2025/3/9
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
前回は、アメリカのコロンビア大学のジェフリー教授が話すウクライナ戦争を紹介しました(リンク)。
今回は、国際政治アナリストの伊藤貫(いとうかん)さんのお話を紹介します(2/28の虎ノ門ニュースより抜粋)。
冒頭、トランプ大統領が「ウクライナ戦争は、ウクライナが始めたのであってロシアではない」と発言し、多くのメディアが「2022年2月に戦車を送り出したのはプーチンじゃないか!」と反論しました。
4つのことを知らないと、なぜプーチンの考えや行動が理解できないと言います。早速紹介していきましょう。
■ 1.ウクライナは1つなのか?
ウクライナは大きく西部・中部・東部に分かれています。

西部:
ハプスブルグ帝国(オーストリア=ハンガリー帝国)が支配していた地域であり、ロシアに統治されたことがなく、ロシアに親和性が小さい、むしろ嫌い。キリスト教もカトリックに近い。
中部:
キリスト教がロシア正教に近いウクライナ正教であり、カトリックではない。
東部:
現ロシアの支配地域となった。1760年頃はオスマン帝国(トルコ)による支配地域であったが、ロシア人が移住し、”ノヴォロシア(新しいロシア)”として支配してきた。
これだけ宗教観や歴史が異なっているのに、1つの国である必然性はあるのか、と指摘。
■ 2. ユダヤ人との関係
1917年、10月革命によりロシア帝国からソビエト社会主義共和国連邦(CCCP)となりました。
その創始者にウラジーミル・レーニンとレフ・トロツキーがいます。実はどちらもユダヤ人であり、ウクライナ人、ロシア人ともに親和性がありませんでした。特にトロツキーはウクライナ出身のユダヤ人であり、ウクライナを卑下していたとのこと。ロシア革命に参加した幹部の7割がユダヤ人。レーニンはロシア革命を「ユダヤ人による革命であった」と発言。

1922年、ウクライナ共和国とソ連が衝突しソ連が勝利。ウクライナ・ソビエト共和国となり、レーニン、トロツキーらがソ連に編入させた時に、ノヴォロシアと呼ばれていた東部ロシア人が支配する地域と、ウクライナの農民を中心とした中部地域をあえて一緒にしたのです。
その方がウクライナ国内が割れて政治的に統一しにくく、その方がソ連にとって都合がよかったとされています。
この時の地図に注目していただくとクリミア半島はクリミア・ソ連自治区とされ、後のクリミア問題に発展します。
1945年、ユダヤ人ではないグルジア人のヨシフ・スターリンが、ドイツとの戦争で打ち勝ち、ヤルタ会談(米・英・ソ)を経て西部ウクライナをソビエトに組み入れました。よって西部はロシアをものすごく恨んでいるそうです。

1991年、ウクライナ共和国としてソ連から独立しましたが、3つの異なる人種グループの国であり非常に不安定でした。
■ 3. アメリカの影
2008年、アメリカ・ブッシュ政権は、NATO会議でウクライナを正式に加入させると決定。その時にドイツのメルケル首相(東ドイツ出身)が、「ウクライナをNATOを入れたらロシアと戦争になるからやめろ」と猛反対。ブッシュはそれを無視しました。

当時のアメリカ政府の駐露大使であった元CIA長官ウィリアム・バーンズは、モスクワからワシントンに対し、ウクライナのNATO加入を反対する旨を報告。ロシアでは、右翼も左翼も全員がNATOに入れたら戦争になるぞと発言している。しかし、ブッシュはそれをも無視しました。
2014年、オバマ大統領は、東ヨーロッパ担当の国務次官補であるヴィクトリア・ヌーランドをキエフに送り、クーデターを起こさせ、親ロシア派のヤヌコビッチ大統領を追い出した。新大統領は、ポロシェンコになり、こちらは親欧米派とされました。

【クリミア併合】
親米・新欧州政権となったことで、ロシアはアメリカによるクーデターと認識した(ヴィクトリア・ヌーランドの通話記録が流出)。ウクライナのNATO加入が現実味を帯びたことから、クリミア半島の「セヴァストポリ海軍基地」を掌握しようと動きました。
ウクライナ領でしたが、ロシア軍も駐屯している基地でした。
2015年、クリミア併合を受けて、ロシア・ウクライナ・ドイツ・フランスによるミンスク協定(ミンスク 2)が結ばれます。
ミンスクはベラルーシの首都。東ウクライナの過半数はロシア語を話しており、ロシア正教にも所属している。東ロシアに自治権を与えることを約束し、民族自決の原則からプーチンはそれを了承しました。

