長田 たくや ブログ

【一般質問の成果と反省】 こんなに牛乳が捨てられているなんて… 【2025年12月定例議会】

2025/12/3

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
今日は一般質問の日でした。徹夜で準備した甲斐もあって、学校給食や保護者支援、新型コロナワクチンなど、疑問・不安にしっかり切り込みました。

とりわけ牛乳の大量廃棄という深刻な現状を共有できたのは、大きな前進です。
質疑で使用した配布資料はこちら


今回のテーマは3つです。

・保護者教育/啓発事業
・学校給食事業
・小児の新型コロナワクチン事業

保護者教育・啓発事業

1-1. ペアレントトレーニングの実施状況・運用
質問)目的や参加人数を確認する。
答弁)本市のペアレントトレーニングの目的は、子どもの発達特性に応じた子育てスキル習得を通じて、育児不安の軽減と子どもの健やかな成長を支援すること。

令和7年度予定
3~5歳児保護者向け:全6回プログラム
小学生保護者向け:全5回プログラム

3回目までの参加者数(人単位)
3~5歳児向け:13人
小学生向け:8人
夫婦での参加は1組

別枠のペアレントトレーニングできた!を増やす子育て講座:不適切養育防止と親子関係のポジティブ化が目的。全4回コースを年間3回開催予定。10月実施分は6名参加。

再質問)学校・保育施設との情報共有はしているか?オンライン参加は可能か?
答弁)担当者による受講後3か月を目安としたフォローアップを実施しているが、学校・保育施設との情報共有は現在行っていない。ワークショップ形式のため現状オンライン参加は実施していない。

保護者同意のもとで保育士・教員と受講内容を共有し、支援の一貫性を高めることを提案しました。

1-2. 保護者教育・啓発事業の現状
質問)子育て相談以外の保護者に対する教育や啓発事業で主なものと参加人数について。
答弁)毎年度の主な子育て支援事業は「子育て交流会」。
内容:子どもへの接し方、成長発達、病気・感染予防に関する講話等。
令和6年度 子育て交流会参加:親子70人。

年齢・状況別の交流会として、赤ちゃん交流会、多胎児交流会、2年生交流会などを実施。
赤ちゃん交流会:35組
2年生交流会:148組
その他の事業:乳幼児向け救急救命講座、子育て支援者養成講座、母親学級・両親学級(保健センター)等。

交流会は、座学に加え、子育て支援員の助言や参加者同士・先輩ママパパからのアドバイスの場として機能。一部の交流会はオンライン対応済み。

再質問)周知はどのようにしているか?
答弁)広報紙、市ホームページ、子育てアプリ、チラシ配布、保育所等への案内

再質問)参加きっかけの把握はしているか?
答弁)アンケートで「何を見て参加したか」を調査しており、多い順に、広報紙、ホームページ、子育てアプリである。

提案)来所できない層へのアプローチとしてオンライン講座を「呼び水」とし、次回以降の対面参加につなげるなど、工夫していただくよう提案。また、せっかく導入している子育てアプリなので、周知するツールとして積極的に活用・アピールすべき。

1-3. 保護者の1日保育体験の提案
質問)1日保育体験を提案(参考資料1-1)。見解を確認する。
答弁)本市では、公立こども園等で保護者向けの1日保育体験を実施している。コロナ前は多くの園で活発に行われていたが、コロナ流行後は実施園が減少し、現在は2園程度。

再質問)資料1-1に掲載した実施報告では、男性保護者の参加率が22.8%と比較的高く、男性も一定程度参加している。本市でも実施されているとのことだが、市ホームページ等で確認できない。教育委員会として参加人数などを把握しているのか?
答弁)把握できていない。有用性は認識しているが、市として実施園数・参加人数・属性・効果などの体系的調査は実施していない。園ごとの管理にとどまる。対象を妊婦などへ広げることについては、安全面から慎重姿勢。

