2025/2/4
子どもの貧困が言われて久しい。子どもの数が減少している中、社会で子どもを育てるという意識の醸成、そして3歳児からの義務教育化や高校までのすべての教育にかかる費用の無償化や給付型大学奨学金などやるべき政策の実現は急務である。
しかし、高齢女性の貧困問題にも目を向けてほしい。
A子さんは40歳で二人の子を抱えて離婚し、パートで必死に働いてきた。二人の子どもはアルバイトをして高校を卒業し、結婚して独立。彼女はずっと一人ぐらしで働き続けていた。
数年前、私の主宰する離婚女性のネットワークの忘年会で年金の話になった。
彼女は70を過ぎて清掃の仕事をしていた。「からだ、きついよね」と介護施設で働いているBさんが言った。
「しょうがないわよ。5万円の年金じゃ食べていけないもの。働かせてもらえるだけでありがたい」
その彼女が亡くなった。「冷蔵庫にはほとんど食物がなかったらしい」と聞いた。
彼女のアパートの近くに20人以上もの行列のできている八百屋があった。キャベツ1玉198円、ほうれん草88円。―これは並んでも買いたい。スーパーで売ってる値段の半分どころか1/3だ。
今、何もかもが高い。アパートだっていつ追い出されるか。清掃の仕事もなくなり、からだはぼろぼろ。誇高い彼女は誰にも助けてと言うことなく死んでいったのだろうか。
今、一人ぐらしの65歳以上の女性の相対的貧困率は50%をこえているらしい。
離婚女性の場合、持ち家率が低い。安心してくらせる住居が高齢になればなるほど確保できない。雇用の場も限られれば年金も少ないというハンデがある。
しかし、離婚しなくても、高齢になれば夫と死別して一人になる確率は高いし、未婚率の上昇で生涯一人ぐらしということも多く、一人ぐらし高齢女性の貧困問題は決して他人事ではないのだ。
まず、男女の賃金格差がある。年金制度も、高度経済成長期に「夫が働き妻が家事育児をにない、働いてもパートの補助的仕事」といった家族観をベースにつくられている。今のように、誰もが結婚するわけではなく、共働きが当り前になり、核家族で、子が老いた親をみることもなくなった社会では、制度を根本的に見直す必要がある。
それにしても、まじめに働きしっかり子どもを育ててきた人たちが、最低限の生活すら保証されない老後を迎えるなんて、これが「楽しい日本」だろうか。
イギリス政府がやっている、家事育児をしていた期間を年金受給に必要な年数から引いて、その分を国が補充して満額を出すペンションクレジット制度とか、国民年金の低すぎる満額を早くひきあげて、人並みのくらしがこの物価高でもできるようにする必要がある。このままでは、この国は姥捨て山社会である。
八潮市の道路陥没はどこで起きても不思議ではありません。明日2月5日のスクールでは防災について勉強しますが、人口減少の中、インフラの老朽化についても対策が急務です。
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壁、壁、壁
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