2026/7/28
こんにちは、亀山市議会議員の草川たくやです。
「駅のロータリー、とても使い勝手が悪いです。きっと利用しない方が考えたのだろうと思います」
2023年9月、私のご意見箱に届いた言葉です。
雨の夕方のJR亀山駅前。送迎の車がロータリーに停められず、周回する。停める位置が定まらないから、はみ出して停まる。後ろがつかえて、また詰まる。この一点を、令和8年(2026年)6月15日の一般質問で正面から取り上げました。今日はその中身をご報告します。

亀山駅前は、2022年10月に亀山駅周辺2ブロック地区の第一種市街地再開発事業が完成し、駅前広場(交通広場)は約4,000平方メートルに生まれ変わりました。2023年1月26日には、再開発ビル「Kitto terrace」内に亀山市立図書館が開館しています。
三重県統計書によると、亀山駅の1日平均乗車人員は、コロナ下の2020年度に1,576人まで落ち込んだ後、2022年度1,908人、2023年度2,040人、2024年度2,180人と回復基調にあります。まちが動き出した分だけ、駅前に集まる車も増えています。送迎の需要は減っていない、というのが前提です。
この困りごとは、今に始まったことでもありません。2022年7月にも「悪天候時子どもを迎えに行くと、ターミナル内が大混雑、路駐の大行列」という声が届いていました。
私自身、2023年3月の代表質問で、駅前のにぎわいに必要なものとして商業テナント・駐車場・トイレの3つを挙げて質し、駅前広場西側に短時間利用の公共駐車場を整備するという答弁を引き出しました。その後、無料・30分以内・6台の亀山駅前駐車場(2024年9月12日供用開始/建設部都市整備課)が整備されました。私の質問だけで実現したものではありませんが、議会で求め続けた課題が一歩前に進んだ場面でした。市の案内文にも「朝夕の送迎など」と明記されています。
ただ、正直なところ6台では、雨の夕方の混雑は解けませんでした。求めて、実現して、それでも足りなかった。ここから先をどうするかが、今回の質問です。
そこで提案したのが、駅前の図書館駐車場の活用です。朝夕の送迎ピークに図書館でイベントが立て込むことは考えにくく、隣で送迎車が周回している状況はもったいない。

6月議会の教育部長答弁で、図書館が管理する地上駐車場はA=39台、B=11台の2か所で、開館日の午前9時から午後8時まで無料開放していることが示されました。
しかし同じ答弁で、地上駐車場に何台停まっているかは具体には把握していない、とされました。そして、送迎目的での開放は現時点では考えていない、と。図書館利用者のための専用駐車場だから——という所管の論理としては、筋は通っています。
ただ、駅前一等地に市が関わる駐車スペースがありながら、少なくとも6月議会の答弁の範囲では、その稼働率は把握されていません。数字がないまま「開放できる」「できない」を論じています。私が問題だと考えているのは、この構造です。
しかも私は、2023年6月の一般質問でも同じ図書館駐車場の活用を——当時は商業施設の利用者向けとして——提案し、「協議してまいりたい」との答弁を得ています。用途は違っても、返ってくる答えは3年前と同じでした。
同じ課題に、先に手をつけた自治体があります。
滋賀県守山市は、JR守山駅東口ロータリーの再整備検討で、国の『駅前広場計画指針』(1998年)に基づく算定を行ったうえで、一般車乗降場について「1〜3台」とし、あわせて「ロータリー内だけでなく、周辺道路や駐車場を活用して確保することも考えられる」と整理しています。ロータリーの中だけで解こうとしない、という発想です。
そして必要な枠数は、感覚ではなく計算できます。北海道小樽市はJR小樽駅前広場の再整備検討で、令和2年度の交通量調査から一般送迎車の平均同時停車台数を約3台と実測し、割増係数を掛けて「2.94×1.23=3.62≒4台」と必要台数を算定しました。測れば決まる。測らないから決まらないのです。
ルールとして定着させた例もあります。京都府亀岡市は「駅前送迎用スペース管理条例」を平成29年4月1日に施行し、JR亀岡・千代川・馬堀の3駅を1本の条例でカバーしたうえで、30分を超える駐車を禁止行為として明示しました。長野県小諸市は令和6年10月4日から11月17日の社会実験を経て、ロータリー内に15分以内の一般車待機場を設けています。大がかりな工事ではなく、路面の表示と時間のルールで流れを変えるやり方です。
「本来目的に支障が出る」という懸念への答えもあります。埼玉県所沢市は市役所第2駐車場(平面56台)を土日祝の午前8時30分から午後8時まで一般開放しつつ、「市の事業で使用するために一般開放が中止される場合があります」という留保条項を明記しています。全部開けるか、一切開けないか——の二択ではないのです。
亀山市立地適正化計画では、JR亀山駅周辺を「公共交通の拠点」と位置づけ、「市の顔づくり」を進めるとしています。第3次亀山市総合計画「グリーンプラン2.0」でも、駅周辺は「中心拠点」です。
ところが、この2つの計画の本文を通して読んでも、JR亀山駅周辺について「送迎」という言葉も、「駅前広場」という言葉も出てきません。毎日そこで起きている交通が、計画の外側に置かれている。私はここに、この問題が長く動かなかった理由があると考えています。
図書館の駐車場である前に、駅前は市の顔の一等地です。図書館の管理という所管の枠だけで論じず、まちづくりと交通の視点から議論の土俵を組み替えるべきだと考えています。その上で、市に対して次のことを求め、私自身も動いていきます。
第一に、まず測ることです。国土交通省『まちづくりと連携した駐車場施策ガイドライン(第2版)』(令和5年4月)は、調査員が現地に出向いて目視で駐車施設を把握し、平日・休日の各1日で駐車台数の時間推移を調べる、という進め方を示しています。設備投資を伴わずに着手できる手法です。常設のAIカメラによる満空検知は初期400万円、運用30万円/年(いずれも税抜。別途、通信基盤の整備費が必要)という事例(愛媛県新居浜市/総務省事例集)もありますが、まず実測、必要ならセンサー化。この順序が合理的です。
第二に、駅前駐車場の在り方そのものを、市長部局を含めて議論することです。図書館の管理という枠に置いたままでは、何度質問しても答えは変わりません。次期の都市マスタープランと立地適正化計画の見直しが進んでいる今は、駅前の日常の交通を計画に書き込む機会でもあります。
第三に、送迎ゾーンの停める場所を示すことです。今の送迎ゾーンは黄色い塗装のみで、停車位置がはっきりしません。3台分のスペースに2台しか停まらない、はみ出して後続が詰まる。「ここに停めてください」の枠を明示するだけでも、流れは変わるはずです。6月議会で建設部長からは、今後の利用状況や交通量の変化を踏まえ、より効果的で分かりやすい停車スペースの確保方法を検討する、との答弁がありました。ここは前に進む答弁だと受け止めています。

大事なのは、この「検討」が何をどこまで測り、いつ形になるかです。数字が出れば、必要な枠数も、開放の是非も、議論は具体に降りてきます。検討の中身を、議会の場で継続して確認してまいります。
皆さんは、亀山駅へお迎えに行くとき、どんなところで困っていますか。「ここをこうしてほしい」という具体的なお気づきを、ぜひお聞かせください。
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