2022年、ロシアのウクライナ侵攻。同年9月に、ドイツのメルケルは、2015年のミンスク協定は最初からロシアをだますつもりだったと発言。同年12月に、フランスのオランド大統領も、メルケルは正しいと発言した。
最初からだましていると、プーチンは知っていたとのこと。
【何故だましたの?】
ウクライナにアメリカ・イギリスを送り込み、NATOが利用できる軍隊に仕立てる予定でした。訓練には時間を要し、5年はかかるとされました。そのための時間稼ぎが必要で、それがミンスク 2とのこと。
プーチンを油断させておき、その間にウクライナにはペンタゴンとイギリス軍が送り込まれ、着々と軍備充実と軍事訓練を進めていた(訓練プログラム「Operation Orbital」、ジャベリン、対戦車ミサイル「NLAW」、戦車「チャレンジャー2」、長距離ミサイル「ストームシャドウ」などなど)
【ウクライナによる無差別虐殺】
2021年、ウクライナ軍が東ウクライナのロシア住民を無差別に虐殺をします。少なくとも1万6000人が軍に殺されたとの報告。プーチンは、ミンスク 2は虚偽だったとし、東ロシアを保護する形で戦車を送りました。250年間、ノヴォロシアだった領土を取り戻すことが目的。
ウクライナは4400万人のうち1200万人がロシア人でした。プーチンとしては、追い詰められたからこうなった。西側のメディアは、ある日突然攻め込んだと報じているが、レーニン・トロツキー・スターリンが勝手に国境線を引いたのが大本の原因。
この一番大事なことをマスメディアに伝えていない。
以上、↓の動画を参照し、少し情報を加えてみました。
いかがでしたでしょうか。
日本のメディアでは、ソ連時代からの歴史的背景を無視しているため、善のウクライナ・悪のロシアという単純な二元論になっています。宗教や人種、政治統制が入り混じって、非常にややこしいことがわかりましたね。ウクライナ側も、ソ連時代の当初は懐柔策として温和な政治だったのが、スターリンによって強硬的なソ連化(ロシア語の強制)が始まり、なかなか壮絶な歴史を持っています。
大国同士の中間地点に位置しているが故、大きな力によって影響を受けた国でもあるため気の毒な感じもしますね。他国の介入というのは、なんらかの歪みが出るなぁと言った印象です(日本も然り・・・日教組とか)。
まさに「お前が消えて喜ぶものに、お前のオールをまかせるなぁ~♪(中島みゆき)」
日本も他人事ではなく、ロシア、アメリカ、中国と大国にすりつぶられる位置にあります。私達は、例えアメリカの傀儡となっていたとしても、その状況を理解したうえで日本を守る必要があると思います。
戦えとか、政治家になれと言うわけではなく、日本を大切に思う事です。そう考えますと、他国にはない天皇陛下という存在がものすごく大きく感じませんか。右も左も関係なく、日本の象徴、つまり日本そのもの。そんな役割を1人の人間が担って下さっていると考えると尊敬せざるを得ません。
動画では切れていますが、その後も伊藤氏による解説が続いており、ちょっと気になるところをピックアップ。
■ なぜブッシュがここまで強引なの?
アメリカでは、次官補より上の役職はポリティカルアポインティ、つまり政治家が公職を任命することとなっています。ウクライナでも、ロシアでも、ユダヤ人が虐殺されたこともあり、ユダヤ人は、ウクライナ・ロシアに恨みがあるとされます。
ヴィクトリア・ヌーランドや、ブリンケン国務長官もユダヤ系アメリカ人です。GAFAMなどの企業創始者もユダヤ系であり、ユダヤ系はアメリカ人口の1.7%であるにも関わらず、アメリカの政治資金の半分を出しているとされています。民主も共和も逆らえない状況とのこと。アインシュタインもユダヤ系、本当に優秀な人種だな…。
■ プーチンが停戦をしたくない理由
ロシア軍は占領地を広げており、ノヴォ・ロシアを獲得するには今の4つの地区から、さらにハルキウ(ハリコフ)・オデッサ(ロシア人が多い)・ドニプロを取りたい。最終的に、ウクライナ中部を中立的な緩衝地帯としたい。西ウクライナはもう諦めているとしており、トランプはその要求に受け入れているとのこと。
ウクライナでは大統領の任期が切れているため、正規の大統領選挙をやる必要があるが、有事ということで拒否している状態。米露は大統領選を求めているそうです。そこがターニングポイントかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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