2026/7/17
7月17日、五十嵐やす子区議にお誘いいただき、世田谷区で実施されている若年女性支援事業「ゆうカフェ」を視察しました。

ゆうカフェは、15歳から24歳までの女の子を対象とした居場所です。
この事業は、令和6年に施行された女性支援に関する法律などを背景に、行政だけではつながりにくい若年女性への支援を目的として、民間団体の知見を生かしたモデル事業としてスタートしました。
「相談窓口」ではなく「カフェ」
最初に印象に残ったのは、「相談窓口」ではなく「あえてカフェ」と名付けていることでした。
相談室という名前では足を運びにくい人でも、「カフェ」なら少し入りやすい。
施設にはハンモックやソファが置かれ、本を読んだり、学校の課題をしたり、スマートフォンを見たりと、それぞれが自分のペースで過ごしています。

無料で食事やお菓子、飲み物も提供され、生活用品を持ち帰ることもできます。

ソーシャルワーカーや心理士が配置され、「相談してください」と待つのではなく、日常の何気ない会話を重ねながら、一人ひとりの状況を丁寧に把握し、必要な支援につないでいました。
助産師による包括的性教育のワークショップも行われており、「同意」や「自分の意思を大切にすること」など、これからの人生を考える機会も提供されていました。
地域共生のいえ「COS下北沢」の中にある意味
今回、特に興味深かったのは、ゆうカフェが「COS下北沢」という地域共生の拠点の中にあることです。
https://www.setagayatm.or.jp/map/spot-communityhouse
COS下北沢は、世田谷区が進める「地域共生のいえ」の一つで、NPOの活動拠点やギャラリーなど、多様な人が集まる地域の交流拠点です。

若年女性だけが利用する閉じた施設ではなく、地域の方やさまざまな団体が自然に出入りする環境の中にあることで、社会とのゆるやかなつながりが生まれていました。

「支援のための施設」を単独でつくるのではなく、「地域の中に居場所がある」という考え方は、とても参考になりました。
「安全」と「本人の意思」を大切にした支援
施設では、安全に過ごせることを何より大切にしていました。
利用は登録制で、本人確認や緊急連絡先を確認し、不審者が入れないよう配慮されています。
一方で、家庭との関係が難しい利用者もいるため、状況に応じて柔軟に対応しながら、本人の意思を尊重することを大切にしていました。
必要があれば、児童相談所や子ども家庭支援センター、医療機関などとも連携しますが、その際も本人の同意を得ながら進めているそうです。
また、「困ってから来る場所」ではなく、「困ったときに思い出してもらえる、お守りのような場所」でありたいというお話も、とても印象に残りました。
Instagramでの情報発信にも力を入れており、実際に利用者の約2割がInstagramをきっかけにゆうカフェを知ったそうです。
板橋区でも考えていきたいこと
学校を卒業した18歳から24歳頃は、行政との接点が少なくなり、困りごとを抱えていても支援につながりにくい年代でもあります。
だからこそ、「相談しに行く場所」ではなく、「安心して過ごせる場所」が地域にあることには、大きな意味があると感じました。
今回の視察を通して改めて感じたのは、居場所とは、何かをしてもらう場所ではなく、「ここにいていい」と思える場所なのだということです。
そして、その居場所は建物だけで完結するものではありません。
地域の中にあり、人とのゆるやかなつながりの中で育まれていくものなのだと感じました。
安心できる場所があるから、人は初めて「助けて」と言える。
その順番の大切さを改めて学んだ視察でした。
板橋区でも、子どもや若者が安心して過ごせる居場所づくりと、地域とのつながりを大切にした仕組みづくりについて、これからも現場で学び、政策提案につなげていきたいと思います。
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オオノ ユカ/40歳/女
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