2025/11/12
【まとめ】松戸市議会建設経済常任委員会「商店街活性化施策」新大阪駅前の社会実験は市民の主体的な参画を促す
視察日程: 令和7年11月6日(兵庫県姫路市)~7日(大阪府吹田市)
視察テーマ: 商店街への取り組み(空き店舗の活用・活性化支援)
この度、松戸市議会建設経済常任委員会の委員として、兵庫県姫路市と大阪府吹田市の二都市を訪問し、松戸市が抱える商店街の「高齢化」「後継者不足」「新規出店者の商店会非加入」といった構造的な課題解決に資する施策について、深く調査してまいりました。
二都市の取り組みは、それぞれ「ハード面と観光連携」、「ソフト面と人材育成」という明確な方向性を持っており、松戸市の今後の施策立案に不可欠な知見を得ることができました。
1️⃣ 兵庫県姫路市「広域的な賑わいの骨格整備と補助金の出口戦略」(11/6)
姫路市では、世界遺産である姫路城を核とした中心市街地の活性化戦略の中で、商店街施策を位置づけています。
特化すべきは、空き店舗対策における「出口戦略」についてです。
姫路市は、空き店舗対策事業において、令和6年度から「家賃補助を廃止」し、代わりに「改装工事補助を拡充」する方向へ舵を切りました。
この転換は、補助の「出口戦略」を意識したものであり、出店初期の負担軽減よりも、店舗の恒久的な魅力向上と事業の定着を重視する姿勢を示しています。松戸市においても、補助事業の持続可能性と成果の質を高める上で、大変参考となる視点です。
✅関連ブログ・兵庫県姫路市商店街への取り組み視察レポート(1日目)
https://go2senkyo.com/seijika/168209/posts/1226926
2️⃣大阪府吹田市「人材育成とソフト支援による活性化」(11/7)
吹田市では、松戸市と共通する「経営者の高齢化」「後継者不足」を最大の課題と認識し、これを克服するための多角的な「ソフト支援」を充実させていました。
特化すべきは「ヨソモノの力」を活用した情熱とリーダーシップです。
現地調査で直接ご説明いただいた旭通商店街の理事長様は、もともと「ヨソモノ」の視点をお持ちでありながら、強い想いと行動力をもって商店街を牽引されています。この情熱が、子育て世代向け施設「tocotoco...」の設置や、大学との連携、まちプランナー(地域主婦やフリーランス)の育成といった革新的な取り組みを次々と生み出す原動力となっていました。岡本ゆうこ自身も、松戸市生まれの松戸市育ちではない、いわゆる「ヨソモノ」です。しかし、この外部から見える視点というのは時には重要な立ち位置になるのではないでしょうか。「ヨソモノに何がわかるんだ」といったご意見もあろうかと思いますが、斬新なアイディアは新しい視点、違った角度から見えてくるものも多いのではないかと思います。(無論、これまでの歴史を尊重した上での視点です。)
商店街の自立的活性化には、行政の支援に加え、理事長様のような「情熱あるリーダー」と、「外部の視点を持つ人材(若者、子育て世代、専門家)」を組織的に巻き込む仕組み(担い手の発掘・育成)が不可欠だと思います。
✅関連ブログ・大阪府吹田市商店街の空き店舗活用等視察レポート(2日目)
https://go2senkyo.com/seijika/168209/posts/1227254
◆二つのモデルの統合と具体的な戦略
姫路市の「骨太なインフラ戦略」と吹田市の「きめ細やかなソフト戦略」を踏まえ、松戸市の商店街活性化施策として、以下の3点を私、岡本ゆうこは委員の一人として提言いたします。
①経営力強化→吹田モデルの導入
松戸市が課題とする「高齢化」と「非加入」の根本解決のため、「商業活性化コンサルタント派遣事業」を創設し、個別の商店会に対して経営改善、事業承継、デジタル化に関する専門家を継続的に派遣・支援すべきです。
②人材育成・活用→吹田モデルの応用
旭通商店街の事例を参考に、地域住民や若者(近隣大学生)を商店街活動の「担い手」として育成・活用する「商店街サポーター(仮称)」制度を検討すべきです。非加入店舗を減らし、商店街の魅力を若年層に伝えるための重要な戦略となるのではないでしょうか。
③補助金戦略の見直し→姫路モデルの適用
空き店舗対策事業において、単なる短期的な家賃補助ではなく、改装工事費の補助を強化するなど、「長く続く、質の高い店舗」を育成するための補助金設計に移行することです。また、特定のテーマ(例:食のゾーン、歴史の回遊路)を設定し、連携する商店街への支援を優遇することも検討すべきです。
◆新大阪駅南エリアの「社会実験」
新大阪駅前にて「シンオーサカ・ミナミートフェス」が開催されていました。
✅シンオーサカ・ミナミートフェス
https://shinosaka-south.com/event_top
2日間の調査で得た知見を総括する上で、大変示唆に富むものでした。
このイベントは、公式サイトに「将来の新しい『新大阪駅南エリア』のまちの姿を少しずつ垣間見ようとする社会実験イベント」と記載されており、「まちづくり」の現場を体感する機会となりました。
帰りの新幹線に乗車するまでの短時間の滞在でしたが、私が確認したAゾーンの取り組みは、無料のガチャガチャコーナーに併設されたブースで、新大阪駅周辺が「こんなふうになったらいいな」というアイデアを付箋に書き出したり、既存のアイデアにシールで投票したりする形式が採用されていました。
このような手法は、専門的なアンケートではなく、日常生活の延長で市民の「あったらいいな」という生活者目線の声を、低い参加障壁で集めることが可能です。イベントを「社会実験」と位置づけることで、小さな試行(実証実験)を重ねて住民のニーズを検証していく実証主義の姿勢が読み取れました。
この三つの事例(姫路のインフラ戦略、吹田のソフト戦略、新大阪の社会実験)から、松戸市においては、「専門家による経営支援の強化」と「市民の主体的な参画を促す施策」が喫緊の課題であることを確信いたしました。この知見を、松戸市政に活かしてまいります。
関係各位に改めて感謝を申し上げます。

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