2026/4/30
皆様、こんにちは。加藤よしあきです。

今回は、鈴鹿市の令和8年度予算の中に盛り込まれた新たな取り組み、「高齢者終活支援」(予算額:17万3千円)について詳しくご紹介したいと思います。
少子高齢化や核家族化が急速に進む現代において、「自分に万が一のことがあったらどうしよう」「最期に周りに迷惑をかけたくない」と、将来への不安を抱えている方は決して少なくありません。
そこで鈴鹿市では、身寄りのない高齢者の方などを対象に、終活情報に関する「登録窓口」を新たに設置することになりました。

■ なぜ今、この取り組みが必要なのか?
この施策の背景には、深刻化する「単身高齢者の増加」と「無縁遺骨」の問題があります。
厚生労働省の2024年(令和6年)の調査によると、65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、1人暮らしの「単独世帯」は903万1千世帯に上り、過去最多を更新しました。なんと高齢者がいる世帯の約3世帯に1世帯(32.7%)が1人暮らしという実態があります。
また、総務省が2021年に行った調査では、全国の自治体に保管されている「引き取り手のない遺骨(無縁遺骨)」は、約6万柱に達していることが明らかになりました。この遺骨の増加は自治体にとって大きな負担となっており、保管場所の確保や管理費用が全国的な課題となっています。
誰にでも起こり得るこの「孤立化」のリスクに、行政としてあらかじめ備えておく仕組みが、今まさに求められているのです。
■ 鈴鹿市の「終活情報登録」はどのような仕組みなのか?
今回設置される窓口は、緊急時の連絡先や、万が一の際の医療や介護に関するご自身の希望、さらにはお墓や葬儀についての情報などを、あらかじめ市に登録しておく仕組みです。
ご本人が元気で判断能力があるうちに、ご自身の意思や希望を公的な機関に預けておくことで、「もし倒れたら」「もし亡くなったら」という将来への不安を大きく解消することにつながります。
■ 先進自治体の事例(神奈川県横須賀市など)
実はこうした「自治体による終活情報の登録」は、全国でも少しずつ広がりを見せています。
全国に先駆けて事業を展開している神奈川県横須賀市の事例(「わたしの終活登録」)では、本人が倒れたり亡くなったりした際、病院や警察、消防からの問い合わせに対して、市が登録情報を回答する体制を整えています。
▼参考リンク:神奈川県横須賀市「わたしの終活登録」
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/2605/shukatsu/watashinoshukatsutouroku.html
実際に横須賀市では、意識不明で救急搬送された際に、市に登録してあった「延命治療に関する希望(リビングウィル)」が病院に伝わり、ご本人の望む医療が受けられたケースや、亡くなった後に生前契約していた葬儀社へスムーズに引き継がれたという事例が報告されています。
■ この施策の大きな2つのメリット
この事業には、当事者と支援者の双方に大きなメリットがあります。
1. ご本人の「安心」と「尊厳」を守る
何よりも、ご自身の最期の希望がしっかりと尊重されることです。「もしも」の時の備えができているという安心感は、日々の暮らしの不安を取り除き、前向きに生活する活力になります。
2. 医療現場・警察・行政の負担軽減とスムーズな対応
身寄りがない方が搬送された際、医療現場や警察は、ご家族への連絡先探しや治療方針の決定に大変苦慮します。あらかじめ情報が行政に登録されていれば、問い合わせ一つで現場の負担が軽減され、迅速な対応が可能になります。前述した「引き取り手のない遺骨」の未然防止にも直結します。
■ 終わりに
今回、鈴鹿市で計上された17万3千円という予算額は、決して大きな規模ではありません。しかし、これは市民の皆様が抱える「いざという時の不安」に寄り添い、安心を担保する非常に意義深く、費用対効果の高い第一歩です。
こうした「かゆいところに手が届く支援」の積み重ねこそが、年齢を重ねても、単身になっても、誰もが安心して住み続けられる地域をつくります。
皆様の「誇れる暮らし」を守り、「強い鈴鹿」をつくっていくためにも、こうした行政のサポート体制がより使いやすく、本当に必要としている方にしっかりと周知されるよう、引き続き活動してまいります。

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カトウ ヨシアキ/38歳/男
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