2026/6/4
市川市の皆さまへ。
市民の子どもたちを、本当に守れる政治家とは、どのような政治家でしょうか。
私は、児童相談所問題を長年発信してきました。
そして、この問題に関われば関わるほど痛感することがあります。
それは、児童相談所問題は、市議会議員、県議会議員、国会議員であっても、非常に踏み込みにくいということです。
なぜでしょうか。
理由は単純です。
児童相談所が、外部に情報を出さないからです。
子どもや親、里親側から、児童相談所職員の問題ある言動や、不合理な対応、不透明な判断について話を聞く。
そこで議員や支援者が児童相談所に確認を求める。
しかし返ってくるのは、
「個別の案件にはお答えできません」
「適切に対応しております」
という定型的な答えです。
これでは、普通の議員はそこで止まってしまいます。
議員は、本来、中立な立場で行政を監視する存在です。
行政の説明を聞き、市民の声を聞き、資料を集め、議会で質問し、必要があれば制度改善を求める。
これが議員の仕事です。
しかし、児童相談所問題では、この普通のやり方が通じにくい。
なぜなら、児童相談所側が、外部検証に必要な情報を出さないからです。
子どもや親側からは、深刻な話が出てくる。
しかし、児相側に確認しても、具体的な説明は出てこない。
明らかに法令上、不当または違法ではないかと思われる対応を指摘しても、
「適切に対応しております」
という言葉が繰り返される。
行政側が問題を認識しているのか。
改善する意思があるのか。
そもそも、どのような判断過程でその対応をしたのか。
そこが見えない。
だから、本来であれば行政の欠陥を指摘し、改善を促す力を持つ議員であっても、児童相談所問題では動けなくなってしまうのです。
市川児童相談所は、千葉県の施設です。
そのため、市川市議会議員は、
「これは市の施設ではない」
「県の職員の問題だから、市議会の管轄ではない」
と及び腰になりやすい。
では、県議会議員なら簡単に追及できるのか。
そうでもありません。
県議会議員であっても、児童相談所側から具体的な説明が出てこなければ、議会でどのように質問すればよいのか分からなくなります。
では、国会議員ならどうか。
国会議員でも同じです。
児童相談所は地方自治体の機関です。
国会で質問するには、児童福祉法、こども家庭庁の通知・ガイドライン、国の制度設計、自治体運用の実態をつなげて考えなければなりません。
国の責任はどこにあるのか。
自治体の裁量はどこまでなのか。
こども家庭庁は何を指導しているのか。
現場の児相は、建前どおりに動いているのか。
ここまで見えなければ、国会質問にもなりにくいのです。
つまり、児童相談所問題は、市議にも、県議にも、国会議員にも、それぞれの限界を突きつける問題なのです。
児童相談所問題に切り込むには、単なる怒りだけでは足りません。
必要なのは、制度全体を読む力です。
憲法。
行政法。
児童福祉法。
子どもの権利条約。
一時保護制度。
里親制度。
施設入所措置。
面会・通信制限。
学校との連携。
こども家庭庁の通知やガイドライン。
自治体の現場運用。
そして、実際に子ども、親、里親が何を経験しているのか。
これらをつなげて初めて、児童相談所問題の本質が見えてきます。
逆に言えば、ここが見えている人間が議員の立場にいれば、児童相談所問題は動き始めます。
どこに欠陥があるのか。
どこを記録化すべきなのか。
どこに第三者検証を入れるべきなのか。
市議会で何を問うべきなのか。
県議会で何を問うべきなのか。
国に何を求めるべきなのか。
それが見えるからです。
最近の巨人・阿部慎之助前監督をめぐる報道でも、児童相談所対応の本質が一部見えました。
報道によれば、阿部氏の長女がChatGPTに相談し、その後、児童相談所に連絡したことがきっかけとなり、児童相談所が警察へ通報し、阿部氏は暴行容疑で逮捕され、その後辞任しました。長女は、児童相談所に連絡した後に警察が来たことについて驚いた旨のコメントを出したとも報じられています。
もちろん、家庭内暴力を軽く見てよいという話ではありません。
子どもの安全を守る必要がある場面はあります。
