2025/5/27
こんばんは。
空の青さはオゾン(O3)の色だと思っていたら、単なる散乱光だったんですね。高校の頃から思い込んでいたので、今さら知ってショックを受けています。
今回は、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)についてお話しします。
私は昨年の9月と12月議会で連続してこのテーマを取り上げました。
そして、この話題に再び触れるのは、近年のワクチン忌避の強まりに対する危機感があるからです。
なぜワクチンにここまで不信が集まってしまったのか?
不思議に思います。
ワクチンは、人類が病気と闘う中で生み出した画期的な技術であり、とくに乳幼児の生存率を劇的に改善した医療の柱です。
多くの人は病気になってから薬や治療のありがたみを感じますが、本当に優れた医療技術とは「未病」——つまり病気になる前に防ぐことではないかと私は思います。
「医食同源」という言葉があります。
食べ物で体を整え、健康を保つというこの思想は、身体の内側から病気になりにくい状態をつくるという点で、ワクチンと通じるものがあるのではないでしょうか。
ワクチンもまた、病原体が体内に入ってきたときに発症や重症化を防ぐ役割を果たすことで、病気になりにくい身体を作ります。
さて、子宮頸がんについて、日本では年間約3,000人が亡くなっており、これは2024年の交通事故による死亡者数(約2,600人)を上回っています。
交通安全には「安全月間」などを設けて全国的に取り組みが行われていますが、それよりも多くの命が、より予防可能な病気である子宮頸がんで失われているという事実に、もっと目を向けるべきではないでしょうか。
また、子宮頸がんの発症年齢のピークは、女性の妊娠・出産年齢と重なっています。実際に、子宮頸がんにかかる女性の約15%が20~30代であり、上皮内がんを含めると約38%が20~30代となっています 。
このように、子宮頸がんは若い世代でも発症する可能性があるため、「マザーキラー」とも呼ばれています。妊娠中に子宮頸がんが発見され、治療のために抗がん剤や手術が必要となり、授かった命を諦めざるを得ない状況が起こってしまうからです。
日本では、2013年のメディア報道を受けて国が積極的勧奨を中止し、HPVワクチンの接種率は70%から1%未満にまで急落しました。この報道について覚えている方も多いでしょう。
一方で、海外では大きな成果が出ています。
オーストラリアでは、男女ともにHPVワクチン接種が推奨されており、継続的な接種と検診によって、子宮頸がんの発症率・死亡率ともに大幅に減少しています。
死亡者数は現在、年間300人程度であり、日本の約1/13にまで抑えられています。
さらに、2035年までに「子宮頸がんを公衆衛生上の問題として撲滅する」ことが国家的目標として掲げられています。
私はこうした海外の科学的成果をもとに、行政の担当者とも話をしました。
中には、メディア報道を見て娘に接種させていないという方もいらっしゃいましたが、オーストラリアなど他国の実例を伝えると、「やはり受けさせようと思います」と話してくれました。
声が大きい意見が必ずしも確からしいとは限りません。
科学的なデータと統計に基づいて冷静に判断することが、社会全体の利益を守ることにつながります。
誤った印象に基づいて判断すれば、将来取り返しのつかない結果を招くかもしれません。
また、ワクチンには万一の副反応に備えた国の救済制度があります。
一方、子宮頸がんに罹患した場合には、治療費の負担だけでなく、将来子どもを授かる可能性そのものが奪われるリスクもあります。
沖縄県では、HPVワクチンをはじめとする予防接種全体の接種率が、全国平均より低い傾向にあるとされています。
私は医療従事者として、そして市議会議員として、この現状を変え、命を守る行動を行政の立場から積極的に推進していきたいと考えています。
・参照サイト
厚生労働省『HPVワクチンに関するQ&A』
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html
『もっと知らない子宮頚がん予防』
https://www.shikyukeigan-yobo.jp/
『みなと横浜ウィメンズクリニック』
https://www.minatoyokohama.com/blog/blog-818/
『NHK首都圏ナビ』
https://www.nhk.or.jp/shutoken/articles/101/012/14/
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クロシマ アラタ/42歳/男
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