選挙ドットコム

民部 佳代 ブログ

【議会緊迫の舞台裏】初の「委員間討議」実施と、パフォーマンス政治の限界。福岡中工事の審議を振り返る

2026/6/6

市長から提案された福岡中学校改修の追加工事の議案に対して、6月5日、総務・教育常任委員会が開かれました。

例の福岡中学校のフライング工事の議案を巡り、委員会室では激しい議論が交わされました。

「議案の取り下げ」を巡る、噛み合わない法律論

質疑の中で、鈴木啓太郎議員(チームふじみ野)から「違法の疑いがある本議案をいったん取り下げ、出し直すべきではないか」との質問がありました。

同じ議案を出し直しても意味がないため、一旦委員会を休憩にし、質問の真意を確認しました。

鈴木啓太郎議員の主張はこうです。

「すでに工事が済んでいるなら(民法上は)契約が成立している。一度議案を取り下げて、追加工事分の『追認(事後承認)』を求める議案にするべきだ」

鈴木啓太郎議員は、過去にふじみ野市議会であった教師用指導書の購入(2000万円以上の財産取得ルール違反)や、宮城県三股町の事例など、いずれもすでに購入や契約が終わったものを追認したケースを例に挙げました。

しかし、今回は全く状況が違います。

今回のケースは、現場指示書で工事を進め、現在は「仮契約」の状態です。問題の本質は民法ではなく地方自治法にあります。地方自治法上、議会の議決を経なければ「本契約」は結べず、本契約がなければ市は事業者に工事代金を支払えません。

工事を先に進めた市の過ちは猛省すべきですが、本契約を結ぶための議案を一旦取り下げ、契約していないものを追認というのはおかしな話です。あるいはさらに地方自治法に反して先に本契約してから議会が追認すべきだという主張でしょうか。残念ながら、ここでの議論は全く噛み合いませんでした。

参考人招致の要求と、ルールの形骸化

さらに質疑終了後、鈴木啓太郎議員から「工事を請け負った事業者(中原工業)を参考人として呼び、再度質疑したい」との申し出がありました。

しかし、今回の経緯については市から現場の打合せ記録なども全て提出されており、事実は明らかです。事業者を出席させなければ分からないことなど何もありません。

結果として、鈴木啓太郎議員を除く全員がこの要求に反対しました。ここでも、ただ「騒ぎを大きくしたい」というパフォーマンスの意図が見え隠れします。

また、鈴木啓太郎議員の質疑中、同じ会派の坪田敏孝議員が何度も近くに寄って耳打ちをする光景がありました。議事進行の妨げになるため私は委員長として注意をしましたが、こうした議事ルールの無視も目に余るものでした。

市議会初!「委員間討議」の実施と採決

討論の前には、鈴木宏樹副委員長から「委員間討議」の申し出がありました。これは論点を整理し、委員同士の理解を深めるための仕組みで、ふじみ野市議会では令和3年に導入されて以来、今回が初めての実施となります。

討議の中で、私からは以下の問題を指摘しました。

「議案を出し直しても違法が合法になるわけではない。また仮に追加工事分(約4,878万円)を切り離した別の契約にすると、議会の議決が必要な基準(1億5千万円)を下回るため、議会への上程すら不要になってしまう。それでは却って市民の目から隠れてしまう」

鈴木啓太郎議員は相変わらず「取り下げるべき」の一点張りでした。初めての試みゆえに他の委員からは議論の本筋から外れる発言が出るなど課題も残りましたが、議会としての新しい一歩を踏み出せたことは事実です。

採決の前に討論がありますが、鈴木啓太郎委員からの討論はなく、委員間討議で指摘した論点を理解したのかどうかも分かりませんでした。

結果として鈴木宏樹副委員長、加藤恵一委員、田中早苗委員、鈴木美恵委員が賛成。鈴木啓太郎委員と床井紀範委員(日本共産党)が反対し、賛成多数で議案は可決されました。

結び:議会が突きつけた「本当のケジメ」

議決の後、私(委員長)の提案により、市に対して全庁的な職員研修や管理監督体制の強化、連絡体制の強化を厳しく求める「附帯決議」を発議しました。

あれだけ騒いでいた鈴木啓太郎議員は、この附帯決議の採決の際には退席し、決議自体は全会一致で採択となりました。

大騒ぎして議会を混乱させるだけの「パフォーマンスの政治」では、行政の体質は1ミリも変わりません。ルールに則り、附帯決議など議会から指摘すべきことは指摘し、行政を正すことが、市民の代表たる議会の本来の姿です。

今回の委員会は通常のペースなら午前中に終わるところ、午後5時頃まで審議が続きました。本会議に向けては、引き続き真に市民のために責任ある議論ができることを願っています。

#ふじみ野市議会 #地方自治法 #福岡中学校 #工事 #パフォーマンス #議員の仕事 #情報公開 #市民のための政治

 
 
見出し画像
 


 

この記事をシェアする

著者

民部 佳代

民部 佳代

選挙 ふじみ野市議会議員選挙 (2023/04/23) [当選] 2,191 票
選挙区

ふじみ野市議会議員選挙

肩書 ふじみ野市議会議員
党派・会派 立憲民主党
その他

民部 佳代さんの最新ブログ

ホーム政党・政治家民部 佳代 (ミンブ カヨ)【議会緊迫の舞台裏】初の「委員間討議」実施と、パフォーマンス政治の限界。福岡中工事の審議を振り返る

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_whiteicon_homeicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtubeicon_postcode