2026/3/9
【海の下で繰り広げられる、静かなる戦い】
梶原みずほです。
この中東戦争では、ドローンなど最新鋭の無人兵器が投入され、空から、地上から、標的をピンポイントで攻撃する映像が連日、伝えられています。そうした「見える戦争」が注目を集める一方、海の下では、まったく別の次元の戦いが進んでいます。
アメリカ軍の潜水艦がスリランカ沖で魚雷を発射し、イラン海軍のフリゲート艦を撃沈した――先日のニュースで注目すべき点は、それが第二次世界大戦後、アメリカ軍による初の「魚雷での敵艦撃沈」という点です。
使用されたのは「MK48(マーク48)」というアメリカの主力魚雷。探知されることなく忍び寄り、反撃の隙すら与えず、一撃で標的を海底へ沈めるーー。ヘグセス国防長官は「静かな死(quiet death)」と表現しました。そこには、潜水艦戦の冷徹な本質が凝縮されています。
この衆院選で私は「海洋防衛力の強化」を第一に掲げました。国家がいかにして水中戦闘領域で軍事技術の優位性を獲得し、維持するのか、日本にとって極めて重要なテーマだと考え、アメリカの事例を博士課程でも研究してきました。
新しい技術が誕生しても、それを無力化する新たな技術が生まれるため、さらにそれを上回る技術を開発しなければならない「いたちごっこ」の世界です。優位性の維持のためには常にゲームチェンジャー技術を追求しなければならないのです。
アメリカは冷戦後も、高性能のソナー、推進システム、誘導制御システムを備えた魚雷の改良と更新の手を緩めることはありませんでした。探知から追尾、誘導、そして破壊に至るまでを一体化したその能力を、たとえ実戦で使う局面が訪れなくとも、着実に進化させてきました。
いまこの瞬間も、世界の海の下で、日本を含む各国の潜水艦が警戒監視、情報収集の任務につき、静かなる戦いを続けています。目に見えない海こそ、現代の安全保障を左右する、もう一つの最前線なのです。
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カジワラ ミズホ/53歳/女
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