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坂本 雅彦 ブログ

死刑執行の遅延が法定の正義を形骸化させる

2026/8/14

市警さん、はやく。

 重大な極悪犯罪に対して下された死刑判決確定後も実際の執行が長期間にわたって滞る状況が続いている。現在、国内には100人を超える確定死刑囚が勾留されたままとなっている。司法の最高裁まで審理を尽くし、厳格な裁判手続きを経て確定した刑罰が実行されない現状は国家の法秩序や法的安定性の観点から看過できない問題を孕んでいる。

 法務大臣の執行命令が滞る背景には再審請求の不当な乱用や大臣自身の不作為、政治的配慮の介入が存在する。確かに判決の重みを踏まえ、極めて慎重な精査が求められるのは言うまでもない。しかし、再審の妥当性が客観的に乏しい場合であっても請求が提出されていること自体を理由に執行を先送りし続けるならば、不当に時間を稼ぐ手段として制度が利用される形骸化を招く。刑事訴訟法が判決確定から6カ月以内の執行を定めている趣旨を今一度思い起こすべきである。死刑制度の根幹にあるのは残虐な罪によって奪われた尊い人命に対する処罰感情の充足、凶悪犯罪に対する社会的な正義の実現、そして法治国家としての威信の維持である。命を不当に奪われた被害者やその遺族にとって確定した判決が執行されないまま歳月が過ぎる状況は、悲しみと苦痛の引き延ばしに他ならない。司法が下した決断を誠実に履行することは被害者の念に応え社会の安全と秩序を守るための国家の基本的な責務である。

 誤判を防ぐ厳格な検証はもちろん不可欠であるがそれが法執行そのものの停滞や回避の口実となってはならない。法務省ならびに法務大臣は法治国家の原則に則り、適正な手続きを経て確定した死刑判決に対して躊躇することなく毅然とした態度の下に厳正な法執行を進めるべきである。

#死刑執行 #死刑制度 #法治国家の原則



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著者

坂本 雅彦

坂本 雅彦

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肩書 作家 学者 参議院議員政策担当秘書
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