2026/7/9
皆さん、こんにちは。国民民主党・衆議院議員の深作ヘススです。
街頭や駅前で「署名にご協力をお願いします」と呼びかけられ、名前や住所を記入した経験がある方も多いのではないでしょうか。
一方で、「集まった署名はその後どうなるの?」「本当に政治は動くの?」と疑問を持たれたこともあるかもしれません。
今回は、中学公民シリーズとして、署名の役割と、憲法で保障された『請願権』について解説します。
署名は憲法で保障された国民の権利
署名活動のひとつの根拠となるのは、日本国憲法第16条に定められた請願権です。
憲法では、国民は法律の制定・改正、公務員の罷免、行政への要望などについて、平和的に請願する権利を持つこと、そして請願を行ったことを理由に不利益な扱いを受けないことが保障されています。
日本国憲法第16条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。
つまり、「政治に意見を届けること」は特別なことではなく、憲法が認める国民の基本的な権利なのです。
誰でも請願できる
請願権は、選挙権とは異なり年齢による制限はありません。
また、日本国内に居住する外国人にも認められていると解されています。
大切なのは、「社会をより良くしたい」という思いを、平和的な方法で政治に届けることです。
集めた署名はどうなるのか
署名は、そのまま国会へ提出できるわけではありません。
請願を国会へ提出するには、賛同する国会議員(紹介議員)が必要です。
紹介議員が請願書を提出すると、内容に応じて外務委員会、厚生労働委員会、文部科学委員会など、それぞれの所管委員会へ付託されます。
なお、法律上「何人以上の署名が必要」という規定はありません。極端に言えば少人数でも請願は可能ですが、1万筆以上といった多くの署名を得ることで社会的な重みが増し、政治的な影響力も高まります。

国会で審査され、政府へ届けられる
委員会では提出された請願が整理・審査され、採択すべきものは本会議へ送られます。
本会議で採択された請願は、内閣へ送付されます。
政府は、その請願についてどのような対応を行ったのかを国会へ報告することとされており、毎年その処理状況が報告されます。
つまり、採択された請願は単なる「お願い」で終わるのではなく、政府が対応を検討し、その結果を国会へ説明する制度になっているのです。
採択されなくても意味はある
仮に採択に至らなかったとしても、提出された請願は委員会で取り扱われます。
国会には「いま国民が何を課題と考えているのか」という情報が蓄積され、議論や政策立案の参考となります。
請願制度は、国民の声を政治へ届ける重要なルートの一つなのです。
民主主義を支える大切な仕組み
政治は選挙だけで動いているわけではありません。
署名活動や請願は、国民が日常的に政治へ参加できる大切な制度です。
「この制度はおかしい」「もっと改善してほしい」と感じたときには、国会議員へ直接働きかける方法(陳情)もありますし、多くの仲間とともに署名を集め、請願という形で国会へ届けることもできます。
皆さん一人ひとりの声が、政治を動かす力になります。
今後もこの「中学公民シリーズ」では、普段あまり知られていない国会の仕組みや政治制度を、できるだけ分かりやすく解説していきます。
取り上げてほしいテーマがありましたら、ぜひコメントでお寄せください。皆さんと一緒に、政治をもっと身近なものにしていきたいと思います。

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