2023/3/18
マスク着用の義務がなくなり、学校も正常化するようで、ほっとしております。
学校は子どもたちのとって重要な学習の場ですが、それと同時に、友達同士の人間関係に苦労したり、恋愛を楽しんだり苦しんだりする「経験の場」でもあります。子どものときにする経験は、何にも勝るほど貴重です。
先日、ある方とお話して気づいたことがあります。
その方は、千代田区の子どもたちは物作りに苦労したり、自然の中で遊ぶなどの経験する場が少ない。北の丸公園で一日キャンプをするとか、郊外の廃校を利用して宿泊体験などをやるなどやってみたらどうかと提案なさいました。
たしかに千代田区ほど学習環境の恵まれた場所は珍しいかもしれませんが、自然と格闘する経験は得るのは難しい地域です。
昔は小学生のキャンプはわりと頻繁におこなわれましたが、何かにつけてクレームが出るようになり、運営側がトラブルを避けてこういったイベントごとが避けられる傾向が強まっています。
ただそれだと、子どもたちにとって一生の宝となりうる経験の場を奪うことになりかねません。
一般には「学習」として捉えられる語学(英語教育)でも、経験は重要です。
たしかに学力では文法力や語彙力が重要なのですが、その語学力を使っていざ外国人とコミュニケーションをとるというと、日本人にはそれを避ける人が多いものです。
一流大学を出てTOEICで高得点をとっている人にも、実際、そういう人が多数います。
これは「勇気」とか「気持ちの強さ」などを必要とする精神的な壁であって、英語力の問題ではありません。「英会話」を勉強すれば乗り越えられるものではないのです。
むしろ高度な英語力を持つ人ほど、実際の会話で自分の不完全な発信力をさらけ出したくなくて、コミュニケーションを避ける傾向すらあります。
英語でコミュニケーションをとるのは、経験が少ないと、あまり泳げないのにプールに飛び込めと言われたときのような恐怖心があります。これを乗り越えるには、子どものときから英語圏の人たちとふれあうことがかなり有益です。
「英会話」といっても、要するに会話なのですから、本来は勇気など必要はありません。お互いに持っている言葉で通じ合えば良いだけのことです。
また、語学の「やる気」を引き出すのが経験です。失敗した経験が重なって、「もっと勉強しよう」という気持ちが高まります。
また、「心構えが重要だ」とも言われますが、心構えも言葉だけで作れるものではなく、経験を通して自分なりの型(かた)を作る必要があります。
私は小学校の英語教育導入には「学力」の面では反対していましたが、英語話者を講師に使うのであれば「経験」の面では有益だろうと考えています。むしろ小学校の英語教育は語学力ではなく経験に重心を置くべきです。
多くの子どもたちにそういった経験の場を作ることが、大人として子どもの教育に参画する上で最も重要だと考えています。
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