2026/6/5
【葛飾区議会】第2回定例会・本会議2日目を振り返って
《子ども、防災、暮らし、地域の課題が見えた一般質問》
本日6/5の葛飾区議会第2回定例会・本会議2日目では、各会派・議員から、区民生活に直結する重要な一般質問が続きました。
ヤングケアラー、不登校・子どもの自殺対策、民泊、防災まちづくり、空き家、ふるさと納税、避難行動要支援者、マイナンバーカード、平和行政など、テーマは多岐にわたりました。
私なりに、特に重要だと感じた点を整理します。
🔷ヤングケアラー支援は「相談窓口」から「発見と負担軽減」へ
葛飾区では、子ども総合センター、若者相談窓口、くらしのまるごと相談窓口、総合教育センター、児童相談所などで、ヤングケアラーに関する相談を受け付けています。
しかし現場感覚で言えば、私が感じる今の課題は「窓口がない」ことではなく、「当事者を十分に発見できていない」ことにあります。
子ども自身が「自分はヤングケアラーだ」と認識していない。家庭のことなので相談しにくい。学校も背景に気づけない。こうしたケースは少なくありません。
教員経験から見ても、遅刻、宿題未提出、居眠り、部活動への不参加などの背景に、家事や介護、兄弟姉妹の世話が隠れていることがあります。
今後は、学校での早期発見、不登校支援との連携、家事支援サービス、ピアサポート、民生委員・ケアマネジャー・介護事業所・子ども食堂など地域全体で気づく仕組みが必要です。
大切なのは、「子どもだけを支援する」のではなく、「家族全体を支援する」という視点です。
🔷子どもの自殺対策は「相談窓口の周知」だけでは足りない
子どもが「死ぬしかない」と考えるとき、多くの場合、本当に死にたいというより、「この苦しみから逃れる方法が他に見つからない」状態に追い込まれています。
背景には、絶望感、孤立感、無価値感、閉塞感、そして「自分は周囲の負担になっている」という思い込みがあります。
だからこそ行政としては、相談窓口を増やすだけでなく、SOSを出せる力を育てること、学校以外の居場所を増やすこと、不登校やいじめを早期に見つけることが重要です。
不登校支援や居場所づくりは、自殺対策そのものでもあります。
「助けて」と言えない子どもを、どう見つけるか。ここが今後の大きな論点です。
🔷RAMPSなど心身評価は「発見後の支援体制」が鍵
※RAMPS(ランプス)とは、
Risk Assessment of Mental and Physical Status(心身状態の評価)
の頭文字を取ったもので、子どもや生徒の精神的不調や自殺リスクを早期に発見するためのスクリーニングシステムです。
心の健康調査やRAMPSのような仕組みは、やり方を間違えると、子どもが「疑われている」「監視されている」と感じる可能性があります。
だからこそ、実施する際には、
「問題のある子を見つけるため」ではなく、
「心と体の健康診断として、困っている人を早く助けるため」
と丁寧に説明する必要があります。
ただ、より大きな課題は「見つけた後どうするか」です。
高リスクの子どもが見つかったとして、誰が面談するのか。スクールカウンセラーは足りるのか。保護者とどう連携するのか。継続支援を誰が担うのか。
導入の是非だけでなく、発見後の支援体制まで含めて議論する必要があります。
🔷防災まちづくりは、道路整備から建替え・空き家対策の段階へ
木造住宅密集地域では、大地震時の建物倒壊や延焼火災、狭い道路による消防車両の進入困難など、大きな課題があります。
葛飾区では、平成15年度から令和5年度まで密集住宅市街地整備促進事業を進め、道路整備、公園整備、防災活動拠点整備、老朽住宅の除却、不燃化建替えの誘導などを行ってきました。
不燃領域率は、事業開始時の42.5%から55.6%まで改善したとのことです。
しかし、国が目標とする70%にはまだ届いていません。
今後は、木造住宅の建替え支援、不燃化特区制度の活用、そして空き家の適正管理が重要になります。
令和7年2月には葛飾区空家等対策計画も改定され、管理不全空家への対応も進められます。
防災まちづくりは、道路や公園を整備する段階から、建替え促進と空き家対策を組み合わせる段階に入っていると感じました。
🔷民泊急増への対応は、生活環境を守る視点が必要
民泊施設は区内で急増しており、令和5年度385施設、令和6年度643施設、令和7年度1,039施設とされています。
観光振興や宿泊需要への対応という側面がある一方で、騒音、ごみ出し、深夜の出入り、治安への不安、地域コミュニティとの摩擦も起きています。