提案)市として実施していることを、市ホームページ等でしっかりと外部にアピールするべきだ。良い取り組みであれば市事業として積極的に位置づけ、「うちの園でもやりたい」「私立園にも広げたい」といった機運醸成につながるよう、情報発信を強化すべき。


学校給食事業

 2-1. 学校給食における牛乳
【法的位置づけと自治体の裁量】
学校給食は自治体が主体的に行うもので、法令上は「努力義務」。学校給食法施行規則等で示される「完全給食」「栄養基準」は国の「目安」であり、これに反したからといって違法となるわけではないとの認識が共有された。

牛乳の選択制導入等新たな運用については、法令解釈や先行事例の研究が必要とされた。牛乳選択制など新たなスキーム導入には、引き続き法的・運用的検討が必要。

【牛乳の提供状況を確認】
質問)配膳率および廃棄状況について
答弁)牛乳は各校の「人員報告書」をもとに発注。
・11月第1週時点の牛乳停止人数➡約2%
小学校:140人(約2%)
中学校:74人(約2%)

牛乳除外(停止)は、医師の診断書提出と、養護教諭・管理職との面談を経た「確定措置」として実施しており、「アレルギーと診断書に基づく除外」という認識でよい。

ml・本数ベースの詳細残食量は把握しておらず、中学校の未開封パック数のみ把握。中学校の年間平均残食率は約10~20%、1日当たり約300~800本が未開封のまま廃棄されていると推計。

再質問)廃棄方法について
答弁)余った牛乳は、教室前の手洗い場や給食室・配膳室で中身を流して廃棄。中学校では未開封パックを配膳室に戻し、中身を流して廃棄。

再質問)廃棄しているものは保護者の負担している費用であること、フードロス・環境負荷(下水への負担など)、SDGs教育との整合性の観点から問題と感じないか?他自治体では廃棄牛乳を飼料化する等のリサイクル事例もある。
答弁)フードロス・環境面で好ましくないと認識しているが、リサイクル等はこれまで十分検討してこなかったとし、今後廃棄のあり方全体を整理・検討する必要性を認めた。

提案)廃棄している牛乳量から、待ったなしで考えるべき。牛乳選択制の早期導入を望む。

【牛乳の栄養価と目的を確認】
提供している1パック(200ml)あたり栄養価:
エネルギー:133kcal
カルシウム:225mg
たんぱく質:6.5g
その他ビタミン類を含み、カルシウム吸収率が高いとされる。

提供目的:成長期に必要なカルシウム等の効率的補給源。学校給食法施行規則第1条に「パンまたは米飯、ミルク及びおかず」と規定されていることから、本市の完全給食として牛乳を位置づけている。給食では「1日の必要量の約半分を給食で賄う」方針。
➡冒頭の学校給食は自治体が主体的に行うもので、法令上は「努力義務」と言う点を再度強調して議論。

引用:学校給食摂取基準(文科省)

【牛乳の科学的評価・Ca/Mg比と健康影響を説明】
学校給食法施行規則の数字目標の元となっているのが、厚労省の食事摂取基準です。
カルシウム推定必要量は、要因加算法によって算出。
・骨量中のカルシウム量
・腎臓・皮膚からの喪失量
・吸収率
上記バロメーターから計算された「推計値」です。

食事摂取基準を作成するための検討部会の議事録では、食事性カルシウムは骨密度を上げても骨折予防というアウトカムでは有意な効果が示されていないと明記されています。

また、メタ解析では「カルシウム摂取増で骨折予防効果が明確でない」「高齢女性で牛乳摂取量が多いほど死亡率増加」といった報告すらあり、万能健康食といった牛乳のイメージが崩れたデータでもあります。

