2026/7/14
こんにちは、亀山市議会議員の草川たくやです。
マイボトルに無料で給水できるスポットが全国で広がり、そこに順番待ちの列までできているそうです(読売新聞オンライン2026年7月10日報道)。
ペットボトルのお茶を1本150円で買っていた人が、家から持ってきた水筒に職場や駅の近くで水を足す。ただそれだけで、夏の出費も、ごみも減っていく。今年の夏も厳しい暑さが続くこの亀山でも、この小さな仕組みは他人事ではないと感じ、今日は「給水スポット」について書きます。

読売新聞オンラインの報道によれば、街中や学校、オフィスにマイボトル用の無料給水機を置く動きが各地で急増しています。給水スポットは2019年末の約4900か所から、2025年末には約1万4600か所へ、およそ3倍に増えたと報じられています。背景にあるのは、一度使って捨てるだけの「ワンウェイ(使い捨て)プラスチック」への問題意識です。ペットボトル飲料を1本買えば、その分だけプラスチックごみと、製造・輸送に伴うCO2が生まれます。給水スポットは、その入り口を一つ減らす取り組みだと言えます。
ここで押さえておきたいのは、亀山市が決して環境対策の後発ではない、ということです。亀山市は2008年からレジ袋(マイバッグ)の削減に取り組み、ごみ減量では4R——Refuse(断る)・Reduce(減らす)・Reuse(繰り返し使う)・Recycle(再生利用)——を掲げてきました。市はこの4Rの取り組みを通じて、ごみの減量を進めてきました。マイバッグが根づいた亀山なら、「マイボトル」も無理なく広げられるはずです。
こうした動きは、国の制度とも足並みがそろっています。2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」は、まさに使い捨てプラスチックの削減と資源循環を国全体の方針として位置づけたものです。国がワンウェイプラを減らす方向にかじを切っている以上、市の公共施設に給水スポットを置くことは、国の流れにきちんと乗った、筋の通った施策になります。
ところが亀山市を見渡すと、レジ袋対策はあるのに、飲料容器=マイボトルを後押しする施策はほとんど見当たりません。市役所や市民協働センター、市立の小中学校、市立図書館に「マイボトルで自由に給水できる場所」として市が公式に位置づけたスポットは、私が確認した限り見当たらないのが現状です。環境対策の片肺が、まだ空白のまま残っているように思います。
では、亀山市として何ができるか。参考になるのが、近隣自治体の官民連携の進め方です。
亀山市(約5万人)と近い人口規模の三重県志摩市は、2021年に民間の給水機メーカーと協定を結び、市の公共施設6か所に計7台の給水機を設置しました。同じく三重県の明和町も、2022年に協定を結んで公共施設に導入しています。県外では、プラごみゼロを宣言する京都府亀岡市が、市の公共施設に加えて市内の全小中学校にまで給水機を広げています。
こうした協定方式の利点は、市が高額な機材を丸ごと買い取るのではなく、事業者と組むことで初期投資を抑えられる点にあります。つまり、亀山市でも比較的低いコストで始められるということです。
私が置き場所として最初に思い浮かべるのは、市立図書館と、小学校です。図書館は多くの人が長時間過ごす滞在型の施設で、「持参した水筒に給水する」という動きが、いちばん自然に生活に溶け込む場所です。
そして小学校は、子どもたちが毎日水筒を持って通う場所です。夏場は昼を待たずに水筒が空になってしまう子も少なくありません。学校で気軽に水を足せる場所があれば、それはそのまま子どもたちの熱中症予防に直結します。冷たい水を求めて自動販売機に頼らずに済むという意味でも、家庭の負担を軽くします。あわせて、市民協働センターなども有力な候補になります。
もう一つ見過ごせないのが、熱中症対策との関係です。亀山市の指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の案内では、「飲料水は各自でご用意ください」と、水分は自助でまかなう前提が明記されています。避難した先で水が手に入らないという状況を、給水スポットは補うことができます。健康(熱中症予防)、環境(脱プラ)、家計(飲料代の節約)——給水スポットは、この三つを同時に前へ進める一石三鳥の一手だと、私は考えています。
まずは、亀山市の環境施策のなかで「マイボトル・給水」がどう位置づけられているのかを確かめ、担当課をはじめ執行部と、志摩市や明和町のような協定方式の可能性について丁寧に対話を重ねていきたいと考えています。一度で答えの出るテーマではないからこそ、継続してフォローしていくべき課題です。
小さな一台の給水機が、夏の出費を軽くし、ごみを一つ減らし、暑さから体を守る。そんな身近な変化を、亀山でも形にしていきたい。市民の皆さんの「こんな場所に欲しい」という声こそが、いちばんの後押しになります。ぜひお聞かせください。
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