2026/9/10
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
大学とは、キャンパスに通って講義を受ける場所。私たちの多くはそう思ってきました。ところが、特定のキャンパスを持たず、学生が地域を移動しながら学ぶ大学が、若者に実践の場を提供しているという記事を読みました。
● 1年ごとに、住む地域を変えて学ぶ
紹介されていたのは、2019年に開講した「さとのば大学」です。講義はオンラインで受け、学生は1年ごとに北海道や新潟、宮城など全国各地を移り住みます。地域の商店の手伝いや、住民との交流を通じた活動が、学びの中心に置かれています。
学生の1週間の過ごし方も紹介されていました。月曜は通信制大学の講義を受講し、火・水・木はさとのば大学のオンライン講義。金曜は課題に取り組み、土日はイベント運営にあたる。その合間に、地域住民との交流やアルバイト、コーディネーターとの議論、レポート作成が入ります。学びのテーマは、学生が自ら設定します。
4年生の佐藤花奈さんは、北海道名寄市の名寄高校の「地域学」にアシスタントとして加わっているそうです。学ぶ側だった学生が、その地域で教える側に回る。移り住んで暮らすからこそ生まれる関係だと感じます。
● 受け入れる地域の側にも、準備が要る
一方で、記事は課題にも触れていました。地域の受け入れを継続していくためには、事前の下調べと連携が欠かせないという指摘です。学校側や学生側に十分な準備がないまま進めば、受け入れる地域とのやりとりの負担が大きくなってしまいます。
こうした「教室の外で学ぶ」動きは、大学だけの話ではありません。紙面では、東京科学大学リベラルアーツ研究教育院が、専門分野を支える基盤としての教養にとどまらず、自ら考え、問い、行動する力を育てようとする取り組みも紹介されていました。学生が「教養卒論」を発表し、質問に答える場が設けられています。
北区にも、里山や農地、商店街、そこで長く暮らしてこられた方々の知恵があります。若い人が一定期間住み込んで学ぶ場としての可能性は、決して小さくないはずです。ただし、それは地域に負担を押しつける形であってはなりません。受け入れる側の体制をどう整えるか。そこまで含めて考える価値のあるテーマだと受け止めています。
(出典:日経新聞)
兵庫県議会議員 神戸市北区 大塚公彦
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