しかし、問うべきはそこだけではありません。
児童相談所は、子どもの意向をどこまで確認したのか。
警察通報以外の選択肢は検討されたのか。
その対応が、結果として子どもの利益にかなったのか。
家庭関係の修復、子どもの心理的負担、社会的影響まで考えたのか。
こうした検証が必要です。
ところが、児童相談所は個別案件についてほとんど説明しません。
そのため、児童相談所の判断が本当に子どもの利益にかなっていたのかを、社会が検証しにくい構造になっています。
これこそ、児童相談所問題の本質です。
児童相談所が情報を出さない理由として、よく使われるのが個人情報保護です。
もちろん、子どもや家庭の情報は慎重に扱う必要があります。
しかし、個人情報保護を理由に、行政判断の妥当性そのものまで一切検証できない状態にしてよいのでしょうか。
行政が適切に対応したのか。
過剰介入ではなかったのか。
逆に、救うべき子どもを救えなかったのではないか。
面会制限、通信制限、通学制限、一時保護の長期化、里親委託や委託解除の判断に問題はなかったのか。
これらが外から見えない。
その結果、行政の無駄、怠慢、誤認、過剰対応、不透明な運用が、表に出にくくなっています。
税金を投入している以上、児童相談所の運用は、国民と子どもの利益にかなうものでなければなりません。
しかし現行制度では、市民がそれを検証する術が極めて弱いのです。
市川市では、田中甲市長が中核市化や、県から市へ児童相談所機能を移す構想に関心を示しています。
もし市川市が児童相談所機能を持つなら、これは非常に大きな問題です。
単に県の看板を市に掛け替えるだけではいけません。
県市川児童相談所の不透明な運用を、市川市がそのまま引き継ぐなら、子どもたちにとって何も改善しません。
市川市が目指すべきなのは、子どもの生活を守る児童相談所です。
一時保護中でも、子どもの意見を聞く。
学校生活をできる限り守る。
里親制度を透明にする。
マッチングや委託解除の判断を検証可能にする。
面会・通信制限を記録化する。
第三者の目を入れる。
市議会が継続的に監視する。
そういう仕組みが必要です。
そのためには、児童相談所問題の本質を理解した議員が必要です。
児童相談所問題は、普通の議員が少し勉強しただけでは見えにくい問題です。
行政は情報を出さない。
市議は管轄外と言われる。
県議も具体的資料がなく追及しにくい。
国会議員も国と自治体の責任分担で質問が難しい。
だからこそ、この問題は長年、放置されてきました。
しかし、制度、法令、現場運用、当事者の声をつなげて見れば、改善すべき場所は見えてきます。
児童相談所問題の本質が分かる議員が一人でも誕生すれば、そこから連鎖的に議論は変わります。
市議会で質問が出る。
県議会で確認される。
国会議員にも論点が伝わる。
こども家庭庁の通知やガイドラインの問題点が見える。
自治体の不透明運用に光が当たる。
この問題は、分かる人間が議員の立場に立つことで、初めて動き出します。
市民の子どもたちを守れる政治家とは、きれいな言葉を並べる人ではありません。
「子どもを守ります」と言うだけの人でもありません。
行政の説明をそのまま信じる人でもありません。
必要なのは、行政が隠したがる構造を見抜き、制度と法律に基づいて問い直し、市民に分かる言葉で説明できる政治家です。
児童相談所問題は、その力があるかどうかを試す問題です。
ここに切り込める議員を誕生させることは、市川市にとっても、日本にとってもプラスです。
市川市から、児童相談所行政の透明化を進める。
市川市から、子どもの権利を守る行政を作る。
市川市から、行政の不透明なブラックボックスに光を当てる。
私は、そのために発信を続けています。
子どもたちを本当に守るために必要なのは、行政を盲信する政治ではありません。
行政を読める政治です。
そして、市民の側に立って、行政に問い続ける政治です。
児童相談所職員の違法、又は不当な対応に負けない手法として、電子書籍も出しております。
支援する方々には、ぜひともご一読を。
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