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部活動を支えるために、何よりも大切なのは「安全」です 【新温泉町議会議員 寺谷えいいち】

2026/7/30

今年5月、福島県で高校の部活動遠征中のバス事故が発生し、生徒1人が亡くなり、20人が重軽傷を負うという大変痛ましい出来事がありました。未来ある生徒が命を落とし、多くの生徒や関係者が負傷したこの事故は、学校関係者だけでなく、教育に携わるすべての人に重い課題を投げかけています。この事故を受けて、文部科学省と国土交通省は、校外活動や部活動の遠征時における安全対策を取りまとめ、6月30日に全国の教育委員会やバス事業者などへ通知しました。
新たな対策では、学校と事業者双方の「担当者任せ」から脱却することが掲げられ、引率計画を校長など学校管理職が事前に承認すること、保護者への事前連絡、車両への教職員の同乗を促すこと、そして国が作成した「安全管理チェックシート」の活用などが盛り込まれています。バスやレンタカー事業者にも、契約内容を明確にした書面の適切な交付が求められる一方、運転者の安全性の確認は学校側の責任として徹底が求められています。
部活動には学力だけでは身に付けることのできない大切な教育的価値があると思います。仲間と協力する力、最後までやり抜く力、礼儀や責任感、人を思いやる心。部活動を通して育まれるこうした力は、子どもたちが社会へ羽ばたく上でかけがえのない財産です。
その一方で、部活動改革に詳しい関西大学の神谷拓教授は、今回の事故の背景には、この30年で教員の労働環境が劇的に変化したにもかかわらず、遠征を前提とした部活動のシステムや慣習が見直されないまま残っているという構造的な問題があると指摘しています。
また、神谷教授は、地方や過疎地では公共交通機関や交通網の整備が十分でない地域も多いと指摘した上で、安全対策の強化によって現場の負担がさらに増しており、保護者が自家用車で送迎するような本来イレギュラーな対応が常態化している実態は、教員の労働環境の悪化や地域の交通網の脆弱さと地続きの問題である、とも述べています。
だからこそ、安全対策を現場任せにするのではなく、教職員が安心して子どもたちを指導できる環境づくりや、地域の実情に応じた支援を進めることが重要です。
スクールバスの活用や地域移動への支援、部活動の地域連携など、自治体として取り組めることは数多くあります。また、「遠征ありき」ではなく、その活動にどのような教育的意義があるのかを改めて考えることも必要ではないでしょうか。
子どもたちのかけがえのない命を守ることは、教育の大前提です。
安全が確保されてこそ、子どもたちは安心して学び、挑戦し、成長することができます。
元教師として、そして新温泉町議会議員として、子どもたちが安心して学び、部活動に打ち込める教育環境づくりをこれからも後押ししてまいります。
悲しい事故を二度と繰り返さないためにも、学校、家庭、地域、行政が連携し、子どもたちの安全を最優先にした教育環境を築いていきたいと思います。
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寺谷 えいいち

寺谷 えいいち

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