2024/6/19
◎杉並区立中学校の教科書採択が行われます
今年は中学校教科書が採択される重要な年です。
来年度から4年間、区立中学校で使用することになる教科書が決まります。
令和5年第4回定例会・令和6年第1回定例会と2度に渡り、私はこの教科書採択について質問してきました。
現在杉並区でも、検定に合格した教科書展示会が行われています。
早速、会派の吉田あい議員と共に展示会を視察してきました。
各教科、それぞれ数社の教科書が検定に合格しています。
実際にその場で、すべての教科書の隅々まで目を通すことは不可能でした。(どれだけ時間がかかるのか。。。)
◎出版社によって教科書内容に違いが。。。
そんな中でも、同じ科目とはいえ出版社によって内容に大きな違いがあることもわかりました。
例えば、歴史教科書です。
歴史教科書では、8出版社が教科書検定に合格をしています。
◎竹島・尖閣諸島・北方領土は『日本固有の領土』です。
その中で、『竹島・尖閣諸島・北方領土』、いわゆる日本を取り巻く領土問題について、各社違いがあります。
①全てを「日本固有の領土」と明確に記述している出版社
②いずれかのみを「日本固有の領土」と記述している出版社
③全てについて「日本固有の領土」と記述していない出版社
ちなみに、今杉並区が中学校で使っている歴史教科書は「帝国書院」のものです。
今回教科書検定に合格した「帝国書院」の歴史教科書は、上記③「竹島・尖閣諸島・北方領土の全てについて、日本固有の領土という記述はない」ものです。
これは、歴史の教科書検定に合格した8出版社中、唯一です。
我が国の領土を侵犯している各国にも配慮するような記載も見受けられ、日本の歴史教科書であることを忘れさせるような内容でした。
なお、「帝国書院」は地理の教科書検定にも合格しています。
地理の教科書では、竹島・尖閣諸島・北方領土、この全てにおいて「日本固有の領土」と記載があります。
これには理由があり、文科省から出される学習指導要領上、竹島・尖閣諸島・北方領土について地理では「日本固有の領土」と記述することとされていますが、歴史ではその定めがないからです。
とはいえ、教科によって記載内容を変えることに私は合理的な理由が見出せません。
仮に、歴史・地理で記載内容が異なれば子供が混乱します。
「帝国書院」は全く信用性のない出版社だなぁ、というのが私の感想です。
◎教科書採択は教育委員会が最終判断
教科書採択は、杉並区教育委員会が行います。
各教育委員は、大量の検定合格教科書を1ページ1ページ全て丁寧に読み込んで会議にのぞむ!という『設定』です。
あえて『設定』と申し上げたのは、冒頭述べた通り全教科合わせると膨大な量になる教科書を、その全ページを読み込んでくることなど、事実上不可能であると私は考えるからです。
その証拠に、昨年行われた小学校教科書採択の際の教育委員会の会議録を読みましたが、残念ながら教育委員から各教科ごと教科書の「内容」についての意見はほぼなし。
会議では、「イラストがわかりやすい」「グラフが綺麗」「写真が新しい」、など子供への伝わりやすさに重点を置いて各教育委員が教科書を評価している印象です。
是非今年の中学校教科書採択では、教育委員会において教科書「内容」の議論がされることを期待します。
◎教科書採択過程の透明性は?客観性に欠ける採択でいいのか。
区民が教科書採択の結果を目にした際、その採択過程に疑義を生じさせるようなことがあってはなりません。
しかし採択過程を議事録で追うと、各教育委員の主観に基づく意見のみで採択されており、客観的評価基準は皆無です。
これでは、区民に対して杉並区が公正公平な教科書採択を行なっている、という証明ができません。
教育委員を信用してくださいと言われればそれまでです。
◎教育委員のいうことはすべて正しいのか?
しかし現在の教育委員の中には、【社長自らが自己の思想と相容れない全国の各級議員に対して、選挙の際に『落選運動』を展開するような偏向企業】の社員を兼ねている方もいらっしゃいます。


※私自身令和5年の選挙では、上記社長の投稿を見た方から駅頭で罵声を浴びせられ、大変な思いをしました。
いくらなんでも、そのような偏向企業の社員の主観による意見が基礎となった採択結果を、100%信用できない区民がいることは誰が考えてもわかります。
◎客観的基準の設定は、区民にとっても行政にとってもメリットしかない!
是非とも杉並区における今回の教科書採択からは、採点項目を設定するなど「選定過程の客観性を担保」していただきたいと思います。
先の「帝国書院」の歴史教科書のように唯一竹島・尖閣諸島・北方領土を『日本固有の領土』と書けないような、内容面で出版社ごとに差が出るような事案について項目を設ければ、より区民にとって採択過程わかりやすい。
逆に、あえて他の出版社と異なる内容の教科書を採択する、いわば『逆張り』をした場合にも、区として明確な説明がつくでしょう。
教科書は、日本の宝である『子供』の学びの基礎になる大切なものです。
是非とも、優れた内容の教科書が採択されることを願っています。
※教科書展示スケジュール
下記リンクで、教科書展示のスケジュールが確認できます。残り少ない日数ですが、是非足をお運びください。
その際、アンケートの記入が求められます。教育委員は採択の参考にするとのことですので、是非ご活用ください。
https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0605/1092888.html
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