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第1回 約9億6,000万円。本当にこの使い方で良かったのか?

2026/8/1

こんにちは。
足立区議会議員加地まさなおです。
私たちが納めた税金は、どのような根拠で使われ、どのような考え方で政策が決められているのでしょうか。

今回から(【税金の使い道を考える】~議会で見えたこと、考えたこと~)と題しまして4回シリーズの記事を書きたいと思います。

第1回 約9億6,000万円。本当にこの使い方で良かったのか?

今年度から、総務委員会の委員となりました。
総務委員会では、区の予算や財政運営、行政改革、公文書管理など、区政の根幹に関わる重要なテーマが議論されます。言い換えれば、「皆さんからお預かりした税金が、どのような考え方で使われているのか」を確認する役割を担う委員会です。
私は、この委員会での議論を通じて、「税金が適切に使われているのか」「その判断には十分な根拠があるのか」という視点を、区民の皆さんにも分かりやすくお伝えしていきたいと考えています。
さて、皆さんに一つ質問です。
もし、ご家庭で100万円の買い物をするとしたら、何を確認するでしょうか。
「本当に必要なのか。」
「もっと安くできないのか。」
「他に良い方法はないのか。」
きっと多くの方が、このように考えると思います。
会社でも同じです。
経営者であれば、大きなお金を使う前には、複数の選択肢を比較し、その効果や費用を検討した上で判断します。

EBPMという考え方

では、行政はどうでしょうか。
実は行政にも、そのための考え方があります。
それがEBPM(Evidence-Based Policy Making)、日本語では「証拠(エビデンス)に基づく政策立案」です。
勘や前例だけではなく、客観的なデータや事実に基づいて政策を決定し、その結果も検証していくという考え方です。
足立区でも、区長はEBPMを重視し、政策立案や事務事業評価に取り入れる事を、常日頃おっしゃっています。
私は、この考え方を高く評価させて頂いていますし、非常に大切だと思っています。
議会は行政を批判する場ではなく、より良い政策を共につくるための場です。そのためには、行政も議会も同じ事実を見つめ、同じデータを基に議論することが重要だと考えています。
一方で、EBPMには注意しなければならない落とし穴があります。
それが「チェリーピッキング」です。

チェリーピッキングとは

チェリーピッキングとは、多くのデータの中から、自分に都合の良いものだけを選んで結論を導くことをいいます。
本来であれば、良い結果も悪い結果も含めて判断しなければならないにもかかわらず、一部のデータだけを取り上げれば、誰でも自分の望む結論を導くことができてしまいます。
だからこそ、EBPMでは「どのデータを採用し、どのデータを比較したのか」という過程がとても重要になります。
令和8年6月の総務委員会で、私はこのことを強く考えさせられる場面がありました。
議題は、約9億6,000万円の新型コロナワクチン接種事業です。
「この予算は、本当にEBPMに基づいて判断されたのだろうか。」
ということでした。
委員会での質疑を通じて、私は一つの違和感を覚えました。
その違和感の理由については、次回、実際の質疑や答弁、公表資料をもとに詳しくお伝えしたいと思います。

「私が考えたこと」

行政と議会は対立する存在ではなく、それぞれの立場から区民の利益を最大化するために存在しています。
だからこそ私は、区長が掲げるEBPMという理念が大切だと感じています。
データは、行政の判断を正当化するためにあるのではありません。
行政こそが、客観的な事実とデータに謙虚でなければならないと考えます。
人は誰でも、自分に都合の良い情報だけを信じたくなるものです。
しかし政治だからこそ、その誘惑に負けてはいけません。
都合の良いデータだけではなく、都合の悪いデータにも真摯に向き合う。
その姿勢が、行政への信頼を生み、区民の納得につながります。
私が目指しているのは、行政をただ批判することではありません。
事実を大切にし、根拠を積み重ね、その先に区民の幸せという目的を見失わない政治です。
それが、私の考える政治であり、これからも大切にしていきたい哲学です。

次回予告

「約9億6,000万円の根拠はどこにあったのか。」
総務委員会で私が確認した内容と、執行機関の答弁、公表資料を基に、「EBPMに基づく政策決定とは何か」を一緒に考えてみたいと思います。

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著者

加地 まさなお

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