長田 たくや ブログ

麻疹ワクチンより先に“死亡率を下げた”ものとは何か? 【はしか】

2025/11/18

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
麻疹(はしか)、風疹、蕁麻疹、水疱瘡──名前が似ていて混乱しがちなこれらの病気。違いを知っていますか?

実は原因ウイルスも危険度も大きく異なります。
さらに、麻疹の死亡率は「ワクチン登場より前」から大きく下がっていたことをご存じでしょうか?


■ 別名を整理
麻疹(ましん):はしか
風疹(ふうしん):三日はしか
蕁麻疹(じんましん):膨疹(ぼうしん)
水疱瘡(みずぼうそう):水痘(すいとう)

「はしか」と麻疹って繋がりにくいですよね。「はしかい」(ちくちく、ひりひりかゆい)が語源だとか。「麻疹」は中国語由来で、発疹が麻の実に見えるからだそうです。
参照:はしかについて神戸大学内科系講座小児科学分野

■ 原因ウイルス
麻疹:Measles virus
風疹:Rubella virus
蕁麻疹:さまざまなウイルス・またはアレルギー
水疱瘡:水痘帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルスの一種)

風疹は、「三日はしか」と呼ばれるほど、軽く治るはしかとされていました。しかし、妊婦が感染した場合、先天性風しん症候群となり、死亡リスクも高くなります。
参照:先天性風しん症候群について

■ 共通点
どれもが皮膚症状。

■ 脅威度
麻疹:死亡率は0.1~0.2%、合併症率約30%、平均入院率40%(リンク
風疹:死亡率は非常にまれ。先天性風しん症候群には注意。
蕁麻疹:非常に低い。
水疱瘡:死亡率1~14歳の子ども1/10万、30~49歳では25.2/10万(リンク

■ 治療
麻疹・風疹:抗ウイルス薬なし
蕁麻疹:抗ヒスタミン薬やステロイド
水疱瘡:抗ヘルペス薬あり

■ 麻疹と人類
麻疹、いわゆる「はしか」は、古来より子供の発疹性の皮膚症状を総称した呼び名でした。その歴史は数千年前に及び、成長の”通過儀礼”とされていました。症状の写真を見てみますと辛そうですし、なるべくならば感染したくないですよね。

引用:感染制御学ノート

抗ウイルス薬は存在せず、現在は、弱毒化したウイルスを用いたMRワクチン(麻疹・風疹混合) が使用されています。
ここで一つ強調したいのは、「麻疹ワクチンによって死亡率が初めて下がった」わけではないという点です。

引用:麻疹の現状と今後の麻疹対策について

麻疹による死亡者数は、ワクチン導入以前から、
「栄養状態の改善・対症療法の発展により大きく低下していた」のが事実です。
昔の研究で、ビタミンAの有無で治療結果に差が出た報告もあります。つまり、栄養が重要なファクターということ。
参照:Vitamin A supplements and mortality related to measles: a randomised clinical trial

定期接種の開始(1978年)を見ると、より鮮明に死亡者数が減少していますね。
正確には、ワクチンによって「感染者数」が減少し、それに伴い死亡者数も減ったというのが正しい見方でしょう。

麻疹ワクチンの成果から、医療従事者の多くが、コロナワクチンでも同じような「幻想」を抱いてしまったのは理解できます。
しかし現実は、打てば打つほど感染者数が増える事態になり、まさに「想定外」だったことがわかりますね。

■ ワクチンと栄養
麻疹も風疹も感染率が高く、症状がつらいのは確かです。

ワクチンで防ぐことができるならば、それは良いことです。しかし、ワクチンが全てではなく、あくまで選択です。麻疹は、一度感染すれば終生免疫があるとされます。したがって、感染して無事に治療できたらOKで、昔はそうやってウイルスと折り合いをつけてきたのが人類なのです。

今はワクチンさえ打てばOKの風潮となっていますね。それよりも実質的な死亡率を下げたのは、栄養状態。つまり、「食」の大切さがよくわかります。加工食品ばかりだと、リンが多くなり腎臓や骨に負担となります(リンク)。また、合成着色料は、精神面でも不調を来たす(リンク)など報告されています。

ワクチン打って終わりじゃなく、継続して「食」の研究・啓発を進めていくべきですね。


抗麻疹ウイルス薬ができないのは何故だろうか?と考えていました。
1本鎖RNAウイルス。インフルエンザと同じではありますが、シンプルな構造故に、なかなか標的部位が少ないそうです。

ただ、一番の理由は「ワクチンが効きすぎること」でしょう。麻疹ウイルスは変異しにくく、免疫もつきやすい。
つまり、ワクチンによる予防効果が高すぎるため、抗ウイルス薬の市場価値がとても小さいのです。
逆に言えば、インフルエンザワクチンの効果は微妙なために、抗ウイルス薬の市場が必然的に大きくなりますね。

実験的には、抗麻疹ウイルス薬の動物実験は行われているため、技術的には可能となっています。
参照:Structural basis of measles virus polymerase inhibition by nonnucleoside inhibitor ERDRP-0519

参考資料:
麻疹の疫学
ウイルス 第57巻 第2号,pp.171-180,2007

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
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