長田 たくや ブログ

【市民への影響】 地方自治法の改正について 【大きい】

2024/6/6

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
5月30日に地方自治法改正が衆議院を通過してしまいました。

興味ないかもですが、結構重大なことでして、市民生活にも関係します。


地方自治法の改正案

第33次地方制度調査会の答申を踏まえ、以下の3つのポイントで改正案が出されました。
参照:地方自治法の一部を改正する法律案の概要

  1. DXの進展を踏まえた対応
  2. 地域の多様な主体の連携及び協働の推進
  3. 大規模な災害、感染症のまん延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例

議論の的となったのが3番の「特例」で、改正というよりも新たに追加された項目です。

■なぜ追加されたのか
コロナ禍の県をまたぐ保健所のやりとりや病床ひっ迫、ダイアモンドプリンセス号の事案などから、国が地方に対する明確な指示系統をつくる必要があるためと説明。

国会では、感染症法等の個別法で対処できなかったのか?具体的にどんな事態を想定しているか?と指摘をされていましたが、「想定していない」と答弁を繰り返すのみ。

■ 賛成意見
法案賛成の国会議員は、『コロナのような感染症が起きた時に国が責任を持つために必要』『何に対してかが明らかでないのにと反対する野党がいるが、何が起こるかわからないから必要だ』との発言をなされたとか。

いやいやいや、感染症対策での間違いに、国はなんらかの責任とったか?と思わず突っ込まざるを得ないのですが…調査・検証すらしていないのってありえないのだけど。

1⃣そもそも地方自治って?
2⃣どこが問題?
3⃣どんなリスク?の順に詳しく記述します。
法案の中身はこちらから
地方自治法の一部を改正する法律案

1⃣地方自治法とは
地方自治法第1条には、このような記載があります。

第一条 この法律は、地方自治の本旨に基いて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、地方公共団体における民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする。

日本国憲法にも記載。

第九十二条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

地方自治の本旨って何?と思った方は以下をお読みください(興味なければすっとばして)

地方自治の本旨
憲法の「地方自治の本旨」は、住民自治と団体自治の二つの要素からなり、住民自治とは、地方自治が住民の意思に基づいて行われるという民主主義的要素であり、団体自治とは、地方自治が国から独立した団体にゆだねられ、団体自らの意思と責任の下でなされるという自由主義的・地方分権的要素であると言われている。 この「地方自治の本旨」の概念は憲法に明記されていないことから、不明瞭であると指摘されており、この点をめぐり議論が行われた。 「地方自治の本旨」規定の沿革については、92条の地方公共団体に関する事項は日本政府とGHQの折衝の中で生まれ、特に「地方自治の本旨」という観念を持ち出したのは日本側であり、この規定は実は日本製であると考えている、との意見が出された。

団体自治と呼ばれるものは国から独立していることが大前提にあります。

1⃣自治事務と法定受諾事務
簡単に言うと、これまでは国と地方は主従関係にありました。それが2000年の地方分権一括法により、法律上、対等な立場となったのです。

地方自治体の業務は「自治事務」「法定受諾事務」の2つに区分けされます。簡単に言いますと、地方が自主的に取り組む業務を自治事務(国民健康保険など)、国がやるべきことを地方にやってもらう業務を法定受諾事務(国政選挙など)としました。

法定受諾事務は、「本来は国がするべきだけど、実際に動くのは地方だから指示させてね。やれへんかったらこっちがやったるからな!」というスタンスです。自治体が「やりたくない!」と言ったら、国は代執行(ほぉ、ほなやったるぞ!)をする権利を持ちます。

直近の例だと、沖縄県の基地移転問題です。
参照:辺野古の代執行、沖縄県の敗訴確定 最高裁が上告退ける

今回の法改正では、特例として「自治事務」も含めて強制力を発揮できるという点が大きい部分です。これが地方自治の本旨から後退したのではないかと言われる理由なのです。
参照:地方分権一括法について少し詳しく知りたい場合はこちらから(わかりやすいと思います)

2⃣どこが問題か
改正案「第十四章 国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と普通地方公共団体との関係等の特例」という部分です。赤字のところに着目ください。まずは言葉の定義です。

第252条26-3 各大臣又は都道府県知事その他の都道府県の執行機関は、大規模な災害、感染症のまん延その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態(以下この章において「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」と総称する。)が発生し~(略

地方自治で区分けされた(自治事務・法定受託事務)に関係なく指示できるとなります。

第252条26-4 各大臣は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、その担任する事務に関し、生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため、当該国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に係る都道府県において、一の市町村の区域を超える広域の見地から、当該都道府県の事務の処理と当該都道府県の区域内の市町村の事務の処理との間の調整を図る必要があると認めるときは、第二百四十五条の四第二項の規定によるほか、当該都道府県に対し、当該調整を図るために必要な措置を講ずるよう指示をすることができる。この場合において、各大臣は、当該市町村に対し、当該指示をした旨を通知するものとする。

(生命等の保護の措置に関する指示)の項では指示決定にて懸念される問題点があります。

第252条26-5 各大臣は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、当該国民の安全に重大な影響を及ぼす事態の規模及び態様、当該国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に係る地域の状況その他の当該国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に関する状況を勘案して、その担任する事務に関し、生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため特に必要があると認めるときは、他の法律の規定に基づき当該生命等の保護の措置に関し必要な指示をすることができる場合を除き、閣議の決定を経て、その必要な限度において、普通地方公共団体に対し、当該普通地方公共団体の事務の処理について当該生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。

閣議決定は内閣の会議で決まるため、時の政権によって指示の範囲が無制限に変わるリスクがあります

大規模災害、戦争などはわかるのですが問題は感染症です。まん延とはどの程度をまん延と定義するのか?WHOが言ったらそれはパンデミックになるのか?強制PCRがなされたら…などと、考えたらキリがありません。

