2026/6/20
武雄市議会総務常任委員会「傍聴拒否」問題を考える/自ら定めた議会基本条例を守らない武雄市議会。
私は、地方議会の委員会も原則として公開されるべきものだと考えている。
理由はシンプルだ。税金の使い道を審査する場は、市民に見える状態でなければならないからだ。
かつて在籍した北海道・網走市議会では、1期目(2011年)から議会の情報公開に取り組んだ。
手始めに、当時あった委員長による傍聴許可制(基本、傍聴は断っておらず形骸化していた)を廃止した。傍聴者が委員会室に自由に出入りし、審査を見られるようにした。それで議会が混乱したことはない。むしろ、公開することで議会の緊張感は高まった。議員も自らの発言を慎重に考えるようになった。
2012年9月からは、インターネットでのライブ中継とアーカイブ配信も始めた。議案審査だけでなく、請願・陳情の審査も公開した。議会で何が議論され、誰が何を発言し、どう判断したのか。住民が後から確認できる状態にした。それが特別に進んだことだとは思っていない。本来、議会なら当然やるべきことだと考えている。
その経験がある分、武雄市議会の現状はなおさら異質に映る。
武雄市議会は「議会の最高規範」として議会基本条例を定めている。
第2条には、こう書かれている。
「この条例は、議会における最高規範であって、この条例の趣旨に反する議会に関係する条例、議会規則、議会告示等を制定してはならない。」
さらに第3条第2項。
「議会は、主権者である住民の代表機関であることを常に自覚し、公正性、透明性及び信頼性を重んじ、住民に開かれた議会として、住民参加を目指して活動するものとする。」
理念は素晴らしい。
そして第6条。
「議会は、議会の活動に関する情報公開に努めるとともに、住民の求める説明を十分に果たすものとする。」
第6条第2項には、さらに明確にこうある。
「議会は、本会議のほか、議会運営委員会、常任委員会、特別委員会及び地方自治法第100条第12項に規定する議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を原則として公開するものとする。」
ここまで書いてある。常任委員会も原則公開。住民に開かれた議会、情報公開、説明責任、透明性、信頼性、言葉だけは立派だ。
ところが現実はどうか。
6月17日、18日に開かれた総務常任委員会。
佐賀バルーナーズ・プレシーズンマッチ誘致のための1,700万円補正予算を審査した場で、傍聴希望者は拒否された。
理由は、委員会室が手狭であること。傍聴席が近く、理事者側の資料が見えること。
それだけだった。部屋が狭いなら、インターネット配信や別室対応を考えればいい。資料が見えるなら、配置を変えればいい。必要なら、資料管理の方法を改めればいい。傍聴者が多いなら、人数制限や抽選という方法もある。
委員会を公開するための工夫はいくらでもできた。
しかし、実際に行われたのは、公開の工夫ではなく、傍聴拒否だった。
結果として、1,700万円の補正予算に賛成した委員が誰なのか。反対した委員が誰なのか。市民は、その場で確認することすらできなかった。
委員会としては、賛成4(賛成3という説もある)、反対2で「大方の賛成により原案可決すべきもの」と決したという。
しかし、誰が賛成し、誰が反対したのか、正式にはわからない。
これで本当に「住民に開かれた議会」なのか。
これで本当に「透明性及び信頼性を重んじる議会」なのか。
これで本当に「常任委員会を原則公開」と言えるのか。
武雄市議会がやっていることは、自らが定めた議会基本条例の精神と正面から矛盾している。
議員各位にそれぞれの認識を伺ってみたい。

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