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徳宮 勇気 ブログ

孤独は、社会課題の“センターピン”ではないか?

2026/5/29

最近、「孤独」や「孤立」という言葉を耳にする機会が増えました。

一人でいること自体が悪いわけではありません。一人の時間を大切にしたい人もいますし、無理に人付き合いを増やせばよいという単純な話でもありません。

しかし、社会のさまざまな課題を見渡してみると、その根っこに「孤独」があるのではないかと感じることがあります。

例えば、虐待、引きこもり、貧困、孤独死、メンタルヘルスの問題、地域でのトラブル、犯罪、家庭内の問題など。もちろん、これらの原因をすべて孤独だけに求めることはできません。それぞれに複雑な背景があります。

ただ、「もし身近に相談できる人がいたら」「もし地域の中に気にかけてくれる人がいたら」「もし孤立する前に誰かとつながれていたら」、防げたかもしれない事件や事故、深刻化しなかった問題は少なくないのではないでしょうか。

孤独は個人の問題だけではない

孤独というと、どうしても「本人の性格の問題」「人付き合いが苦手な人の問題」と捉えられがちです。

しかし私は、孤独は個人の努力だけで解決するものではなく、社会構造の問題でもあると考えています。

かつては、地域、親戚、職場、商店街、子ども会、自治会など、生活の中に自然と人と関わる場がありました。もちろん、昔のつながりがすべて良かったとは言いません。濃すぎる人間関係が負担になることもあったはずです。

一方で、今は便利になった反面、人と関わらなくても生活できる場面が増えました。買い物も手続きもスマホで完結し、仕事も在宅でできる。効率化は進みましたが、そのぶん、偶然の会話やちょっとした助け合いは生まれにくくなっています。

人間関係は、職場だけで育まれるものではありません。むしろ、会社を辞めた後、子育てが一段落した後、家族構成が変わった後、高齢になった後にこそ、地域の中でのつながりが大きな意味を持つのではないでしょうか。

「つながりなさい」ではなく、自然につながれる仕組みを

ここで大事なのは、行政が人間関係を無理やり作らせることではありません。

「地域で仲良くしましょう」「みんなで交流しましょう」と言われても、それが負担になる人もいます。人付き合いには相性も距離感もあります。強制されたつながりは、かえって息苦しさを生むこともあります。

だからこそ必要なのは、自然な形で人と人がつながれる仕組みです。

例えば、歩いて行ける場所に、誰でも立ち寄れる空間があること。子ども、高齢者、子育て世代、働く世代が、目的は違っても同じ場所に集まれること。イベントや趣味、学び、防災、健康づくり、子育て支援などを通じて、無理なく顔見知りが増えていくこと。

こうした場づくりは、孤独対策であると同時に、防災、福祉、子育て、教育、防犯、健康づくりにもつながります。

孤独は単独のテーマではなく、さまざまな社会課題に横串を通すテーマなのだと思います。

都市設計にも「人が集まる視点」を

私は、都市設計や公共空間のあり方にも、もっと「人が自然と集まれるか」という視点を入れていくべきだと考えています。

道路、公園、広場、公民館、市民センター、学校跡地、商店街、駅前空間。こうした場所は、単なる施設や通行のための空間ではありません。設計次第では、人と人との関わりを生み出すインフラになります。

ベンチがあるだけで会話が生まれることがあります。子どもが遊べる場所があるだけで親同士が顔見知りになることがあります。高齢者が歩いて行ける場所に集える空間があるだけで、閉じこもりを防げることもあります。

政治や行政の仕事というと、制度や予算の話に見えがちです。もちろんそれも大切です。しかし、その先にあるのは市民一人ひとりの暮らしです。

人が出かけたくなるまち。誰かと自然に会えるまち。困ったときに声をかけやすいまち。そうした環境をつくることも、地方自治体の大切な役割ではないでしょうか。

川越の強みを、もっと伸ばしたい

私は川越の外から来た人間です。だからこそ、川越というまちの魅力を強く感じる場面があります。

歴史ある町並み、地域のお祭り、商店街、自治会、子育ての現場、地域活動。川越には、人と人との関わりがまだ残っていると感じます。これはとても大きな財産です。

一方で、人口減少、少子高齢化、単身世帯の増加、地域活動の担い手不足など、これからの課題もあります。今あるつながりを当たり前だと思って放置すれば、少しずつ弱くなっていくかもしれません。

だからこそ、川越の強みである「人と人との関わり」を守り、さらに伸ばしていきたい。

孤独をなくす、という言葉は少し大きすぎるかもしれません。ですが、孤立する人を一人でも減らすこと。困ったときに誰かにつながれる地域をつくること。人と人が自然に関われる空間や仕組みを増やしていくこと。

それは、これからの川越市政にとって非常に重要なテーマだと考えています。

社会の課題は複雑です。すぐに解決できるものばかりではありません。

それでも、孤独というセンターピンに目を向けることで、福祉も、子育ても、防災も、防犯も、まちづくりも、少し違った角度から見えてくるはずです。

人と人が自然につながれる川越へ。

そのようなまちづくりに関わっていけることこそ、政治に挑戦する大きな意義であり、醍醐味なのだと思います。

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著者

徳宮 勇気

徳宮 勇気

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肩書 フリーランス / 自衛隊支援協会理事長
党派・会派 無所属
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