2025/11/19
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
最近、アニメ「チ。」を観ています。天動説と地動説のお話で、信仰 vs 真理の壮絶な戦いの物語です。
観ていて感じたのは、「チ。」の構図と最近のワクチン行政は似ているなぁということです。

いま国が「RSウイルスワクチンの定期接種化」を進めています。しかし、海外では定期接種に踏み切った国はありません。そもそもRSウイルスとは何なのか、ワクチンはどこまで効果があるのか、自然免疫とのバランスをどう考えるべきなのか――。データとともに、お話します。
■ RSウイルスとは
いわゆる”風邪”の原因ウイルスの1つです。
Respiratory syncytial virus(呼吸器合胞体ウイルス)の名の通り、感染した細胞同士がくっついて“合胞体”という巨大な塊をつくります。この塊が気道をふさぐため、気管支が細い乳児では呼吸困難の要因となります。

塊は、最終的に免疫細胞によって除去され、組織はすみやかに再生されます。
■ 治療薬はありません
RSウイルスは、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児が初感染を受けるとされています。
そもそも風邪は、人間が生物として免疫反応を獲得するための現象とも言えます。気管などの粘膜組織にて感染が起こるのは、簡単に剥がれ落ちて再生できるため都合が良いのです。
風邪自体は、アデノウイルスやコロナウイルス、ライノウイルスやRSウイルスなど、何種類ものウイルス感染によって引き起こされていますが、共通していることは、次のとおりです。
✓ 増殖が上気道(鼻・咽頭)
✓ 病原性が低い
✓ 自然免疫と粘膜免疫で排除できる
✓ 抗ウイルス薬は基本的に不要
■ RSウイルスワクチン
ワクチンは弱毒化したウイルスもしくは、それに相当するものを体内に入れて、免疫反応を起こさせます。
RSウイルスワクチンは、リコンビナント抗原タンパクを使用したワクチンです。ウイルス自体を使うのではなく、免疫反応を起こさせるのに、必要な部分だけを人工的に製造したものです。それによって免疫反応が誘導され、抗体が作られます。
日本では、現在2種類のワクチンが承認されています。
・アレックスビー®(60歳以上)
・アブリスボ®(妊婦、60歳以上)
このうち、アブリスボが、妊婦を対象に「定期接種」されるというワクチンです―――はい…ファイザー製です…
薬価は定まっていませんが、実費負担で3万円程度。厚労省の資料によれば1本あたり約24,000円までなら費用対効果を確認記述あり(リンク)
参照:小児におけるRSウイルス感染症の予防について
■ 効果期間は長くない
「ワクチン打とうね!」のサイトでは、よくこの図が使用されます。
「とても有効でしょ?みんな打とうよ!」という内容。製薬会社が厚労省に提出している公的文書にあるデータです。
参照:医薬品インタビューフォーム(アブリスボ®)

横軸を見たら、180日までしか評価していませんね。
しかし、360日までの評価を確認すると…

本剤は妊娠28〜36週の間に接種することが望ましく、生後90日以内であれば、67%の入院率の抑制が示されました。一方で360日以内まで評価すると約半分の33%となってしまいます。
麻疹ワクチンのような、「終生免疫」ではないということです。
■ コストの問題
定期接種A類ともなれば、90%で「国費」が使用されます。残りの10%は市町村で対処することになります。
価格が高いほど市の負担が増えます。

日本の判断は本当に正しいのでしょうか。
コスト計算はされているのですが、どうもこの計算方法、有効性の元データが海外データを使用していることもあいまって、いまいち腑に落ちません。
生後180日までの評価だけで計算しているのではないか?このコスト計算には、「副反応救済制度」の費用なども含まれているのか?など疑問点があります。
参照:小児におけるRSウイルス感染症の予防について(第72回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会)

