2022/10/13
「えっ東京の理系の大学に行きたい?結婚できなくなるぞ」
今でも、親や教師に言われる時代です。「女の子は理系に向かない」そんな根拠なきジェンダーギャップ価値観が厳然とあり、長い間、女性は、大学進学でも文系を選んできたようです。
東大総長だった有馬朗人さんは参議院議員の同僚だったので、議員会館の食堂で時々お昼をご一緒することがあったのですが、その時、思いがけないことを聞きました。
「中高生の理科の成績が悪くてね、この原因は小学校の教師が圧倒的に女性が増えたことにあるね」
有馬さんは、女性は理系に弱く、そうした女性教師が、子どもたちの理科への興味をもたせなくし、学力をおとしているというのです。
「えっでも先生。小学校はたしかに女性教師が多いけれど、国際的にみれば日本の割合は少ないほうだし、女性に理系は向かないといって理系から遠ざけてきたことが問題なのでは」
「いやいや、僕は女性を差別しているわけではないけど、今のままじゃ憂うべき状況でね。たしかに、女性がもっと理系にいくようにすべきだとは思うけどね」
日本の小学校の女性教師割合は約6割。OECDの調査では、低いほうで、スウェーデンも、英国、米国、ドイツも8割をこえています。日本だけが小学校に女性教師が多いわけではない。しかし、有馬先生にそう言わせる現状を変えなくてはと思ったものです。
2021年時点で、日本の女子学生は119万7,000人と過去最高になっていますが、理工系で学ぶ割合はいまだに7.8%で、OECD加盟国では最低ランクです。これを増やすにはどうすればいいのか。そんな時ニューリーダーという雑誌に束野由佳さん(キノアーキテクツ代表取締役)という人が書いている記事を読み、はたと膝を打ちました。
文科省のデータによれば、日本の高校の3校に2校が早期に文理コース分けを実施している、それが、リケジョがふえない第1の大きな原因だというのです。高1の10月~12月で文系か理系を選択し、高2の4月から、どちらかに分かれるケースが一番多い。もし、これがわかれていなければ、自分は文系と思っていた女性も、理系に関心を持つかもしれないというわけです。現に、理系は苦手と思っていた束野さんは文理に分かれていなかった都立高校で学び、建築に興味をもって理工系大学に進学しています。
国をあげて、リケジョをふやす提言もまとめましたが、ぜひとも高校での文理コースわけを是正してほしいものです。
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日独伊三国とジェンダーギャップ指数
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第13話 3・11直後の統一地方選とスクール生の様々な挑戦~シベリア特措法の紆余曲折
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