2026/6/10
【松戸市・ペット防災】環境省の新指針から考える「誰一人、一匹も取り残さない」ペット同行(同伴)避難所づくり
松戸市議会議員の岡本ゆうこです。
東日本大震災や熊本地震、そして能登半島地震にいたるまで、大規模な災害が発生するたびに「災害時のペット対策」の重要性が叫ばれてきました。
岡本ゆうこはこれまでも、松戸市の議会質問や日々の現場活動を通じ、防災士・ペット災害危機管理士の視点から、一貫してペット防災・避難所体制の強化を訴え、その開設と運営のあり方に力を注いでまいりました。
明日から開会の「松戸市議会 令和8年6月定例会」では、私自身の防災に関する一般質問の予定はありません。しかし、質問の機会がない時期だからこそ、今、国(環境省)で動いている最新のペット防災の潮流を冷静に分析し、松戸市が次に進むべき具体的ビジョンを市民の皆様に共有する絶好の機会だと捉えています。
今回は、環境省の最新動向を踏まえ、「誰も置き去りにしない避難所」を松戸市で実現するための次なるロードマップについて、専門的かつ建設的な視点から解説します。
1️⃣ 環境省が「人とペットの災害対策ガイドライン」を8年ぶりに改訂へ
報道にもある通り、環境省は現在、自治体向けのガイドライン(指針)の改訂に向けた議論を進めており、今夏(2026年夏)を目処に正式決定する方針を示しています。
2024年の能登半島地震でも、避難所でペットの受け入れを拒まれるケースが多発し、大きな課題となりました。今回の改訂案における大きなポイントは、「自治体に対し、同行避難の受け入れ体制を共同で整備するよう求め、避難所でペットを連れた被災者への必要な支援を自治体の役割として明記している」点です。
これまでは「飼い主の自助」に重きが置かれがちでしたが、ようやく国が「自治体が明確に受け入れ環境を整えるべき(公助・共助)」という方向へとシフトしてきました。これは、岡本ゆうこがこれまで松戸市の議会で何度も体制整備を求めてきた主張とも合致するものであり、今後の市の方針をアップデートする大きな後押しになると確信しています。
3️⃣ 松戸市民の皆様から寄せられる「現場のリアルな葛藤」
今回の国の動きに伴い、日頃から松戸市民の皆様、そして多くの当事者の方々から私のもとに寄せられる「リアルな不安の声」を改めて整理しました。
そこには、行政の計画だけでは埋められない大きな溝があります。
◆飼い主さんの声
「『同行避難OK』と書いてあっても、実際に行ったら『外の雨ざらしの場所に繋いでください』と言われるのがオチ。それなら危険でも自宅に残るか、車中泊を選ぶしかない……」
◆非飼育者・アレルギーをお持ちの方の声
「避難所という過密空間で、犬の鳴き声や抜け毛、衛生面がどう管理されるのか本当に不安。動物が苦手な人や子どもへの配慮もセットで考えてほしい」
◆周囲への遠慮に悩む声
「うちの子は無駄吠えしてしまうかも……。周りの人に迷惑をかけるくらいなら、避難所に行くのは諦めます」
このように、「受け入れ体制が不透明だから避難所に行けない飼い主さん」と、「ルールが曖昧だから受け入れに身構えてしまう非飼育者さん」の双方が、それぞれの不安を抱えて孤立しているのが今の地域の現状です。
3️⃣ 「猫アレルギー」を発症した岡本ゆうこだからこそわかる、避難所のリアル
「ペットと一緒に避難できる場所を増やしてほしい」
これは飼い主の皆様の切実な願いであり、私もその声を大切に受け止めてきました。
しかし、先述した「アレルギーや動物が苦手な方の不安」もまた、絶対に無視してはならない命の問題です。
実は、私自身もここ数年の間に「猫アレルギー」を発症してしまいました。動物を愛し、ペット防災を推進する立場でありながら、アレルギーの苦しさや、同じ空間に動物がいることへの不安も、身を以て理解できるようになったのです。
「周りに迷惑をかけるのではないか」と心配して避難所に来られない飼い主さんをゼロにすること。
同時に、アレルギーを持つ方が安心して過ごせる環境も絶対に守ること。
この両面の痛みがわかる私だからこそ、双方が安心して過ごせる「完全な住み分け」を基本とした本物のペット防災をカタチにしなければならないと決意を新たにしています。
4️⃣ 松戸市が今後取り組むべき「人とペットの住み分け」と具体的提案は?岡本ゆうこバージョン!
環境省の新指針案でも、人とペットが別の部屋で過ごす「住み分け」の徹底や、多様な避難形態の確保が明記されています。
これまで松戸市のペット同行避難所の開設等に向けて議論を重ねてきた経験から、今後強化すべき具体的対策を3点提案します。
① 避難所における完全なる「動線分離」と「ゾーン分け」の標準化
一般の避難スペース、ペット飼育スペース、そしてアレルギー疾患者・動物が苦手な方のための専用スペースを完全に分離し、風向きや換気まで考慮した配置マニュアルを各避難所で標準化させる必要があります。
② 多様な避難形態(車中泊や民間施設との連携)の選択肢拡充
避難所だけでなく、車中泊や、ペット可のホテル・施設など、多様な避難環境を飼い主自身が状況に応じて選択できる仕組み(事前協定など)の推進が重要です。
③ 飼い主の「自助」としてのしつけ・ケージ慣らしの啓発
自治体の体制整備は大前提ですが、日頃からペットをケージに慣れさせるなどの「飼い主の備え」も不可欠です。この啓発活動を、市と地域の関係団体が連携してさらに広げていく必要があります。
④そして、ペット防災のプロ団体との官民連携が必須に!
松戸市は獣医師会さんと「ペットの救護」に関する協定は結んでいますが、そのなかには「ペットの避難所運営」についての項目が一切ありません。誰が責任を持って運営していくのでしょうか?岡本ゆうこは、もう何年も前からペット防災のプロと協定を結ぶように松戸市に要請してきましたが、未だに実現しておりません。そんな中、近隣自治体はどんどんペット防災に関わる協定をを締結しています。松戸市のペット防災に対する意識の遅れは、尋常ではないと思っています。
◆人間も、 ペットも、一人も(一匹も)取り残さない松戸市へ
国の指針が改訂されるこのタイミングだからこそ、松戸市においては、これまで積み上げてきた地域での取り組みをベースに、さらに一歩進んだ「実効性のある避難所運営マニュアルのアップデート」を求めていく必要があります。
ペットを飼っている人も、飼っていない人も、アレルギーがある人も。
災害という極限状態だからこそ、誰一人として(そして一匹として)我慢を強いられず、置き去りにされない、真に優しい松戸市の防災体制を構築するため、これからも松戸市議会での質問の有無にかかわらず、現場主義を貫き、調査と提言を続けてまいります。
みなさんのご意見や現場でのご不安な声も、ぜひ岡本ゆうこまでお寄せください!

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