そのため、「目標値」を設定できない理由であり、「牛乳を義務的に加えるほどの科学的根拠は弱い」と考えます。

再質問)栄養士等が基準値の成り立ちをどこまで理解しているかの確認。
答弁)個別研究へのコメントは控えつつも、基準値の成り立ちまでは把握できていない。
提案)市が基準値の把握までは不要でありますが、栄養士がしっかりそこまで研究されているかが不明である。そのため、基準値の意味を知らなければ、数字を満たすことだけに先行し、本当に自治体が主体的に学校給食事業を進められないため、栄養士と基準値について話合ってほしい。

引用:「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省

資料4-2に基づき、1970年代以降の小中学生の骨折率増加データが紹介。
中学生:1970年代約1% → 2006年以降約3% 実に3倍!
1970年代は乳製品消費が現在の約半分、米の摂取量は約2倍であったが、その頃のほうが骨折率は低かった。

引用:ニッセイ基礎研究所

医療の発達による検出増加や生活習慣の変化(スマホ・ゲーム等)を含む複合要因が考えられるが、食事要因の影響を「完全否定できない」との認識してもらった。

一方、牛乳による血中カルシウム急増自体は否定されているが、医薬品では急激なカルシウム上昇による腎臓負担やホルモン反応、骨からのカルシウム動員などが起こっている。ただ、子供では牛乳による急激なカルシウム変動に伴う骨状態への悪影響の可能性は研究で検討されていない。そのため、完全に否定はできない。

提案)以上のことから、牛乳選択制を望む保護者の科学的な根拠も理解いただきたい。

引用:元論文

牛乳中のカルシウム:マグネシウム比が約10〜11:1と極端で、栄養バランスの悪い飲み物であると言われている。米国研究では、カルシウム:マグネシウム比「約2:1」が望ましいとされ、それを大きく外れると病気リスク増加が示唆されていると紹介。

乳業界はカルシウム研究を資金的に後押しできる一方、マグネシウムの評価は十分でない傾向にある。マグネシウムを含むバランス重視の栄養設計の必要性が今後のトレンドではないか。「カルシウム偏重でなく、マグネシウム等も含めたバランス重視」の視点が重要である。

他自治体(例:多摩市、神戸市等)では、アレルギー・診断書の有無に関わらず牛乳選択制導入の事例があり、栄養失調が問題となっていないことが紹介。多様な価値観の尊重と食品ロス削減(環境負荷軽減)の観点から選択制導入が妥当。

ハーバード公衆衛生大学院ガイドラインでは、飲料として水・コーヒー・紅茶が推奨され、牛乳・乳製品は「1日1〜2杯まで」の制限があり、嗜好品的な位置づけであることが紹介された。大阪府泉大津市では「和食メニューのときは牛乳を外す」等、創意工夫した運用例も提示。

日本の健康的な食事プレート
引用:ハーバード大学

研究・検討課題として今後の検討対象とするものの、導入可否の結論には至らず。
ただ、全体的には選択制の考えは完全否定ではなく、食品ロスのことからも検討していくとのこと。

引用:神戸市教育委員会 アンケート

 2-2. 主食米の栄養と採用状況
【胚芽精米と白米の栄養比較】
胚芽精米は食物繊維・ビタミン・ミネラルが白米より豊富。特にビタミンB1は糖質代謝を助け、神経機能維持に重要で、エネルギー消費と糖質摂取量が多い成長期の子どもに不可欠と説明された。

再質問)ビタミンB1不足は、炭水化物がエネルギーに変換されず乳酸蓄積によるだるさ・疲れやすさにつながる可能性があり、最近の子どもの「だるい」訴えの一因となっている可能性がある。空っぽのエネルギーだけの主食ではなく、しっかりと栄養素が含まれたお米であれば、おかずのレパートリーの幅も広がるのではないか?
答弁)胚芽精米は白米より費用が高く、現行では他の食材との組み合わせでビタミンB1摂取を図っている。

