2025/12/2
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
福岡県福津市が「学校給食の牛乳を停止できる制度」を導入したとの発表がありました。東京都多摩市に続き、非常に素晴らしい制度だと思います。
参照:PR TIMES

このブログでも牛乳について書きました(リンク)。
給食がない日は“カルシウム不足”とする文科省通知。しかし、その数値は推定に過ぎず、骨折増加という現実とは一致しません。牛乳は本当に必要なのか。福津市の制度を手がかりに、給食の常識を科学的に問い直します。
■ 乳糖不耐症
アジア人は牛乳にある乳糖を分解できず、消化不良を起こしやすいとされています。
診断基準は、「乳製品摂取後に著しい下痢を起こすこと」とされています(リンク)
一方、診断されるほどではないが、飲む量・温度・体調によって便がゆるくなることもあります。

その場合は、牛乳を温めたり、少しずつ飲むように、と指導されることもありますが、そもそも、そこまでして飲まないといけない栄養素って何なん?って話です。お腹が緩くなるということは、他の栄養について十分な消化吸収が行えず、水分も失うことになります。
「栄養補給の食事で、栄養を逃してどうするねん」と思うわけです。
■ 別に飲めばいいじゃないか論
和食に牛乳が合わない。これは多くの人が思ったことです。
「ご飯のあとに単独で飲めば良い」という暴論もあります。そのように単独摂取となった場合、カルシウムとマグネシウムが「10:1」というアンバランスな比率の食材を取るわけです。理想的に吸収されるのだろうか。それでも大丈夫ですよという「科学的根拠」があれば教えていただきたい。
参照:Adv Nutr. 2016 Jan 15;7(1):25-43
マグネシウムとカルシウムやビタミンDとの相互作用についてはあまり研究されていません。
現代の加工食品を摂取する集団では、マグネシウムの摂取量が少ない。マグネシウムの摂取量が少ないことは、ビタミンDの状態が低いことと同様、世界的に懸念されている慢性疾患(例:心血管疾患、2型糖尿病、メタボリック シンドローム、骨格障害)と関連しています。全身のマグネシウムの状態を示すシンプルで信頼性の高いバイオマーカーが現在存在しないため、ヒトのマグネシウムに関する研究の臨床評価と解釈は困難です。1977 年から 2012 年の間に、米国のカルシウム摂取量はマグネシウム摂取量の 2 ~ 2.5 倍の割合で増加し、食事中のカルシウムとマグネシウムの摂取量の比率は3.0を超えています。カルシウムとマグネシウムの比率が1.7未満および2.8を超えると有害となる可能性があり、最適な比率は2.0程度と考えられます。
後で飲む牛乳となれば、カルシウムサプリと同じようなものとなりますね。しかし、メタ解析によると、2015年に骨折予防に効果がないことが報告されている。
参照:食事性Caを増やしても骨折予防せず/BMJ
多くの人がカルシウム:マグネシウム(2:1)を越えているという研究報告(リンク)。結論には、「すべての年齢層において、Ca:Mg比は最適な2:1を超える高い値を示し、一部の参加者においては、高いCa:Mg比が炎症の増加と関連していた」とあります。
そして、2025年の食品摂取基準にはこう書かれています。

”カルシウム量の目標値が設定できなかった。”
つまり、カルシウムが骨量増加には関与するけども、肝心の「骨折」には影響していないという現時点での結論なのです。
■ 福津市の保護者への手紙
令和8年4月からの牛乳の提供辞退に関する届出です。

しかし、この手紙には、次のような参考資料がついています。

給食がない日は、カルシウムが不足していますぅ!成長期には骨量が一気に増えますっ!だからカルシウムが必要なんです!
というロジックを残して、保護者の「ミスリード」を誘います。
近年、骨折が増加していると言う件は知る人ぞ知る状態…。

これは、おそらく学校給食実施基準の一部改正について(文科省)の通知には次のことが記載されています。
”「食事状況調査」の結果によれば、学校給食のない日はカルシウム不足が顕著であり、カルシウム摂取に効果的である牛乳等についての使用に配慮すること。なお、家庭の食事においてカルシウムの摂取が不足している地域にあっては、積極的に牛乳、調理用牛乳、乳製品、小魚等についての使用に配慮すること。”
ここの通知から「配慮」してのことだろう。しかし、この数値は推定値であり、具体的な”目標値”が設定されていない以上、「責任を持てない参考値」程度の性格と私は認識しています。
そもそも、日本人は乳製品をあまり取らず、それでも戦国時代に重い鎧を着て日本中を走り回ったわけです。カルシウムが補充できないからと、みんなボキボキ折れまくっていたのだろうか。摂取基準を満たす根拠はどこにあるのだろうか…。
美味しいお米に、天然塩を使ったしっかりとした味付け、味噌などの発酵食品、これらをベースにしたら牛乳っているのかな。
本当に天然塩のマグネシウムが重要なのだと、勉強すればするほど感じるようになりました。

世界でもトップクラスの公衆衛生学(Public Health)の専門大学院(ハーバード大学)が提唱する健康的な食事でも、飲料は、水・コーヒー・お茶であり、牛乳は1~2杯までと制限がされている、つまり嗜好品扱いとなっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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