長田 たくや ブログ

交通違反は増えている? ― 数字で見る「違反数」と交通安全対策特別交付金 ―

2026/1/5

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
仕事始まりの方も多かったのではないでしょうか。お正月って本当に過ぎるのが早いですよね。

前々回のブログでは、自転車への青切符導入に対して感じる違和感(リンク)について書きました。
今回はその延長戦として、「交通違反の実態」と「違反金の行方」を、できるだけ数字を用いて整理してみたいと思います。


交通違反の数
交通事故による死亡者数、重症者数、負傷者数の推移をご覧ください。

引用:令和6年における交通事故の発生状況について

現代の交通事故数は、なんやかんやと言われていますが、ものすごく減少しているのがわかります。
特に昭和40年から50年にかけては、「交通戦争」とも呼ばれ、車の保有台数が爆発的に増加した一方で、法整備や取締り体制が追いついていませんでした。道路交通法の改正や取り締まりの強化により事故件数が急減しています。

引用:平成17年交通白書

平成10~15年にかけて死亡者、重症者は減り、負傷者が増えたのは、車の保有台数の多さとドライバーの高齢化が問題となった時期でした。車の安全性が向上しているため、死亡や重症を免れたと考えられます。

では、違反取締数の推移はどうだろうか。
実は、法改正や取締り体制の変更が多く、単純な時系列比較は難しいのが実情です。

犯罪白書には、平成元年(1989年)から平成30年(2018年)の送致事件(≒赤切符)の統計は出されています。
高齢化などの要因はあるものの、重大違反についてはピークの5分の1程度まで減っています。

引用:令和元年版 犯罪白書 第4編/第1章

一方、青切符の違反については、法律が変わったり取り締まり体制の変化により大きく変動すると考えられます。
平成19年の白書や最新の白書を参考にすると、1300万件から500万件程度まで減少しているようです。だいたい半減している様相です。

■ 交通違反金はどうなるの?
交通取り締まりは、警察のノルマなのではないかとよく言われますが、「数値目標」はあるようです。
確かに誰もいないような道で取り締まったり、初めて通る人が違反しやすい場所を選んでいたりと、そう疑われても仕方がない場面もあります。
参照:警察の交通取締りにノルマがあるって本当?

ただ、公式に語られない部分も多々あるとは思います。
参照:ノルマや反則金のためなの? 元白バイ警官が語る交通違反取締のホントのところ

これらの反則金は、一旦国に納められます。これを原資に、「交通安全対策特別交付金」として地方自治体に再分配される仕組みです。

■ 交通安全対策特別交付金
地方自治体への財源にもなっており、道路交通法附則第16条に記載されています。

(交通安全対策特別交付金)
第十六条 国は、当分の間、交通安全対策の一環として、道路交通安全施設の設置及び管理に要する費用で政令で定めるものに充てるため、都道府県及び市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対し、交通安全対策特別交付金(以下「交付金」という。)を交付する。

昭和43年の法改正から導入され、謎のキーワードである”当分の間”があります。
分かる範囲で、川西市の平成13年~令和5年までの交付金の推移を調べてみました。

決算カードから長田作成

着実に減ってはいますが、赤切符の違反数の推移と見比べた時には、そこまでの変動に影響していないようです。
原資は交通違反金ですが、分配には3つの要素で計算されます。

①人口割:多いほど多くもらえる
②インフラ割:管理する道路が多いほどもらえる
③事故数割:事故が多いほど多くもらえる

以上の要素でお金が決まります。そのため、違反件数や反則金総額が大きく変動しても、人口割で平均化され、自治体間の差は比較的小さくなります
事故が多いほど増える仕組みである以上、決して喜ばしい増加ではありませんね。

原資は車の反則金です。全体のパイが減れば通常、交付金はどんどん減っていくはずです。
それが減少してきている中で、厳罰化や自転車への反則金制度導入が進められている…。
そうした見方が出てくるのも仕方ありません。

なお、交通安全対策特別交付金は「とくべつ」なので、使用用途が交通安全に関することと決まっています。しかし、一般財源としてお金に色がつかない状態でお財布に入ります。ガードレールや道の整備ならばともかく、効果検証が難しい啓発費用などに使用されていないか、チェックのしどころでもありますね。
参照:交通安全対策特別交付金等に関する政令
参照:交通安全対策特別交付金について 


反則金の地方分配、この「当分の間」の制度はいつまで続くのだろうか。
3月には予算委員会もあるし、交通安全交付金の使い方を確認するのを覚えておこう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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長田 たくや

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選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 薬剤師で市議会議員
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