再質問)東洋ライス社の「金芽米」を紹介。白米に近い風味で玄米並みの栄養価。糠層の一部を残し、旨味や免疫関連成分(リポポリサッカライド等)を保持。水溶性ビタミンの損失を抑え、ビタミンB1が白米の約7倍、B6が10倍以上。兵庫県稲美町などの給食採用実績あり。これは採用しているところを研究すべきです。
答弁)白米より原価が高く全面採用は難しいが、月1~2回程度、胚芽精米を白米や炊き込みご飯に混ぜる形で提供している。栄養価の高い米の利用自体には賛同しつつ、費用負担・安定供給が大きな課題であり、物価高の状況下では慎重な検討が必要である。

引用:人も自然もすこやかに 『東洋ライス株式会社』

胚芽精米等の栄養価の高さは認識されたが、一方、コストと供給の制約から金芽米の本格採用・頻度増は現状困難だが、検討の余地は残されている。

【国産小麦パン導入の調査結果】
外国産小麦の残留農薬や他市事例を踏まえ、国産小麦パン導入を提案していた。
答弁)国産小麦パンの基本納入価格は現行(主に外国産)のおよそ1.2倍程度。本市のパン納入実態やコスト構造を踏まえると、実際の導入単価はさらに増加する見込み。このため、現時点で国産小麦パンへの全面切替は困難と判断している。

再質問)神戸市が実施した保護者アンケートによれば「材料費が上がっても給食の質向上を望む」が70%以上であり、本市でも保護者に丁寧に情報提供した上で応分の負担を求めれば受け入れられる可能性が指摘された。
本市でも過去に保護者アンケートを実施したことがあるか?
答弁)負担額についてはアンケートを実施していない。
提案)コストに制限をかけるのではなく、栄養学や安全性、SDGsの観点などから応分の負担を求めることも考えるべき。まずアンケートを実施すべき。「安かろう悪かろう」にならないよう配慮し、給食を通じて家庭にも良い食習慣・栄養認識を広げる重要性である。家庭で質の低い食事が続くと、給食での取り組みが十分な効果を発揮しない。

引用:神戸市教育委員会 アンケート

教育推進部長は、より栄養価が高く安心できる食材を使った給食を目指す方向性に賛同したが、具体策は今後の検討とされた。給食を食育の核とし、家庭の食習慣改善にも波及させるという理念は共有されたが、具体的な政策・プログラムは今後の検討課題。


小児新型コロナワクチン方針変更と市の情報提供

 3. 市民への周知
質問)日本小児科学会が2024年11月17日、小児の新型コロナワクチンに関する方針を従来の「接種推奨」から「保護者や本人の希望があれば、医師と相談のうえ接種する」と変更にされた。どのように市民に周知するか?
答弁)前年度より任意接種となったため、特に周知はしない。
提案)海外と比べた時の方針変更の遅れや、SNS企業が政府から検閲を受けていたとの報道などを踏まえ、情報が偏っていた可能性があるため、しっかりと市民に情報提供する重要性を述べました。

➡ここで時間制限…保育で少し時間をとりすぎたか…。


所感
学校給食の牛乳については、基準値を設けることは別に、満たさなければならないという法的な必要性や、科学的な妥当性が高くないという共通認識を作れたのではないかと思います。

また、廃棄量については想像以上に多くて、これは早急に対処すべき事案であると確信しました。牛乳神話や基準値第一主義に対抗するため、様々な研究論文や報告書に目を通したかいがあったというものです。

あとはコストの問題ですが、これは内容充実のため、市も予算を投入するべきだと思います。そのうえで、物価高騰などもあることから、保護者にも応分の負担を支払っていただく。その場合に、より健康的な食事とは何かという、栄養学的見地や、海外含めた様々な情報提供の場とすべきです。

同時に、国ではいまだに「完全給食」含めて、“ミルク”の文言が残存しており、これが行政が二の足を踏む原因でもある。そのため、いち早く「ミルクは必ずしも必要ではない」と”明記”した施行規則改正をすべきです。これは国会議員を通じて提案していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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