2026/9/17
【高知市議/甲木良作】福寿園整備費1,870万円を追加補正|複数年度にわたる追加対応、事業全体の見通しを問う
予算決算常任委員会・厚生分科会報告|健康福祉部所管
高知市議会9月定例会、予算決算常任委員会・厚生分科会において、健康福祉部所管の補正予算議案について審査しました。
今回、私が特に確認したのが、福寿園整備事業費の追加補正です。
令和8年度当初予算7,500万円に対し、今回1,870万円を増額し、事業費は9,370万円となります。
高知市の提出資料では、土砂災害特別警戒区域、いわゆる「レッドゾーン」の解消に向けた砂防工事を進める中で、防災備蓄倉庫と空調設備が工事の支障となることが判明したため、移設等を行うものとされています。
令和8年9月補正予算は、第514回高知市議会定例会の提出議案として公表されています。
以下、質疑の一部要旨をご報告します。
【昨年度にも補正対応。なぜ今回さらに1,870万円必要になったのか】
【質疑】
福寿園整備事業費について、当初7,500万円から1,870万円を増額し、9,370万円となっています。
資料では、同じ砂防工事に関連して、令和7年9月にも、施工の障害となる集会所と車庫について補正予算を計上し、すでに取り壊したとされています。
その時点では、防災備蓄倉庫と空調設備について移設等の必要性は明らかではなく、今回、測量を行った段階で必要性が判明したとのことですが、昨年度の現地確認や設計段階で把握することができなかった理由を伺いました。
【答弁】
測量と設計を含めた中で、レッドゾーンについて県と協議しながら進めてきた。その中で、防災備蓄倉庫と空調設備の移設が必要であると判断したとの説明がありました。
【今回で本当に「最後」なのか】
【質疑】
令和7年度に集会所と車庫、今回さらに防災備蓄倉庫と空調設備への対応が必要となっています。
今回の補正によって、砂防工事の施工に支障となる物件や追加工事の要因はすべて洗い出されたと考えてよいのか。今後さらに追加の補正予算が必要となる可能性はないのか伺いました。
【答弁】
今回の補正予算要求が最終になると考えている、との答弁でした。
【「追加、追加」では、事業全体の見通しが甘かったと言わざるを得ない】
事情があったことについては理解するとした上で、次のように指摘。
同じ砂防工事に関連して、昨年度は集会所と車庫、今年度は防災備蓄倉庫と空調設備と、複数年度にわたって追加補正が続いています。
土地境界の確定や測量を進めなければ分からなかった部分があったとしても、結果として毎年度「追加、追加」という形になっている以上、事業全体を見通した予算管理という点では、甘さがあったと言わざるを得ません。
公共施設の整備事業は、補正を重ねるほど、市民から見て「結局、この事業には全部でいくらかかるのか」が分かりにくくなります。
そのため、今回の補正額だけを見るのではなく、当初の事業費はいくらだったのか、これまで何を追加し、総事業費がどのように変わってきたのか、そして今回で本当に追加要因が整理されたのかまで明確にする必要があると指摘しました。
これに対して担当部局長からは、「見込みが甘いという指摘については、その通り」との認識が示されました。
【公共施設整備は「総額」と「見通し」が分かる予算管理を】
今回、私が問題にしているのは、必要な安全対策や工事そのものではありません。
福寿園のレッドゾーン解消は、施設利用者や職員の安全を確保するために必要な取組です。
一方で、公共施設の整備には市民の税金や地方債などの公金が使われます。だからこそ、工事を進めながら必要なものをその都度追加するだけではなく、可能な限り事前に全体像を把握し、総事業費と将来負担を見通した上で予算を組むことが重要です。
やむを得ず追加補正が必要になった場合にも、「なぜ当初には分からなかったのか」「今回でどこまで確定したのか」「総事業費はいくらになるのか」を議会と市民に分かりやすく示す必要があります。
今後も、単年度の予算額だけではなく、公共施設マネジメントの視点から、事業全体のコスト、追加補正の理由、将来負担まで確認していきます。

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