2026/8/2
「忙しい」という言葉の先に
言葉は、ただ気持ちや状況を伝えるためだけのものではありません。
何気なく使っている言葉が、自分の姿勢を表し、周囲との関係をつくり、時には行動そのものを決めてしまうことがあります。
私たち議員の仕事は、町民のみなさまから納めていただいた税金によって、報酬をいただきながら務める仕事です。
だからこそ、「忙しいからできなかった」「時間がなかった」「ほかの仕事が重なっていた」という言葉で、果たすべき役割を疎かにしてよいのだろうかと、立ち止まって考える必要があります。
もちろん、議員の活動は多岐にわたります。
議会や委員会への出席、資料の確認、地域行事への参加、町民のみなさまからの相談、調査や政策提案など、限られた時間の中で多くのことに向き合わなければなりません。忙しくなること自体は、決して悪いことではありません。
しかし、「忙しい、忙しい」と繰り返すその言葉の先に、一体何があるのでしょうか。
忙しいから、話を聞く時間がない。
忙しいから、資料を十分に読めない。
忙しいから、連絡が遅れる。
忙しいから、地域に足を運べない。
忙しいから、考えることを後回しにする。
そうしているうちに、「忙しい」という言葉が、できなかったことへの説明ではなく、できなくても仕方がないという免罪符になってしまうことがあります。
本当に大切なのは、忙しさを語ることではなく、その中で何を優先し、何を成し遂げたのかということです。
私たちの忙しさそのものは、町民のみなさまにとっての成果ではありません。
何度会議に出たか、どれだけ予定が詰まっていたかではなく、その活動によって町がどう変わったのか、町民の声がどのように政策へつながったのか、困っている人の状況が少しでも良くなったのか。問われるのは、そこだと思います。
「忙しい」という言葉を使う前に、工夫できることはなかったか。
優先順位は正しかったか。
人に任せることはできなかったか。
準備を早く始めることはできなかったか。
そして、本当に町民のみなさまのために時間を使っていたのか。
自分自身に問い続けなければなりません。
言葉には力があります。
「忙しい」と言い続ければ、心にも余裕がなくなり、周囲の声も届きにくくなります。一方で、「どうすればできるだろう」「まず何から始めよう」と言葉を変えれば、次の行動が生まれます。
私自身も、忙しさを言い訳にしないようにしたい。
できなかった理由を並べるのではなく、できる方法を考えたい。
町民のみなさまから託された時間と報酬に対して、誠実でありたいと思います。
「忙しい、忙しい」
その言葉の先にあるものが、諦めや責任逃れではなく、工夫や行動、そして町民のみなさまへの成果であるように。
言葉を大切にすることは、自分の姿勢を正すことでもあります。
発する言葉に責任を持ち、その言葉にふさわしい行動を積み重ねること。それが、公の仕事を担う者として忘れてはならないことだと思います。
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