■ ワクチンによる免疫 vs 自然免疫
ワクチンによる免疫反応では、主にIgG抗体しか得られません。これは血中に存在するものです。
一方、感染して獲得した免疫では、IgG抗体だけでなく、粘膜上にIgA抗体がもつくられます。これが自然免疫による生物本来の防御反応なのです。

粘膜免疫の自然な発達機会、過剰なワクチン接種は、生き物のいわゆる「免疫トレーニング」の機会を奪ってしまいませんか?
■ RSウイルスの予防薬
ワクチンではなく、予防薬も存在しています。こちらは重症化リスクの高い子供にのみ使用されます。
・シナジス®(パリビズマブ)
・ベイフォータス®(ニルセビマブ)
どちらも○○マブという成分名です。つまり抗体医薬品になります。では、何に対する抗体なのでしょうか。
それは、ウイルス表面にあるF(fusion)タンパクです。ワクチンもこのFタンパクを人工的に合成して、そのタンパクに対する抗体をつくることで感染を防止します。

なお、薬価はこちらです。アストラゼネカ社とサノフィ社、どちらも外資の製薬会社です…。
シナジス®
50mg:50,348円
100mg:99,284円
ベイフォータス®
50mg:459,147円(約45万円)
100mg:906,302円(約90万円)
しかも、シナジスですが、ワクチンと組み合わせて使用した方が、結果的に医療コストが下がる!という論文も出ており、いや、ほんとどうかしています(ワクチン部会では高コストと評価されていますね)。
参照:日本におけるRSウイルス感染症からの乳児保護における母親へのRSウイルスワクチン接種の費用対効果分析
まだ承認はされていませんが、モデルナよりmRNAタイプのワクチンまで開発されています。
参照:RSVワクチン開発の歴史
確かにRSウイルスもリスクがゼロとは言いません。しかし、ゼロリスクを求めるばかりに、ワクチン自体のリスクが見えていないのです。
麻疹同様、栄養状態の高い、健康の状態であればリスクは小さくなるのです。
生物が本来持つ外敵に対する抵抗力の訓練機会を、過剰に奪ってしまうことは本当に正しいのだろうか。私はワクチン自体が悪いというよりも、そう思うわけです。遺伝病や、障害があるならば理解はできるのですが、広く国民に接種させるにはあまりにも歴史が浅すぎます。
日本だけが先行して定期接種に。そこには国費が使用されます。
イギリスでは、2024年9月接種プログラムが開始されています。15万人程度が接種されたとのことだが、入院した赤ちゃんのうちRSウイルスワクチンの接種の有無で比べた、いわゆる相対リスクでは70%の軽減が見られたとのことです。しかし、接種者の母数が詳しく書いていないので絶対リスクはよくわからない状態です。
参照:呼吸器合胞体ウイルスから乳児を守る - 英国貴族院図書館
参照:英国における妊娠中の二価前融合Fワクチンと乳児における呼吸器合胞体ウイルス入院
加えて、ワクチン、予防薬いずれもが外資系の製薬会社です。
打った安心感と引き換えに、結果的には日本人のお金はどんどん海外に流れていきます。「不安遺伝子」の多い日本人(リンク)。煽れば煽るほど、健康状態に問題ないのにワクチンを打つまくる日本人…と、海外から思われているかもしれませんよ。
一度、常識に立ち戻りませんか?
参考資料:
RSウイルス感染が細菌性肺炎を誘発するメカニズムを発見
RSウイルス感染症とは(JIHS)
RSウイルス母子免疫ワクチン ファクトシート
乳児におけるRSウイルスの疾病負担
イングランドにおけるRSウイルス細気管支炎による入院の危険因子:人口ベースの出生コホート研究
IDWR 2013年第36号<注目すべき感染症>RSウイルス感染症
第72回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
RSウイルス|Respiratory syncytial virus(新潟大学)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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ホーム>政党・政治家>長田 たくや (ナガタ タクヤ)>妊婦へのRSウイルスワクチンの定期接種化。本当に必要? 【記事修正3/13】