2025/7/9
モンゴルをご訪問中の天皇・皇后両陛下が8日、ウランバートル郊外のダンバダルジャーの丘に立つ「日本人死亡者慰霊碑」に花を供え、黙とうされたニュースを感慨深く見ました。
モンゴルと言えば、大相撲で大活躍しているお相撲さんが多く、親近感を持っている人が多いと思いますが、このモンゴルに終戦後、1万4,000人もの日本人が強制労働に従事し、2年間で約1,700人の人が抑留死したことを知っている人は少ないかもしれません。その人たちの埋葬地の一つで両陛下は黙とうを捧げられたのです。
1945年3月10日の東京大空襲始め国内各地の空襲、沖縄の地上戦、8月の広島・長崎の原爆投下など、国内でも多くの人々の命とくらしが破壊され、悲惨な状況でしたが、8月15日、ついに戦争は終わります。
ところが、8月9日に、ソ連(今のロシア)のスターリンが、日本に参戦、満州や朝鮮半島などにいた日本人約57万5千人をシベリアやモンゴルに連行し、強制労働をさせたのです。
1割の人が酷寒の地で亡くなり、未だに遺骨も戻っていない人も多いし、帰国した人々には強制労働の対価も支払われませんでした。その人たちの思いに応え、ようやくシベリア特措法を成立させたのが2010年6月だったのです。
自民党政権下ではこの議員立法を通すことができず、2009年民主党政権になって、みんな「これで長年の思いが実現する」と大喜びでした。ところが、250億の原資を一般財源に回すと菅直人財務大臣が反対。これをやっと説得したと思ったら、今度は13条を削除してくれと総務省。総務大臣は省内の反対もおさえられないのか!怒りがふつふつ湧きましたね。
熱心にこの法律を作って努力してきた議員たちも、「円さん、通常国会はもう終わる。成立させるためには13条削除もやむをえない」と言うんです。
13条というのは「こんな戦争や抑留を二度とおこさないために、実態調査をし次の世代に伝えること」という法律のキモです。
「絶対に削除無しで通すために、官邸前でハンストでもするかなあ」と私がつぶやくと、「それだよ、円さん。やろう!」「でも寒いし、みんな高齢だし」「零下50度のところで強制労働してた私たちだよ。こんなの寒いうちに入らない」
2010年の6月はなぜかとても寒かったのです。そしてみんな90代。
私は官邸の平野博文官房長官に電話しました。「90代の人たちが今から官邸前でハンストをすると言っています」
平野さんは「円さん、待ってくれ。すぐ対処する」
そして松井孝治官房副長官(現在の京都市長)が吹っ飛んできてきてくれました。
今年の6月・7月は信じられないほどの猛暑。
物価高、トランプ関税でますます暑さを感じる中での参院選の真っ最中ですが、世界中から戦争や紛争・飢餓をなくすようにするにはどうすればいいのか。ベルリンの壁が崩壊した時、世界はもっと良くなるとの希望の光が見えたのに、あれから30年以上経ち、逆に平和が遠のき、我が国を取り巻く安全保障環境も厳しくなっています。
現実を直視し、道を間違えない政治家を増やす必要があるし、その政治をしっかり監視するのは皆さんです。ぜひ投票に行って下さい。
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国会閉会、選挙モードに突入
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