2026/6/14
2027年3月31日までに400冊読む修行🏋️♀️
現在 333/400冊
題名 『世界の右翼 欧州保守政党でわかる国際情勢』
所感「本書を読んで気づいたのは、欧州で「極右」と呼ばれる各国の政党がそれぞれの国固有の事情を背景に持つということです。オランダは移民によるイスラム化への警戒、ハンガリーはEUからの主権、ポーランドはカトリックの伝統と共産主義の遺産清算です。一括りに「極右」と呼ぶことが、現実の理解を妨げているのだと感じました。」
📘本の概要📘
「極右政党が躍進している」というニュースを目にするたびに、何か違和感を覚えたことはないでしょうか。本書はメディアが一括りに「極右」と呼ぶ現象の背景を、各国固有の事情から丁寧に解説し、その違和感の正体をほぐしてくれます。
たとえばドイツのAfD(ドイツのための選択肢)です。2013年の設立当初は経済学者のベルント・ルツケを中心に、ユーロ圏の財政救済策に反対する「反ユーロ」政党として出発しました。移民排斥のイメージはなく、旧東ドイツの経済的不満を背景に支持を広げていきました。2015年の難民危機でシリアやアフガニスタンから100万人以上がドイツに流入したことで路線を転換し、移民問題を前面に出すようになったのです。
フランスの国民連合は、もともとホロコーストを「些細なこと」と言い放った父ジャン=マリーが率いた政党でした。しかし娘のマリーヌが2011年に党首に就任し、過激派を追放し、2015年には父を除名しました。2018年には党名を「国民戦線」から「国民連合」に変え、穏健な右派政党としての再出発を図りました。現在の支持基盤は30%前後と、フランス政治の主要勢力の一つとなっています。物価高や移民問題に不満を持つ庶民層が主な支持者です。
イタリアのメローニ首相は、過去に極右とのつながりを指摘された政党を率いながら、就任後はEUと協調し財政規律を守る現実路線を選びました。ハンガリーのオルバーン首相は「独裁的」と批判されますが、若い頃はソ連軍撤退を求めて演説した反共の闘士でした。EUが移民受け入れや価値観を押しつけてくるとして反発するのは、ソ連支配のトラウマと重なる感情です。ポーランドの「法と正義」党も、共産主義時代の腐敗を一掃したいという動機が出発点にありました。
本書が繰り返し指摘するのは、「エリートと庶民の分断」という構造です。フランスの黄色いベスト運動のスローガン「世界の終わりと月末の終わりは同じ闘いだ」がそれを鮮やかに表しています。地球温暖化を心配できるのは生活に余裕があるから。庶民は今月の光熱費をどう払うかで頭がいっぱいです。
既存政党がそうした声を無視し続けた結果、行き場を失った人々の受け皿になったのが、メディアに「極右」と呼ばれる新興政党でした。レッテルを貼って思考停止するのではなく、彼らが何に怒り、何を守ろうとしているのかを理解することが、現代の国際情勢を読む出発点になります。
🎙️YouTube紹介ラジオ🎙️
【ルール】
①本の読み返しOK(カウントは2回まで)
②挫折禁止の為、宣言と公開
#大和市 #大和市議会 #星野翔 #内藤陽介 #ワニブックス

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