2026/7/10
7月9日午後、委員会室をお借りして、「ブロックチェーン・ハンズオン勉強会」を開催しました。
今回は、全議員の皆さまにお声掛けをさせていただき、執行機関からは副区長をはじめ、政策経営部長・課長、産業経済部長・課長、ICT戦略課長、議会事務局局長、関係所管の職員の皆さまにご参加いただきました。
また、議会からも議長、自民党議員、公明党議員、是々非々の会の皆さまにご参加いただきました。
お忙しい中、ご参加いただいた皆さま、そして設営等を行ってくださった議会事務局の皆さまに、心より感謝申し上げます。
なぜ今、ブロックチェーンなのか
今回の勉強会の目的は、単に「新しい技術を学ぶ」ことではありません。
足立区がこれから取り組むべき地域課題の解決策として、ブロックチェーン、AI、デジタルポイント、ステーブルコインの可能性を、議会と執行機関が同じ場で学び、実際に体験することに意味がありました。
現在、東京都では行政手続きなどを便利にする「東京アプリ」の活用が進んでいます。広域的な仕組みを活用できることには大きなメリットがありますし、足立区としても区民の利便性につながるのなら、しっかり活用すべきだと考えています。
一方で、足立区独自の地域通貨やポイント基盤を考えたとき、すべてを都のシステムに依存してよいのかという課題もあります。
地域の中で、誰が、どのような活動をし、どのように地域経済や共助につながっているのか。こうした地域の大切なデータや仕組みは、できる限り足立区自身が把握し、地域のために活かせる形にしていく必要があります。
「あだPay」で実現したいこと
私が考えている「あだPay」は、単なるキャッシュレス決済ではありません。
目指したいのは、足立区内でお金と価値が循環する仕組みです。
たとえば、区民の皆さまがボランティアや地域活動に参加する。
商店街で買い物をする。
地域の見守りや清掃、防災活動に関わる。
そうした日々の地域貢献がポイントとして可視化され、そのポイントが区内のお店で使えるようになれば、地域活動と地域経済をつなぐことができます。
これは、物価高騰対策、消費喚起策、区内事業者支援、そして共助の仕組みを一体的に進める基盤にもなり得ます。
現在、足立区では消費喚起策や物価高騰対策、区内事業者支援として、さまざまな事業が行われています。しかし、事業ごとに仕組みが分かれると、どうしても事務コストや手数料、確認作業の負担が大きくなります。
これらを一つの地域ポイント基盤で運用できれば、無駄を減らし、その分を区民や区内事業者に還元できる可能性があります。
ステーブルコインと地域通貨の可能性
今回の勉強会では、ステーブルコインについても学びました。
ステーブルコインとは、たとえば「1円=1コイン」のように価値が固定されたデジタル上のお金であり、価格が大きく上下しにくいため、日常の買い物にも使いやすい仕組みとして説明されました。
また、ステーブルコインには信託型、資金移動業者型、外国ステーブルコインなどの種類があり、それぞれ安全性や用途に違いがあります。
もちろん、自治体が活用するには、法制度、セキュリティ、個人情報、運用コスト、利用者保護など、丁寧に確認すべき課題があります。
しかし、将来的にデジタル商品券や地域ポイントが、より使いやすく、より安全に、そして地元で循環する仕組みとして発展する可能性は十分にあると感じました。
実際に体験することの大切さ
今回の勉強会では、スマートフォンを使ってポイントトークンを受け取り、使うというハンズオンも行いました。
ブロックチェーンは「価値交換プラットフォーム」となる事がわかりました。「ブロックチェーン上の価値の表現」である、トークンについても学ぶ事ができました。
言葉だけで聞くと難しく感じますが、実際にスマートフォンでポイントを受け取り、使ってみると、「こういう形なら地域ポイントにも応用できるのではないか」と具体的にイメージしやすくなります。
政策を前に進めるためには、資料を読むだけでなく、実際に触れて、体験し、課題を共有することが大切です。
その意味で、今回、議会側と執行機関側が同じ場で体験できたことは、大きな一歩だったと感じています。
関係人口と足立区の可能性
今回の講義では、「ふるさと住民登録制度」についても学びました。
これは、住民票を移さずに、お気に入りの自治体に「第2の住民」のように関わる仕組みです。移住でも観光でもなく、地域を長く支えてくれる「関係人口」を増やす考え方として紹介されました。
足立区は地方の過疎地域とは違いますが、この考え方は都市部にも応用できると思います。
足立区に住んでいた方。
足立区で働いている方。
足立区に親族がいる方。
足立区の商店街、文化、地域活動に関心のある方。
こうした方々と継続的につながり、地域通貨やポイントと組み合わせることで、「足立区を応援したい人」が地域経済や地域活動に関われる仕組みをつくることも考えられます。
小さな一歩を、実現へ
今回の勉強会を通じて、ステーブルコイン等の最新情報から、地域課題の解決策となるブロックチェーンの可能性まで、皆さまと情報・意識を共有することができました。
既存の地域通貨の枠組みではない「あだPay」は、まだ構想段階です。
制度設計、財源、運用主体、セキュリティ、スマートフォンを持たない方への対応、加盟店の負担、既存事業との整理など、検討すべき課題は多くあります。
しかし、何もしなければ前には進みません。
足立区の地域経済を守る。
区民の暮らしを支える。
地域活動を価値に変える。
区内のお店を応援する。
そして、足立区らしい自治体DXを実現する。
技術は目的ではなく、地域を豊かにするための手段です。
大切なのは、足立区に暮らす人、働く人、支える人の活動が、地域の中で価値となり、循環していくこと。
自由、豊かさ、安全。
それがあってこそ、安心して支え合える足立区になります。
あきらめず、皆さまと一緒に実現へ向けて取り組んでまいります。
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