区は令和8年4月に「葛飾区民泊・旅館業制度相談窓口」を生活衛生課内に設置し、苦情や相談への対応を強化しています。
4月の苦情・相談は14件で、宿泊者マナーに関するものが7件あったとのことです。
民泊は単なる観光政策ではなく、地域の生活環境をどう守るかという課題でもあります。悪質事業者への指導、定期報告未提出施設への対応、近隣説明や宿泊者へのマナー周知を、さらに徹底していく必要があります。
🔷交通事故対策は「人の注意」だけでなく「道路のつくり」も重要
令和7年の交通事故は950件、前年743件から大きく増加し、自転車事故は550件、全体の約58%を占めるとのことです。
交通安全教室や啓発はもちろん重要です。
ただし、人は必ずミスをします。だからこそ、事故が起きても死亡や重傷につながらない道路環境をつくるスウェーデンで取り入れられたという「ビジョンゼロ」の考え方は、葛飾区でも参考になると感じました。
9月からの生活道路の30km/h化、ゾーン30、自転車走行空間の整備など、道路構造そのものによる安全対策も必要です。
🔷ふるさと納税は、税流出20億円超の時代へ
ふるさと納税については、葛飾区の税流出額が年々増加していることが示されました。
令和5年度は約16億円、令和6年度は約19億円、令和7年度は約21億円の流出とのことです。
一方で、寄附受入額は増えているものの、流出額との差は大きいままです。
制度そのものの課題は国に改善を求めつつ、区としては返礼品の充実、体験型返礼品の開発、寄附金の使い道の見える化が必要です。
たとえば、子育て、高齢者支援、福祉など、寄附者にとって「何に使われるのか」が分かりやすい仕組みは、さらに工夫できると感じました。
🔷避難行動要支援者支援は、町会・自治会だけに頼らない仕組みへ
災害時に、自力で避難することが難しい高齢者、障害者、医療的ケアが必要な方をどう支えるかは、葛飾区にとって極めて重要な課題です。
令和6年度から7年度にかけてのモデル事業では、要支援者名簿の活用、マッピング、見守り体制、水害タイムラインづくりなどが進められました。
また、ケアマネジャーへの委託により、85件の個別避難計画が作成されています。
一方で、町会・自治会側には、個人情報管理への不安、災害時責任への不安、名簿の活用方法が分かりにくいという課題もあります。
今後は、町会・自治会、民生委員だけでなく、介護事業者、民間事業者、近隣住民など、地域全体で支える仕組みづくりが必要です。
🔷マイナンバーカード・個人情報をめぐる議論
マイナンバーカードについては、利便性向上を重視する立場と、個人情報の一元管理やデジタル弱者への影響を懸念する立場があります。
区民の多くが心配しているのは、制度論そのものよりも、
「病院でちゃんと使えるのか」
「手続きが楽になるのか」
「個人情報は大丈夫なのか」
「高齢者や障害者が取り残されないか」
という実務的な部分だと思います。
制度への賛否は様々ありますが、区としては、使いたい人が便利に使え、使うのが難しい方には丁寧な支援を行うことが重要です。
🔶全体を通して感じたこと
本日の一般質問を通じて強く感じたのは、葛飾区の課題は一つひとつが独立しているようで、実は深くつながっているということです。
ヤングケアラー、不登校、子どもの自殺対策はつながっています。
高齢者介護、避難行動要支援者、地域の見守りもつながっています。
空き家、防災まちづくり、民泊、交通安全、道路管理も、すべて地域の安心・安全に関わる課題です。
行政の縦割りではなく、子ども、家庭、地域、福祉、防災、教育を一本の線で結びながら考える必要があります。
私は、葛飾区が今後さらに進めるべき方向は、
「困ってから相談してください」ではなく、
「困っている人を地域と行政が早く見つけ、支える」
という区政だと考えます。
子どもが子どもらしく過ごせること。
高齢者や障害のある方が安心して暮らせること。
地域の生活環境が守られること。
災害に強く、歩いて安全なまちであること。
本日の議論を、今後の区政にしっかりつなげていきたいと思います。
高木信明としては、
「困った」を「良かった」に変える区政を目指しています。
今後もお気付きの点はご連絡くださいませ。
🔷追伸
本日6/5から葛飾納涼花火大会チケットが発売です。
今日6/5から6/14までは区民優先販売で、クレジットカード利用のみとなります。
一般発売は6/22の10:00からです。
葛飾区の取り組みに今後ともどうぞご注目お願いいたします。
#葛飾区 #葛飾区議会






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