2026/5/9
2027年3月31日までに400冊読む修行🏋️♀️
現在 321/400冊
題名 『公共経済学』
所感 「政府はなぜ存在するのか。社会契約説によれば、人は自由を持って生まれるが、全員が無制限に行使すると互いを傷つけてしまいます。そこで人々は一定の自由を手放す代わりに安全を得る契約を国家と結びます。だから政府は「自由を守るために自由を制約する仕組み」だと本書は整理しています。そのことが政府の役割を考える出発点だと感じました。」
📘本の概要📘
政府はなぜ存在するのか。税金はなぜ徴収されるのか。公共経済学という学問は、そのような問いに対して経済学の道具を使って答えを探す学問です。
出発点は社会契約という考え方です。人は生まれながらに自由を持っています。しかし全員が自分の自由を無制限に使えば、互いの自由を壊してしまい、誰も安心して暮らせなくなります。そこで人々は政府という仕組みを作り、一定の自由を制限することに同意しました。本書はこの政府を「自由を制約する仮想的な制度」と呼んでいます。
政府の財源となる税はイギリスのことわざ「死と税金からは逃げられない」が示すように、古代から支配者が市民の安全と引き換えに求めてきたものです。財政学という学問はその歴史を持ち、公共経済学はそのなかでも特に市場の自由を重視しながら、政府の役割を分析します。アダム・スミスが重んじた市場原理を受け継ぐ流れに位置づけられます。
では、政府はどこまで介入すべきなのか。本書が繰り返し強調するのが「費用と便益」という考え方です。政府が行う政策には必ず良い効果(便益)と悪い効果(費用)の両方があります。道路を作れば移動が便利になる一方、建設費用や土地収用という負担が生まれます。税を取って社会保障に使えば、生活が安定する人がいる一方で、働く意欲が下がったり、資源配分が非効率になったりすることもあります。
特に重要なのが「市場の失敗」という考え方です。市場は多くの場合うまく機能しますが、公害のように自分の行動のコストを他者に押しつける場合や、国防のように誰もお金を払わずに利用しようとするサービスの場合は、市場だけでは解決できません。こうした場面で政府が強制力を使って介入することに一定の合理性があります。
しかし強制力は「毒にもなれば薬にもなる」と本書は言います。適切に使えば自由をより良くする手段になりますが、使い方を誤れば社会を大きく傷つけます。政府が政策の便益だけを強調して費用を隠すことがあれば、後になってその費用が表面化し、統治者の信頼が大きく失われます。
最終的に本書が強調するのは、主権者としての国民の役割です。現代の民主主義社会では、国民こそが統治者です。公共経済学を学ぶことは、エリートや専門家に任せるための知識を得ることではなく、政府の行動を費用と便益の両面から見渡して判断できる主権者になるための学びだと、本書は結論づけています。政府に財政をまかせきりにして遊興にふけった昔の君主たちが後世に暗い影を落とした歴史を、私たちは繰り返してはならない、という著者の言葉は重く受け取る必要があります。
🎙️YouTube解説ラジオ🎙️
【ルール】
①本の読み返しOK(カウントは2回まで)
②挫折禁止の為、宣言と公開
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