2025/10/27
| 小森さだゆき|参政党所属/高槻市議会議員
「政府の赤字は民間の黒字」と語られることがあります。しかし、その“民間の資産”の中身を見れば、日本国債は銀行・保険会社・年金基金が大量に保有し、その資金の源は私たちの預金・保険料・年金積立金です。つまり、日本国債の価値が下がれば、私たちの資産が直接傷むという現実を直視すべきです。
国債の暴落とは、価格が下がり金利(利回り)が急上昇することを意味します。金利が上がれば、政府の利払い負担は急増し、財政への信頼が揺らぎます。「国債が危ない」と見られれば円も売られやすくなり、為替は円安に傾きます。
この連鎖の被害者は、他ならぬ私たちの家計です。物価が上がり賃金が追いつかなければ、実質的な生活水準が低下します。
過去10年、日本は金融緩和を続け、日銀が国債を大量に買い入れました。これが「異次元金融緩(アベノミクス)」です。その結果、一時的に株価や企業収益は押し上げられましたが、同時に円の価値は下がり続けました。
特に2022年以降の急速な円安は、この政策の副作用です。輸入価格が上昇し、エネルギー・食料など生活必需品の値上げが続いています。政府は「賃上げで相殺できる」と言いますが、実際の可処分所得は減り、年金生活者の実質購買力は下がっています。
つまり、アベノミクスの出口を曖昧にしたまま国債を積み上げてきた結果、今まさに「通貨の信認が揺らぐ段階」に入りつつあるのです。
要するに、「国の借金=私たちの資産の裏側」であり、国債の信頼が崩れれば、そのまま私たちの年金・保険・預金の価値が傷みます。
日本の国債はすべて円建てであり、通貨発行権を持つ政府は理論上デフォルトしにくい――これは事実です。しかしそれは、通貨と国債の信認が保たれていることが前提です。信認を失えば、円安・インフレという形で国民に負担が跳ね返る点を忘れてはなりません。
国債の発行そのものが悪ではありません。問題は、「国債は国民の資産だから大丈夫」という安易な発想で信認を軽視することです。アベノミクス以降の円安とインフレが示すように、通貨の信頼を失えば生活コストが上がり、年金・保険・預金の実質価値が損なわれます。だからこそ、財政の信頼を守ることは、私たちの生活を守ることに他なりません。
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