2025/4/7
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
またもや高い認知症薬が承認されてしまいました。
以前に、新しい認知症薬の薬レカネマブについて書きました。
当ブログ参照:レカネカブ年間300万円を超える薬
今回承認された薬、1日8000円以上、年間300万円以上のものすごく高額な薬。もちろん保険適用で、高額療養費制度を利用できます。

しかし効果のほどは、「認知症を完治するわけではなく、進行を約6か月遅らせる程度」なのです。
日本が医療福祉に食いつぶされると感じる薬のひとつです。日本では2種類とも承認されています。
レカネマブ:商品名レケンビ®(エーザイ社:日本)
ドナネマブ:商品名ケサンラ®(イーライリリー社:アメリカ)
■ イギリスでは慎重
イギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)もレカネマブを承認しました。しかし、国立医療技術評価機構(NICE)が保険にするのはコスパが悪いから推奨しないとされ、保険適用にはなっていません。
参照:エーザイ認知症薬、英国で承認受けるも保険適用外に(NIKKEI FT the world)
■ ドナネマブ、EUで承認拒否
EMA(欧州医薬品庁)は、日本のPMDA、アメリカのFDAのような組織で、EU諸国の医薬品承認を判断します。今年の3月31日に、EMAはドナネマブの承認を”拒否”しました。重大な脳内出血リスクに勝るほどのベネフィットがないとしたそうです。
一方、エーザイ社のレカネマブは、2024年11月にEMAによる承認を受けました。しかし、EC(欧州委員会)の最終ジャッジがまだのようで保険適応には至っていません。
参照:イーライリリーのアルツハイマー薬、欧州医薬品委が承認拒否を勧告
■ レカネマブとドナネマブの作用の違い
どちらもアミロイド蛋白という脳にできたシミのようなものを除去する薬です。
ただ、アミロイド蛋白ががっしりする前段階から効果が出すのがレカネマブ、より凝集した段階に作用するのがドナネマブ、という違いがあります。

実は上記の豆粒状態であるアミロイドβに対して作用する、バピネウズマブとソラネズマブという抗体薬がありました。
確かにアミロイド蛋白の形成を阻止しましたが、肝心の認知症は改善しませんでした。アミロイド蛋白は認知症に関係ないかもしれないな…となったのですが、少し長く繋がったプロトフィブリルに対して作用するレカネマブやアデュカマブが臨床効果を示したことで、医薬品として販売されるようになったのです。
なぜそうなるのか…実は明確なメカニズムはよくわかっていないのです。なんだかふわっとした感じしませんか?
加えてこれらの医薬品には、アミロイド関連画像異常(ARIA)という特徴的な副作用を持っているのです。経緯や副作用の懸念と、認知症を完全治癒するならばいざしらず、進行を遅らせる程度であれば、保険制度を用いるべきかはイギリスのように慎重になって当然だと思います。
日本は慎重にすべきこと、大胆にやるべきことがチグハグしている。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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