仲島 ゆうた ブログ

【伊奈町議会】もし、伊奈町の令和8年度予算が1万円だったら

2026/4/23

もし、伊奈町の令和8年度予算が1万円だったら 
~伝わる説明を目指して、たどり着いたひとつの形~
 

▲令和8年3月議会レポートVol.11  (抜粋)

伊奈町の令和8年度一般会計予算は、180億6,000万円です。
こう聞くと、とても大きな金額ですよね。
でも正直、180億円と言われても、すぐに実感できる方は多くないのではないでしょうか。
私自身、町の予算をお伝えするときに、いつもそこに難しさを感じていました。
予算は、子育て、教育、福祉、防災、道路、公園、公共交通、健康づくりなど、私たちの暮らしに深く関わる大切なお金です。
本当はとても身近なもののはずなのに、数字が大きすぎるために、どこか遠い話のように見えてしまう。それでは、せっかく説明しても、十分に伝わったとは言えないのではないか。そんな思いを、以前から持っていました。そこでこれまでも、少しでもわかりやすくお伝えできるように工夫を重ねてきました。
たとえば、以前の町政レポートでは、令和7年度一般会計当初予算153億5,600万円について、町民1人あたり約341,244円という形でお示ししました。
自治体の財政は、日常生活とかけ離れた大きな金額でイメージしにくいため、少しでも身近に感じていただきたいという考えからです。
ただ、率直に申し上げると、その方法だけでは、まだ十分に伝わり切っていないのではないか、とも感じていました。

▲参考:令和7年3月議会レポートVol.7 (抜粋)

1人あたりいくら、と聞けば、たしかに身近にはなります。
しかしそれだけでは、町全体として何に力を入れているのか、どこにどれくらい使われているのか、その全体像までは直感的に見えにくい面もあります。
もっと、ぱっと見てイメージしやすい方法はないか。
もっと、町民の皆さまの生活感覚に近い伝え方はないか。そう考えて試行錯誤を重ねた結果、今回たどり着いたのが、
「もし、伊奈町の令和8年度予算が1万円だったら」という見せ方でした。
180億6,000万円を、そのまま180億円として眺めるのではなく、1万円に置き換えて考えてみる。
すると、予算の使い道がぐっと身近になります。
たとえば家計でも、1万円をどう使うかと考えると、食費にいくら、子どものためにいくら、将来の備えにいくら、というふうに、自然と優先順位を考えます。町の予算も同じです。
大きな数字を、暮らしの感覚に近い金額に置き換えることで、何に重きが置かれているのかが見えやすくなります。
今回の町政レポートでは、一般会計予算180億6,000万円の構成比に基づき、予算全体を1万円とした場合の各項目の金額を可視化しました。
その結果、民生費と総務費で全体の62.6%を占めていることが分かります。
これは、福祉や子育て、高齢者支援など、暮らしを支える分野に多くのお金が使われていること、そして町全体を運営していくための基盤にも大きな割合が充てられていることを意味しています。
こうして見てみると、予算は決して難しい数字の集まりではなく、私たちの日々の暮らしとしっかりつながっていることが分かります。
しかも、令和8年度予算は過去最大規模です。
その背景には、新庁舎建設、小中学校体育館の空調整備、AIオンデマンドバス導入など、これからの伊奈町を見据えた事業があります。
これらは、次の世代へ伊奈町を引き継いでいくための大切な投資でもあります。もちろん、予算は大きければよい、というものではありません。
本当に必要な事業なのか。
今、優先して進めるべきなのか。
将来の負担とのバランスはどうか。
既存事業の見直しは十分か。
そうした点を一つ一つ確認し、町民の皆さまに代わって見ていくことが、議会の大切な役割だと私は考えています。

私は、予算審議とは、単に数字を眺めることではなく、町の将来像と財政の持続可能性を同時に考える場だと思っています。
だからこそ、賛成か反対かという結論だけでなく、
なぜこの予算なのか
どこに重点が置かれているのか
どこに課題があるのか
そこまで含めて、できる限りわかりやすくお伝えしなければならないと思っています。

行政用語は難しく、予算書も分厚い。
それだけで、自分には関係のない話だと感じてしまう方も少なくないと思います。
しかし、本来、税金の使い道は、もっと開かれたものであるべきです。

今回の1万円という表現は、単なる見せ方の工夫ではありません。
以前から1人あたりの金額で伝えようとしてきた。
けれど、それでもまだ伝わりにくい部分があると感じた。
だからさらに考え、もっと伝わる形を模索した。
今回の表現には、そうした積み重ねがあります。

私は、この試行錯誤そのものが大切だと思っています。
なぜなら、伝わらなければ、説明したことにはならないからです。

町政において大切なのは、情報を出したかどうかだけではなく、それが町民の皆さまに届いたかどうかです。
難しい制度や大きな数字を、そのまま並べるのではなく、生活感覚に引き寄せて伝える。
そうした積み重ねによって、行政と町民、議会と町民との距離は少しずつ縮まっていくのだと思います。

皆さまなら、この1万円をどのように使うべきだと考えるでしょうか。

子どもたちの教育に、もっと力を入れるべきでしょうか。
高齢者が安心して暮らせる支援を、さらに充実させるべきでしょうか。
災害への備えを、より強くすべきでしょうか。
それとも、将来世代への負担を見据え、財政の健全性をより重視すべきでしょうか。

答えは一つではありません。だからこそ、議会で議論があり、行政の説明があり、そして町民の皆さまにも関心を持っていただくことが大切なのだと思います。

町の予算を考えることは、町の未来を考えることです。

私はこれからも、難しいことを難しいままにせず、町民の皆さまの感覚に近い言葉で、議会や町政の内容を丁寧にお伝えしてまいります。
もし、伊奈町の令和8年度予算が1万円だったら。
そんな身近な視点から、これからも一緒に伊奈町の今と未来を考えていただければ幸いです。

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著者

仲島 ゆうた

仲島 ゆうた

肩書 総務建設産業常任副委員長、議会運営委員 
党派・会派 日本維新の会

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