたのにと、多くの高齢者は怒り、しかし内心「若い人たちや子どもや孫の世代のためには、まあ早く死ぬほうがいいかも」と思ったりもしているのです。その成田という学者の、相手を支配することで自分を保っているようなエリート意識や「男らしさ」に辟易はしてはいても。
職業ごとの高齢者比率というのがあります(リクルートワークス研究所調べ)。農林漁業は52.3%。販売と販売類似で46.2%、清掃は39.4%。つまり、若い人が集まらず、高齢者抜きには維持できない職業、職場が増えているのです。
そういうことを知っていて、元気で働ける高齢者はいい、病気になったら医療費や税金を使わずさっさと死んでくれと成田さんは言っているのかもしれませんね。
確かに、高齢になると病気になることも多いので、高齢社会の日本では医療費の負担も大きくなると思われますが、我が国の医療費約43兆円はGDP比8.02%でほかの先進国に比べ決して多くありません。生活保護については確かに過半数が高齢者世帯で、うち9割が単身高齢者です。病気になった高齢者も生活保護を受けている高齢者も用無しと、成田さんは切り捨てるのでしょうね。
今、非正規雇用の若者が増えています。未婚率も高くなっています。彼らが高齢になった時、今のままの雇用や社会保障制度では、無年金や低年金でほとんどの人が困窮におちいってはしまわないでしょうか。
コロナ禍では女性の自殺が増えましたが、昨2022年は中高年男性の自殺が大幅に増えました。80代以上では1,425人と前年比16.8%増でした。
この数年で私の知人2人が亡くなりました。どちらも自殺者には数えられていませんが、私は2人共に自死を選んだと思っています。2人は一人暮らしで、どちらも亡くなって数日以上経ってから発見されました。2人の人となりを知っている私や友人たちは、医療を受ける気がなく、救急車も人も呼ばず、覚悟の死を選んだのだと推測しました。多分そういう自死も含めると、70代80代の自殺者は倍増するのではないでしょうか。
残念ながら、成田さんに言われなくても自死を選ぶ人はいるのですよ。そしてその予備軍も大勢いる。
姥捨山伝説の中に、親を担いできた「もっこ」ごと親を捨てようとすると、連れてきた子どもから「おっ父を捨てる時にまた使うからもっこは持って帰ろう」と言われ、我が身も同じ目にあうと気づいて親捨てをやめるというものがあります。
さらに、老親を捨てるに忍びなく、床下に隠していたら、その国が他国から難題を突きつけられて攻められそうになった時、老親が難題を解いて国を救い、老害は断てと命じた殿様が心を改めた話もあります。
将来世代のためにも、この危機的状況にある我が国と世界のために、若者たちの後押しをして、時代を生き抜く知恵を絞り出すのが、高齢者の責任かもしれませんね。
前回はこちら
産む性である女性への法と社会の冷たさ
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