2026/7/10
先日、ロシアから来たという観光客(若い男女2人)と話す機会があった。
住んでいるのはロシア中央部のクラスノヤルスク。
1997年の日露首脳会談、いわゆる「クラスノヤルスク合意」(橋本龍太郎首相とボリス・エリツィン大統領との間で行われた会談で、1993年の「東京宣言」に基づき2000年までに領土問題を解決し、平和条約を締結することを目指すと定めた歴史的な内容)で知られるあの街だ。
聞けば日本は今回で5回目。温泉を求めて佐賀県武雄市までやって来たという。
「なんでそんなに日本が好きなの?」と聞くと、自然が豊かで落ち着いていること、食べ物が美味しいこと、人が親切なこと。定番だが、やっぱりそうだよねと思える答えが返ってきた。
「でも今、ロシアから日本に来るの大変でしょう?」と問い返すと、「今回は中国の上海経由で来たよ」とのこと。なるほど、そういうルートか。
昔かじったロシア語を必死に思い出しながら、ロシアの今の様子をあれこれ伺う。ロシア料理の話でもひとしきり盛り上がった。
「クラスノヤルスクは住みやすい?」と聞くと、返ってきたのは「人が多いんだよね」という答え。シベリアの街と聞くと静かなイメージだったけれど、あちらでは立派な都会(人口約120万人)らしい。ちょっと意外な発見だった。
そして別れ際、おふたりが10ルーブル(日本円で22円)紙幣を1枚、「記念に」と手渡してくれた。「なんで?」と聞いてみたら、紙幣に描かれている教会も、橋も、ダムも、全部クラスノヤルスクのものなんだそうだ。
自分の街が紙幣になっている。それをさらりと旅先で手渡す。
なんだか粋じゃないか。

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