3⃣政府行動計画とのバリューセット
懸念が湧き出ているのは、新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)の影響が大きい。

パブコメが募集されましたが、このような難しいものになんと19万件もの意見がありました。これから協議されるとのことですが、パブコメの意義が問われますね。
当ブログ参照:【書きなぐり】 「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(案)

さて、問題は、行動計画での「偽・誤情報」という項目で、判断する責任が不明瞭なのと、国側が間違っていた場合の対処方法について明記されていないことです。

1-1-3. 偽・誤情報に関する啓発 国は、感染症危機下において、偽・誤情報の流布、さらに SNS 等によって 増幅されるインフォデミックの問題が生じ得ることから、AI技術の進展・普及状況等も踏まえつつ、国民等のメディアや情報に関するリテ ラシーの向上が図られるように、各種媒体を活用した偽・誤情報に関する啓発を行う。(総務省、文部科学省、厚生労働省、関係省庁) また、例えば、ワクチン接種や治療薬・治療法に関する科学的根拠が不確かな情報等、偽・誤情報の拡散状況等のモニタリングを行い、その状況等を踏まえつつ、科学的知見等に基づいた情報を繰り返し提供・共有する等、国民等が正しい情報を円滑に入手できるよう、適切に対処する。(統括庁、厚生労働省、関係省庁)これらの取組等を通じ、国による情報提供・共有が有用な情報源として、国民等による認知度・信頼度が一層向上するよう努める。

これらのことは平時からするとの記載もあります。

今回のコロナ禍では、mRNAワクチンについて、民間の団体が月経異常のリスクを訴えていました。欧州でも同様の情報をリスクとして公表していたのに、政府はデマ情報であると公開し続けました。しかし、1年以上たってから急に手のひらを返したのです。

地方自治法が改正され、この啓発が法的根拠をもって地方自治体に指示された場合、国が間違っていた情報だとしても、地方はその情報を市民へ植え付けないといけなくなります。ただでさえ、政府のコロナに対する情報は間違っていたり、世界の認識と違っていたり、散々な状況にも関わらずです。

この行動計画と地方自治法改正のバリューセットは、憲法に緊急事態条項を創設するよりも、簡便かつ迅速に効力を発揮できる手法であると私は認識しています。

■ これらの懸念はなぜ起こるのか
すべてコロナ対策を国が「調査」「検証」をしていないから始まります。

要はネガティブとなるデータを見せない、無視をする方針を取り続けていることです。コロナワクチンの重症化予防効果はあるのか?の国会質問に対する答弁が、「現在調べております」です(令和6年2月16日の衆議院財政金融委員会)。こんな質問にすら答えられない政府が、自身のコロナ対策に関してのPDCAサイクルのPすら調べようともせず、「実施した対策がすべて正しかった」を前提に立法を進めているのです。そりゃ懸念する国民が増えて当然ですよね。

この点は良かった、ここは悪かったなど精査して国民に公表しつつ、誠実な対応をとっていれば、ここまで反対することもないような気もします。緊急事態宣言の効果すらあいまいでした…

ワクチンの強制接種のリスク

今秋から始まる予定のコロナワクチンですが、すべてがレプリコンワクチン(自己増殖型で世界で使用経験がないワクチン)ではないとのことです。レプリコンを含め、各医療機関が判断して購入するとのこと。

地方自治法改正を機に、ワクチン接種においても法的根拠をもった推奨指示がなされた場合、自治体の長が問題を発見しても独自の舵切りができなくなる恐れがあります。ただ、ワクチン接種に関しては、ほぼすべての自治体が国の指示通りでしたので、目に見える大きな変化はないかもしれませんが、子供へのワクチン接種が義務化についてはとても心配しています。

■ なぜここまで強硬なのか
なぜ国は強硬かつ迅速に事を進めるのか…やはり何かあるのかと疑ってしまいます。今回のコロナ禍においては、多くの血税がワクチンの代価という名目で海外に流れています海外勢力の企みが絡んでいないかが、大きな視点で懸念するポイントですね。

■ マスコミはどう報じるか
例えば東京新聞では、結構わかりやすく問題点を書いています。保坂世田谷区長のちょっとずれた意見(国と違ってPCRを積極的にやりました)も書かれていて、そこちゃうねん!と突っ込みたくなる記事ですが…。
参照:国の指示権は範囲が曖昧、歯止めなし

あの立憲民主党が、的を得ている談話をされていました。ネクスト総務大臣とか書いているので、なんか残念な気持ちになるのですが、一度読んでみてください。
参照:地方自治法の一部を改正する法律案の衆議院通過にあたって
談話にあるように、検証がなされていないのが問題という点は大きく頷ける部分です。

■ 危機感のない国民、私も含めて
地方自治法自体になじみもなく、市民、国民の関心が低いことは問題であるが当然だとも思います。役所との面談でも、私が話を振るまで知らなくて、調べてみたらびっくりしましたという言葉もありました。議員ですら知らない人もいます。私も正直言いまして、地方自治法の意味合いすらよくわからなかったのですが、教えてもらって勉強して、その重大さに気づくことができました。あくまで懸念事項が多く、改正したからと言って一瞬で何かが変わるわけでもありません。しかし、コロナ対策の検証はよそに、こんな法律作りに邁進している姿はおかしいと言わざるを得ないのです。


どうせやるならば、PCR検査の不正請求した会社や病院、ワクチン打ってないと働かせない医療機関、入学させない学校・大学、すべてぶっつぶすぞぐらいの指示を出してくれたらいいのになぁ。

長文となりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
法的な部分もあり、解釈が違うぞ!と言う意見もあるかと思います。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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