2025/7/22
本日、新風唐津のメンバー4人と他会派市議会議員の皆さんと唐津市農林水産部水産課職員で、
唐津市鎮西町串の漁師・袈裟丸彰蔵(けさまる・しょうぞう)さんを訪ねました。

袈裟丸さんは20年以上にわたり、唐津の海の藻場を守るために「ガンガゼの駆除」に取り組んでおられます。
私たちはその現場に足を運び、自然と共に生きる漁師の姿に触れるとともに、
「ネイチャーポジティブ」実現に向けた地域の挑戦について、深く考えさせられる一日となりました。

今、世界では「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」という国際目標が掲げられています。
これは2030年までに、地球上の陸と海の30%以上を健全な自然環境として保全しようという取り組みです。
日本でも国土の30%の保全を目指しており、環境省や自治体、企業が一体となって保護地域の拡大に取り組んでいます。

そうした流れの中、唐津市は令和7年3月、「ネイチャーポジティブ宣言」を行い、生物多様性の損失を食い止め、自然を回復させていくことを目指す取り組みを、佐賀県内で初めて公式に表明しました。

この宣言は、一部の専門家や行政だけの取り組みではありません。
地域の漁師、農家、市民一人ひとりの行動こそが、その実現を支えているのです。
磯焼け――それは本来、海藻が茂り、魚や貝が育つ豊かな「藻場」が失われていく現象です。
その主な原因の一つが「ガンガゼ」と呼ばれるウニです。

このガンガゼは海藻を食べ尽くしてしまううえ、鋭い毒針を持ち、食用にも適さないため、自然界においても漁業においても非常に厄介な存在です。
また、ガンガゼさんは海藻を食い尽くし食料がなくなっても死なない、、、
食料なくなったら岩礁やコンクリートも食べるとのこと、、、
佐志地区で見たことないのでどうして?と質問すると地域にもよる。佐志川からの水が冷たいからかもしれませんねとのことでした。
海水温が今年ちょっと低くなった時には少しいなくなったとのことでした。

そしてこん目んごたるとは肛門(しんのす)とのこと、、、(笑)
袈裟丸さんは、漁業のルールを守りながら、素潜りで一つ一つ手作業で駆除しています。
トゲのあるガンガゼを海底で叩き潰すという地道で危険な作業を、なんと20年以上も続けておられます。
この活動によって失われた藻場が少しずつ再生し、アワビやサザエといったブランド魚介類が戻ってきているとのことでした。

しかし、海水温の上昇に伴い現在の魚介類の産卵時期などが以前とは違い禁漁期間などがずれているので変えてほしいとの意見がありましたが、全然期間の変更など組織的にできないとのことでした。
袈裟丸さんの言葉には、単なる「漁業者」という枠を超えた、自然とともに生きる人間の覚悟と誇りがありました。
「海が死んだら漁業も終わり。だけん、今できることば、せんといかんとよ」

唐津の豊かな海を次世代に残すためには、こうした地域の取り組みを支え、広げていく必要があります。
市としての政策支援、若い世代の参画、民間との連携――やるべきことは多くありますが、
まずは「知ること」「現場を見ること」がすべての出発点だと私たちは改めて感じました。


自然と共に生きるということは、決して過去の話ではありません。
むしろ、気候危機と生物多様性の喪失が進む今こそ、地域から自然と向き合う姿勢が強く求められています。
そして一番何をしてもらいたいかと聞くと制度作りとのことです。
例えば、ガンガゼ駆除も唐津市内外から親子連れで来てもらい駆除してもらうなどのイベントを企画し、地引網みたいに魚を入れる代わりにサザエやアワビを
駆除地域においてやりその分はお持ち帰りできるなどしたらよいのでは?と思いましたが、現在の制度と仕組みではできないみたいでした。
今回の漁業の事例でも、他農業や中心市街地活性化や観光などもっと密に連携していかなけらばならないと思いました。
新風唐津としても、こうした現場の声を政策に反映させ、「ネイチャーポジティブ」な唐津の未来に向けて行動していきます。
帰りは新風唐津メンバーのおじさんおばさんでサザンを聞きながらルートグランブルーをドライブして帰りました(笑)
※本日の訪問では、袈裟丸彰蔵さんのご厚意で詳しいお話を伺うことができました。
この場を借りて、心より感謝申し上げます。
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ホーム>政党・政治家>井手 きよかず (イデ キヨカズ)>豊かな海を次世代へ――「ネイチャーポジティブ宣言」とガンガゼ駆除の現場から