長田 たくや ブログ

国を知り、自分を知る―若者の自殺と教育を考える―

2026/7/24

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
令和7年版自殺対策白書を読んでいました。若者の自殺数は微増傾向で、率としては確実に増加しています。
参照:令和7年版自殺対策白書

白書では、若者の自殺には複合的な要因があるとしていますが、私が気になるのは「教育」という観点が一切出てこないことです。


自殺数(率)の推移
白書での自殺率とは、人口10万人当たりの人数を指します。
1998年にギュン!と上がっていますよね。景気悪化や金融不安が進み、リストラが増え、再就職も難しくなった時期でした。

その後、自殺対策の整備や雇用・経済状況の変化などを背景に、自殺者数は長期的に減少してきましたと分析されています。個人的な感想だと、派遣労働などで、なんとか生活をつなぐことはできても、決して「幸せ」とはいえない状態に置かれた人も多かったのではないかと想像しました。

幸福度調査では、自殺者数が減少し始めた2011年以降でも、幸福度の低下が止まりません。
つまり幸福度と自殺には相関関係がみられないということなのでしょうか。

引用:「自分には長所がある」と回答した子どもの割合が世界で最低

記事にあるよう、幸福度の低下傾向はSNSの普及で、過剰に演出された他人のキラキラ生活と比較してしまうことが原因なのか。それとも、引用元のレポートが示すように、子どもの存在が幸福感の重要な要素となっており、少子化がそこに影響しているのか。


若者の自殺率
その中で、若者の自殺率が問題となっているのは、他の年代と異なり、年々増加しているためです。

2020年以降は、なんでもかんでも新型コロナのせいにできましたが、平常化した令和6年以降でも増加し続けています。
なお、縦軸を男女で揃えていないので注意です(よくあるやつ)。10~19歳では、従来、女性より男性の自殺死亡率が高く、令和6年には女性がその水準に近づいたことがわかります。

国は複合的な要因としつつも、孤独・孤立が原因であることや、女性では自殺未遂歴を有する割合が男性より高く、自殺リスクを考える上で重要な特徴だとしています。自殺未遂の数でも、男女の差は倍以上離れています。

原因には、病気(うつやその他の精神疾患)が最も多いのですが、これも診断基準や通院ハードルの低下などもあり、症状の程度には大きな幅があると考えられます。詳細な分析が必要だと思います。

最後の締めくくりに「こども・若者が誰一人取り残されず、社会の中に安心できる多くの居場所を持ちながら成長・活躍していけるような社会の実現が求められている。」と書かれています。

対策にストレスチェックや、孤独・孤立を防ぐこと、環境の変化と白書には色々と書かれていますが、一方で歴史、文化、共同体、自分がどう生きるかを考える哲学の教育という観点は示されていません。


増加の要因
自分が若者の感覚ではすでにないのですが、なんとなく想像してみるに、やはりSNS上で過剰に演出された他人の生活と、自分自身を比べてしまっているのではないでしょうか。そして変に”先読み”してしまい、人生がつまらないものと確定させてしまっているのかな…。

また、女性については「男性と同じように働くことが女性の生きる道だ」とでもいうような価値観を押しつけられ、それを”しんどい”と感じる方もいるのかもしれません。押しつけはよくないと言いつつも、何かと言えば、「女性初の○○」など性別を取り上げがちな世の中ですしね。

地域とのつながりという観点では、10代はそこまで影響するだろうか、と感じます。同年代と触れ合う機会が多いですし、若者で孤立・孤独が増えているというのは、それらが顕在化しただけであって、元々そのような素因の人は昔でも一定数いると思います。

では、教育はどうでしょうか。多様性ばかりを教えて、「自分」や「アイデンティティ」を教えていない、考える機会を与えていないのではないでしょうか。

地域とのつながりというのではあれば、まず国という大きな時間軸に自分自身を置くことが大前提だと思うのです。日本という国は、現在の人々だけでつくられた単なる共同体ではなく、先人から受け継ぎ、次の世代へつないでいく、長い歴史の積み重ねそのものだからです。

つまり、国という共同体をしっかりと認識してもらうことが重要であり、そのためには、「国の成り立ち」から「国を護り、発展させた偉人」のことを知り、考える機会を設けるべきだと私は思います。戦後教育では、この観点がごっそり抜け落ちているのではないでしょうか。


教育基本法にも書いているのに
教育基本法第2条には、「教育の目標」が掲げられています。
その一つには、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」とあります。

これ、全然できていないと思いませんか?
2024年5月13日に書いた記事も、あわせてご覧いただければと思います。

自殺増加の原因を色々探るのはよいですが、教育分野では、まずは教育基本法に掲げられた目標を、本気で進めようよ!と思うのですが、みなさんはどう感じますか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な一日でありますように。
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著者

長田 たくや

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選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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川西市議会議員選挙

肩書 市議会議員・薬剤師
党派・会派 参政党

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